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メンバーが世界各地に分散し、オンラインツールでコミュニケーションを取りながらプロジェクトを完遂させる光景は、もはや珍しいものではない。メンバーの多様性が優れた問題解決につながる一方で、グローバルバーチャルチームには多くの課題があるのも事実だ。時差、言語や文化に限らず、メンバーが暮らす国の経済条件や政治体制の違いが、チームのパフォーマンスに影響を与えるからだ。本稿では、メンバー間の相違を個人的多様性と文脈的多様性に分類して論じ、それらの恩恵を活かしつつ、課題に対処するための方法を提示する。


 世界90カ国の従業員を対象にした最近の調査によれば、ホワイトカラーの89%が「少なくとも時々」、グローバルバーチャルチーム(GVT)でプロジェクトを行っているという。つまり、世界各地に分散したメンバーと、オンラインツールでコミュニケーションを取りながらプロジェクトを完遂させているのだ。

 この結果は驚くべきことではない。グローバル化した世界で(社会的距離があることは言うまでもない)仕事を進めるには、オンラインコラボレーションが欠かせない。