米国の剛腕経営者は極めて合理的で、優れた成果を上げた人材には高額な報酬を支払い、目立った成果を残せない人は冷遇する。そんなイメージもあるが、筆者らの調査によると必ずしもそうではなく、むしろ社員間の給与格差が小さいという興味深い結果が示された。本記事では調査の概要に加えて、なぜそのような結果が導かれるのか、いくつかの仮説を提示する。


 より体系的な経営管理手法を実践している企業ほど、給与の平等性が高い。

 これは私たちが、1月に米国経済学会の会議で発表した新たな研究で明らかにした結果である。研究はまだ予備段階で、現在も継続中だが、この結果は特筆すべきものであり、信頼性がありそうだ。正直なところ、私たち自身も驚いている。