年次比較データで判明した“上司との認識ギャップ”とは(調査レポート公開)

 

 

エンゲージメント向上を軸とした組織開発・人材育成コンサルティング支援を通して“推せる職場づくり”を進める株式会社NEWONE(本社:東京都港区 代表取締役:上林 周平、https://new-one.co.jp/ 以下、NEWONE)は、1~3年目社員・その上司を対象に実施した調査データをもとに、年次フェーズごとの認識傾向の違いをまとめた「PANAIレポート」を公開しました。

本レポートでは、2~3年目社員とその上司層との間に、認識ギャップが顕在化している実態が明らかになりました。
これらの結果を職場内育成(OJT)活用レポート「年次比較から見える2〜3年目での変化と壁 ~『自走』と『自育』へ導くためのアプローチ~」として整理して公開しています。

レポートダウンロードはこちらから

 

調査概要

調査方法:NEWONEの「PANAIサーベイ」実施企業における新卒1~3年目社員
および直属上司の回答データを分析

主な業界:製造業、広告業界、食品業界、住宅業界、エネルギー業界 ほか

対象者数:新入社員308名、2年目社員225名、3年目社員69名、直属上司642名

対象期間:2024年11月~2025年12月

※本調査は同一個人の経年変化を追ったものではなく、2025年卒新入社員と、2024年卒・2023年卒社員の年次フェーズ間の傾向差を示すものです。

サマリー

1. 年次フェーズごとに認識傾向の違いが確認された

新入社員と比較して、2〜3年目社員では「入社時の前向きさ」「仕事の量・難易度」「キャリアイメージ」などの項目で相対的に低い傾向が確認された。 

2. 2〜3年目社員と上司との認識ギャップが生じやすい

上司層が相対的に「成長実感」項目について高く評価する一方、2〜3年目社員本人の実感との間に差が生じやすい傾向が示唆された。

3. 年次フェーズに応じた育成設計が求められる

成果創出を促す「自走」に加え、経験から学び、成長をデザインする「自育」を組み込んだ育成アプローチの重要性が浮き彫りとなった。 

調査背景

近年、若手社員の早期離職やエンゲージメント低下が課題となる中、とりわけ新卒2~3年目社員は“自立と期待”が重なり始める分岐点と位置づけられています。
このフェーズでは、周囲の支援が徐々に減り、本人の自律性を前提とした、役割期待やコミュニケーションへと移行するする転換期(トランジション)にあたります。その過程で、本人が感じる手応えや不安と、上司の評価や期待との間に“ずれ”が生じやすいと考えられます。

一方で、多くの企業では育成設計は1年目を中心に構築されており、2~3年目以降の変化や上司との認識のずれが十分に可視化されていないのが実情です。

 

そこで本調査では、特定個人の経年変化ではなく、年次フェーズごとの傾向差に着目し、若手社員とその上司双方の回答を比較・分析しました。

 

調査結果

1)上司は“順調”と捉えやすく、本人の“不安”は見えにくい

本人と上司のスコア差を比較すると、「入社の前向きさ」「1年後のキャリアイメージ」「成長実感」の項目では、

・1年目:本人評価 > 上司評価
・2~3年目:上司評価 > 本人評価

また「貢献実感」では、2〜3年目社員と上司とのギャップが拡大(本人−上司:-0.79)する結果となった。

これらの結果から、上司は部下の成長や貢献を認識している一方で、その実感が2~3年目社員本人には十分に届いていない可能性が示唆される。

2)行動面では「経験学習力」に相対的な差が見られる

行動レベルの年次比較では、経験学習力は-0.28と、16項目の中で最も大きなスコア差が確認された。

2〜3年目は業務経験は増える一方で、メンター制度の終了などにより、振り返りや内省の機会が本人任せになるケースも少なくない。
その結果、経験が十分に意味づけられず、成長実感につながりにくい状況が生じている可能性が考えられます。経験は積み重なるだけで自動的に成長へ結びつくものではありません。継続的な1on1や研修などを通じて振り返りの機会を確保するとともに、早期段階から「経験を通じて学ぶ力」を育む重要性が浮き彫りとなった。

3)複数項目で年次フェーズ間のスコア差が確認

オンボーディング状態を可視化する15項目を年次別に比較したところ、1年目社員と2~3年目社員との間で、複数項目において相対的なスコア差が確認された。

  1. 入社の前向きさ:-0.15

  2. 1年後のキャリアイメージ:-0.17

  3. 自律性ギャップ(裁量権):-0.35

  4. 仕事量・難易度:-0.27

年次が進むにつれて期待水準が変化する中で、役割認識やキャリア展望、裁量権などに違いが見られる可能性がうかがえる。

今後に向けて:「自走」×「自育」の観点での育成施策の再設計

本調査から、2~3年目フェーズにおいては、役割認識や成長実感、裁量権などに年次間の傾向差が見られることが確認された。こうした傾向を踏まえると、従来の“与えられる育成”だけでなく、「自走」「自育」がポイントになることを明らかにした。

 

2〜3年目は、支援が減少しやすい一方で成長機会も多いフェーズでもある。個々の状態を丁寧に把握し、既存の育成・オンボーディング施策が現在のフェーズ特性に適合しているかを再検討することが求められる。
各社で課題のポイントは異なるからこそ、画一的な施策ではなく、実態に即した育成設計への見直しが重要となる。

レポートダウンロード

調査レポートでは、ここで触れなかった行動レベルの上司比較や、「自走」「自育」を促す研修のテーマ例、3ヶ年育成体系の設計イメージなどを、具体的な設問項目やデータとともに紹介しています。ぜひご確認ください。

ダウンロードURL:https://new-one.co.jp/download/ojt_report/

株式会社NEWONE 会社概要

「他にはない、新しい(new one)価値を生み出す」を社名に掲げ、
エンゲージメントをテーマに、「個人の意識変革」と「関係性の向上」を中心とした企業向けコンサルティング、人材育成・組織開発を提供。
人的資本経営の潮流の中で、社員が自発的に仕事にのめり込み、成果と成長を両立する“推せる職場”づくりを支援しています。

主な支援企業:ソフトバンク、カゴメ、三菱地所ホーム ほか多数

代表書籍:
 『
人的資本の活かしかた』(2022年7月)
 『
組織の未来は「従業員体験」で変わる』(2024年6月・共著)
 『
部下の心を動かすリーダーがやっていること』(2026年1月)

 

所在地:東京都港区虎ノ門3丁目4−7 虎ノ門36森ビル9階

設立日:2017年9月1日

代表者:代表取締役 上林 周平

事業内容:コンサルティング、企業研修・組織開発等

 

本件に関する企業様からのお問い合わせ

https://new-one.co.jp/contact/

 

 

 

記事引用:PR TIMES「新卒2~3年目は育成の分岐点

 

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