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「部下が協力してくれない」と嘆く人を変える、うまい“お願いの仕方”

» 2022年09月20日 16時00分 公開
[鈴木真理子ITmedia]

この記事は、『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』(鈴木真理子著、明日香出版社)に掲載された内容に、ITmedia ビジネスオンラインが編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。


相手をやる気にさせる

 指示を出すとき、「データ入力をして」「お客さまへ見積書を送って」と作業の一部分だけを伝えてくる人がいます。それらの指示を受けた人は、「雑用ばっかり指示しやがって」と、やらされ感が募るかもしれません。

依頼の方法を間違えると、相手には“やらされ感”が募ってしまう(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 指示をするときは、頼んだことがよりよい結果となるように計らいます。そうすれば、あなたの仕事ははかどります。もし指示した相手がミスをしたり、納期に間に合わなかったりすれば、あなたが責任を取ることになるかもしれません。

 相手がやる気を出し、よい仕事をしてもらうためには、指示の仕方に工夫が必要です。それは指名する理由を伝えることです。

 例えば、「〇〇さんは仕事が速いから、データ入力をお願いしたい」「〇〇さんはミスしないから、見積書を送ってほしい」など、相手の強みをプラスするのです。誰でもよいわけでなく、あなたが適任なのだと伝えましょう。

気持ちよく引き受けてもらうための方法(出典:『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』)

 「期待しています」という言葉を添えるのもよいですね。

 私自身も20代後半の頃、上司から届くメールにそう書かれてあると、うれしくてやる気が倍増しました。指示するときは、相手の強みを伝え、期待のメッセージを添えましょう。

著者:鈴木真理子(すずき・まりこ)

株式会社ヴィタミンM 代表取締役

共立女子大学卒業後、三井海上火災保険株式会社(現三井住友海上)に入社し、9年3カ月間の勤務を経て退職。さまざまな職業を経験した後、ビジネスインストラクターとして独立。2006年起業し、講師派遣型の社員研修を行う株式会社ヴィタミンMを設立。

これまで企業研修や公募型セミナーにおいて3万人以上に数多くの失敗談を告白しながら、ミス、ムダ、残業を減らすヒントを提唱している。講師業の傍ら、新聞や雑誌をはじめメディアの取材、ビジネス書の執筆など幅広く活動中。日本ペンクラブ会員。

主な著書に『「段取りが良い人」と「段取りが悪い人」の習慣』『やり直し・間違いゼロ 絶対にミスをしない人の仕事のワザ』『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』『<図解>仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(共に明日香出版社)がある。

「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法

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