エグゼクティブコーチングの世界的な第一人者である、マーシャル・ゴールドスミスと新しいコースを立ち上げる準備をしているとき、彼が作成した大成功を収めた人を制限する20の悪い習慣というリストを見つけ、チーム内で共有しました。

マーシャルは『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』(What Got You Here Won't Get You There) や 『The Earned Life』などベストセラーの著者です。

また、モモフク・レストラン・チェーンの創業者であるデイヴィッド・チャンやニューヨーク公立図書館の館長であるトニー・マークスとともに、世界中から尊敬を集める人物でもあります。

マーシャルは40年におよぶエグゼクティブへのコーチング経験や、リーダーシップの失敗における主要な問題について、その起因となったと考えられる行動を20の失敗リストにまとめています

このリストを共有して議論しましたが、それは我が社の重役にとって真の探究へとつながりました。この記事では、マーシャルのリストから悪い習慣トップ5を選んで、その問題を解決するためにとった私のアクションとともに紹介します

1. どんな議論でも、自分の考えを付け加えたくなる欲求

リーダーの立場にあると、会話を活発にしなければと考えがちです。

私は「なにか付け加えることがあったとしても、それが本当に役に立つとは限らない」ということを学びました。

この習慣を断ち切るためのキーワードは、「見抜く力」

なにか付け加えることがあっても、少し時間をとって考えれば、それが本当に役に立つことかどうか、あるいは黙っておいたほうがよいのかを見極められます

2. 感情の不安定さをマネージメントに用いる

私自身、情熱的で感情が表に出るタイプですが、特にストレスを感じるとその傾向が高くなります。

経験から学んだのは、火と硫黄を合わせれば当然の結果がもたらされるということ。同じように、激しい感情はチームの中に不要な恐怖や威圧感を生み出すかもしれません。

その結果、考えを述べづらくなり、生産性が低下します

私はカッとして頭に血がのぼっているのを感じたら、少し休息をとる時間だと認識します。それから、冷静な頭脳と温かい心で問題に対処します。

3. 称賛と報酬を与えないこと

チームへの感謝を表すために私はときおり、報奨金や報酬を用意します。

「適切」という意味では、こういった称賛や報酬が思いどおりに作用するのはチームメンバーが真に人として評価される場合だけです。

私は常にチームに注意を払ってきましたが、チームを大切に考えることには時間を費やしてきませんでした。

注意を払うとは、この会社で働くことで幸せになってもらい、仕事を楽しんでもらうということです。

大切に考えるとは、仕事の成果物だけではなく、人間としてそれぞれに興味をもつということです。

十分に時間をかけてしっかりとした配慮をしてもらうことこそ、従業員が望むことです。配偶者や子どもたちだって同じです。

私はチームメンバーと一緒に過ごす大切さを学び、実践しています。そして、みんなに意味のある方法で私からの感謝を示しています。

4. 助けてくれる人たちに対する攻撃

人を率いることは難しいもので、起業家であることも同じです。成功を収めるたびに、たくさんの課題が発生します。誰かが次の課題を持ち込んでくるので、お祝いをしている時間はありません。

なにかの知らせがあると、私は問題の理解に集中します

私は正直なフィードバックを望んでいます。もし感情のせいで意見が正しく受け取れないことがあれば、素早く、そして着実に真実にたどり着くことはできず、本当の解決策も得られないでしょう。

5. 欠点を改善せず、「自分らしさ」として讃える

成功と信用はすばらしいものですが、課題も伴います。人々が私を見習うべきだと考える理由は、私のポジションにあります。

なにか問題が発生したとき、成功していることを私の習慣が正しかったという証明にしてしまうのです。たとえ、そうではない時であっても。

今は、この考え方を逆にしています。成功を讃えるのではなく、失敗を分析してどこが改善できるかと考えます

こういった習慣を断ち切るのは容易ではありません。

私が謙虚でいられるのは妻と子どもたちのおかげ。会社で最高の自分を発揮して、毎日、向上しようとするための刺激となっているのだと思います。


20の悪い習慣のうち、このたった5つを断ち切るだけで、私のチームや家族に良い変化をもたらすことができました

最初の一歩は、止めるべき行動を探すこと。幸いなことに、日々、意識をする機会を失わず、行動を変革できれば、こういった悪い習慣は容易に断ち切ることができるのです。

──2023年11月18日の記事を再編集のうえ、再掲しています。

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訳: 嶋谷和幸/Source: GROWTH INSTITUTE,Amazon.co.jp(1, 2)

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