魅力的な地方での働き方には企業の“リスキリング”支援が重要!? 地方IT人材の約7割が「学べる環境が整っている企業に魅力を感じる」と判明
 
 高知県(本庁:高知県高知市、知事:濵田省司)は、経営層(会社経営者・役員)と、IT技術関連職に就く(以下:IT人材*1)全国の20~60代の男女・合計400名を対象に、「IT人材に関する実態調査」をインターネット調査にて実施しました。
 新型コロナウイルスの影響により働き方の多様化が進んだことで、テレワークやワーケーションが普及したほか、企業の地方移転や地方拠点(サテライトオフィス)の設立など、働く場所についても見直しが進められています。高知県では、人口減少下における産業振興策の一環として、IT・コンテンツ関連企業の誘致に取り組んでおり、本調査は、企業におけるIT人材不足の状況やIT人材の学びの実態などについて、大都市圏と地方とでどのような違いが生じているのか調べることを目的としています。
 (本調査結果や分析をご掲載の際は『高知県調べ』と明記ください。)
 
<調査結果内容>
【IT人材不足の実態】全国的にIT人材不足が課題も、明確な解決策を持つ企業は2割未満

「IT人材不足」を感じている経営者は71.1%に。地域別では、五大都市圏*2が71.9%、地方は70.4%と地域差はなく全国的なIT人材不足が明らかに。
・一方で、IT人材不足の課題に対し、明確な解決策を持って取り組んでいる企業は2割にも満たないことが判明。

【IT人材が不足する理由】“他社との競合”を理由に挙げた企業の割合、地域別に大きなギャップあり
・経営者がIT人材不足を感じている最も多い理由は「優秀な人材が見つからない(60.2%)」。
・「他社との採用の競合が激しく、確保が難しいから」を理由に挙げた企業の割合は、五大都市圏が27.5%、地方は14.0%と、地方のほうが比較的競合が少なく、人材が確保できているという結果に。

【企業フォロー体制の実態】学習意欲の高い従業員に対して、支援できている企業は半数以下⁉
・経営者の9割弱が「従業員のサポートをしたい」と回答する一方、実際に支援を行っている企業は40.5%。
・五大都市圏に比べ、地方の方がIT人材の教育をサポートしている傾向(五大都市圏36.0%、地方45.0%)。

【IT人材のスキルUP事情】3人に1人が自己学習をしており、地方の方が時間をかけている
IT人材の3人に1人(34.5%)が自己学習をしていることが明らかに。
・学びに費やす時間は、五大都市圏「平均4.2時間/週」、地方「平均4.6時間/週」と、地方の方が時間をかけている結果に。

【魅力的な地方での働き方】拠点を移すことに約4割が抵抗なし!カギは企業の“リスキリング”支援
・IT人材の4割が「仕事の拠点を移す事に抵抗がない」と回答。
「学びに関しての制度が整っている企業に魅力を感じる」と回答したIT人材の割合は、五大都市圏64.0%、地方73.0%と、地方のほうがより学びに対しての意欲が高いという結果に。

 

<調査概要>

・調査方法:インターネット調査 ・調査時期:2022年10月
・調査対象:20~60代の男女、計400人
(五大都市圏在住の経営者100人、五大都市圏在住のIT人材 100人、地方在住の経営者100人、地方在住のIT人材 100人)
・調査機関:GMOリサーチ

*1 IT人材:ソフトウェアやネットワーク、社内情報システムなどを扱う人材(経理、人事、総務、法務等のバックオフィス部門は除く)
*2 五大都市圏:北海道、東京都、愛知県、大阪府、福岡県
※小数点第二位を四捨五入しているため、合計が 100%にならない場合があります。

 

  • 【IT人材不足の実態】全国的にIT人材不足が課題も、明確な解決策を持つ企業は2割未満

・経営者の7割以上が「人材確保・育成」が課題と感じている。
 経営者に対し、『“人材の確保・育成”について、あなたの企業の課題だと思うもの』を尋ねたところ、「人材の確保」と回答したのは72.5%(課題だと思う57.5%、やや課題だと思う15.0%)、「人材の育成」と回答したのは73.0%(課題だと思う54.5%、やや課題だと思う18.5%)が「課題に感じている」となりました。

・「IT人材不足」を感じている経営者は71.1%に。地域別では、五大都市圏*2が71.9%、地方は70.4%に上り、全国的なIT人材不足が明らかに。
 さらに、『IT人材の不足を課題に感じているか』を尋ねたところ、71.7%(そう思う39.5%、ややそう思う31.6%)の経営者が「課題に感じている」と回答。内訳を地域別にみると、五大都市圏は71.9%(そう思う43.7%、ややそう思う28.2%)、地方は70.4%(そう思う35.8%、ややそう思う34.6%)となり、全国的にIT人材が不足している実情が明らかになりました。

 

・IT人材不足の課題に対し、明確な解決策を持って取り組んでいる企業は2割にも満たないことが判明。
 前問で「IT人材の不足に課題を抱えている」と回答した経営者を対象に、『IT人材不足という課題に対して、あなたの企業で解決に向けた取り組みをしているか』を尋ねたところ、「明確な解決策を持って取り組んでいる」と回答した経営者はわずか17.6%に留まりました。

 

  • 【IT人材が不足する理由】“他社との競合”を理由に挙げた企業の割合、地域別に大きなギャップあり

・経営者がIT人材不足と感じている最も多い理由は「優秀な人材が見つからない(60.2%)」。一方、地方の方が、比較的競合が少なく人材を獲得できていることが判明。
 経営者に対し、『IT人材不足が課題となっている理由』を尋ねたところ、最も多い理由として「優秀な人材(自社の求めるレベルの人材)が見つからないから」が60.2%を獲得しました。また、「他社との採用の競合が激しく確保が難しい」が、五大都市圏では27.5%、地方では14.0%で13.5ポイント差となり、地方の方が、比較的競合が少なく人材を獲得できていることが判明しました。

 

・経営者がIT人材に求めるマインドと能力は、「向上心の高さ」と「コミュニケーション能力・実行力」。
 続けて、経営者全体に対し、『IT人材に求めるマインド』を尋ねたところ、1位「向上心の高さ(61.5%)」、2位「ポジティブ思考(49.5%)」、3位「柔軟性(47.0%)」が挙がりました。また、『IT人材が職場で活躍するために最も必要だと思う能力』を尋ねたところ、全体では、1位「コミュニケーション能力(29.5%)」、2位「実行力(26.5%)」、3位「論理的思考力(13.5%)」となった一方、地域別では、五大都市圏は「コミュニケーション能力(33.0%)」、地方では「実行力(29.0%)」が1位となりました。

 

・採用したIT人材(中途採用)に対し、経営者の6割以上が、採用時に期待していた姿と実際のパフォーマンスにギャップを感じていることが明らかに。
 『採用したIT人材に関して、採用時に期待していた姿と実際のパフォーマンスにギャップを感じたことはあるか』を尋ねたところ、新卒採用では53.7%、中途採用では61.1%が「ギャップを感じたことがある」と回答しました。

 

  • 【企業フォロー体制の実態】学習意欲の高い従業員に対して、支援できている企業は半数以下⁉

・経営者の9割弱が「従業員のサポートをしたい」と回答する一方、実際に支援を行っている企業は全体で4割(五大都市圏36.0%、地方45.0%)に留まる。
 『学習意欲の高い従業員に対して、会社としてサポートをしたいと思うか』を尋ねたところ、経営者の88.0%(そう思う39.5%、ややそう思う48.5%)が、「サポートをしたいと感じている」ことが分かりました。
 一方で、『従業員の学習補助のために支援を行なっているか』を尋ねたところ、「行っている」と回答した経営者は「40.5%」で半数を切る形に。地域別では、五大都市圏36.0%、地方45.0%となり、地方の方が支援を行っている割合がやや高い結果となりました。

 

  • 【IT人材のスキルUP事情】3人に1人が自己学習をしており、地方の方が時間をかけている

・IT人材の3人に1人(34.5%)が自己学習をしていることが明らかに。
 IT人材に対し、『職場以外で、ITスキルに関する学習を行なっているか』を尋ねたところ、34.5%が「行っている」と回答しました。利用している学習ツールは、1位「書籍(65.2%)」、2位「オンラインでの外部講習【無償】(27.5%)」、3位「自主学習コミュニティ【勉強会等】(26.1%)」という結果になりました。

 

・学びに費やす時間は、五大都市圏「平均4.2時間/週」、地方「平均4.6時間/週」と、地方の方が時間をかけているという結果に。
 『週に行う平均学習時間』を尋ねたところ、五大都市圏は「平均4.2時間」、地方は「平均4.6時間」となり、学びに費やす時間は地方の方が長いという高い結果となりました。

 

  • 【魅力的な地方での働き方】拠点を移すことに約4割が抵抗なし!カギは企業の“リスキリング”支援

・五大都市圏64.0%、地方73.0%のIT人材が「学びに関しての制度が整っている企業に魅力を感じる」と回答。
 『企業のサポートがなくても積極的にITスキルの学習をしたいか』を尋ねたところ、五大都市圏は54.0%(そう思う17.0%、ややそう思う37.0%)、地方は56.0%(そう思う18.0%、ややそう思う38.0%)が「学習をしたい」と回答しました。また、『ITスキル学習のために補助制度を整っている企業に魅力を感じるか』を尋ねたところ、五大都市圏は64.0%(感じる26.0%、やや感じる38.0%)、地方は73.0%(感じる25.0%、やや感じる48.0%)が「魅力を感じる」と回答し、ともに地方の方が高い結果となりました。

 

・IT人材の4割が「仕事の拠点を移すことに抵抗がない」と回答。

 『仕事の拠点を移すことに抵抗があるか』を尋ねたところ、全体の40.5%が「抵抗がない(抵抗がない10.5%、あまり抵抗がない30.0%)」と回答しました。

 

  • 高知県はIT・コンテンツ企業の進出を支援しています

■人材の獲得支援
 「企業のサポートがなくても積極的にITスキルの学習をしたい」と考えるIT人材に地域差はなく、経営者が求める「向上心があり」「学習意欲の高い」人材は全国に存在しています。また、今回の調査結果から、IT人材は生活の拠点を移すことに比較的抵抗がない一方で、地方で働く際のスキルアップのサポートを望んでいることが分かりました。
 高知県では、デジタル技術を積極的に活用できる人材の育成と、DXの実現を目指す県内企業を応援するために、「高知デジタルカレッジ」として、デジタルに関わる知識や技術を身につける一連の講座群を、県主催で開講しています。そのうち、転職を目的とした講座では、受講生による成果発表会や、企業からの説明会の機会を設け、企業と受講生とのマッチングに繋がるような取組を行っています。
 (高知デジタルカレッジ:https://kochi-digital-college.jp/

■首都圏等の人材誘致
 IT人材の約4割が「仕事の拠点を移すことに抵抗がない」と答えており、地方においても、U・Iターン就職などにより、優秀な人材の確保のチャンスが広がりつつあります。
 高知県では、首都圏在住の高知県出身者をはじめ、高知県に興味のあるIT・コンテンツ関係者が集うコミュニティ(「高知家のIT~Work from KOCHI~」)づくりに取り組んでいます。これら人材層をターゲットとした就職・転職フェアの開催などを通じて、都市部の人材と県内企業とのマッチングを図っています。
 (高知家のIT~Work from KOCHI~:https://kicnetwork.kochi.jp/

 

■移転立地支援
 IT・コンテンツ関連企業が高知県内に拠点設立する際に、操業開始から1年以内に3名の正社員を雇用することを要件に、補助期間3年間(36か月)、補助額最大2.5億円の立地支援制度を用意しています。

(注1)オフィスの改修工事など、償却資産の取得に要する経費
(注2)オフィスの賃借料、Saas等の月額課金によるソフトウェア利用料、人材研修に要する経費、人材募集に要する経費など
 

 また、高知県で短期滞在する際の宿泊交通費や、2年以内にオフィスビルに移転し、雇用を拡大(2段階立地)することを前提に県内シェアオフィスでスモールスタートする際の運営費等を支援する制度を用意しています。

 

 

(注1)オフィスの改修工事など、償却資産の取得に要する経費
(注2)オフィスの賃借料、Saas等の月額課金によるソフトウェア利用料、人材研修に要する経費、人材募集に要する経費など
 

  • IT・コンテンツ関連企業進出をサポートするHP

 高知県の取組について詳細を知りたい方や、高知県に進出を検討されている事業者さまは、WEBサイトをご確認ください。
HP名: 高知県- IT・コンテンツ関連企業進出サポート
URL:https://kochi-itc-ritti.jp/

 

記事引用:PR TIMES「<IT人材に関する実態調査>全国的にIT人材不足が課題も、明確な解決策を持つ企業は2割未満! IT人材の4割が仕事の拠点を移すことに抵抗なし。地方での人材確保も解決策のひとつに

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