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調査サマリー
◼︎研究者の転職に関する情報収集は、未だに「企業の採用サイト」から直接情報を得ていることがトップであり、続いて「知人からの紹介」という結果に。
知名度の高い企業や自分の知っている企業等の狭い範囲での情報を中心に選択しており、キャリアの選択肢が狭まっている傾向にあることがわかりました。
◼︎採用媒体から情報を得ているケースが、一般的な職種の転職よりも低く、研究者の職業に関しての情報が充実している採用媒体が少ないことや、それに伴い、研究者たちの期待値の低さから、3番目に位置していると推察されます。
◼︎今後、求人やキャリアパスの情報チャネルを整備することが、研究者の転職市場ならびに人材の流動性を高める鍵になることがわかりました。
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転職先の情報収集に関する調査結果
◼︎研究者の求人は、「企業の採用サイト」から直接確認をしている人が最多。知名度の高い企業や知っている企業を選択することから、キャリアの選択肢を狭めていることが明らかに。
研究者に現在の勤め先の求人情報をどこで知ったのかを調査しました。
「企業の採用サイト」が29.3%と最も多く、続いて、「知人の紹介」が23.9%という結果となりました。研究者の就職に関して、大企業や知名度の高い企業の研究職を選択する傾向が高く、そのような傾向が、調査の結果にも反映されたと考えられます。また、「知人の紹介」が次点であることからも、「採用媒体」や「人材紹介会社」という選択肢が、一般的な就職、転職市場と異なることがわかります。
今後、求人やキャリアパスの情報チャネルを整備することが、研究者の転職市場ならびに人材の流動性を高める鍵になることがわかりました。
参考:一般的な転職者の転職関連の情報収集に関する動向
株式会社マイナビ「転職動向調査2024年版(2023年実績)」によると、転職者が利用する転職時の応募利用割合は、「転職サイト」や「人材紹介会社」が7割以上を占めています。一方で、採用企業が独自で展開する「オウンドメディアリクルーティング」は、5.9%と利用率が低いことがわかります。
出典> 株式会社マイナビ 転職動向調査2024年版(2023年実績)
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/03/tenshokudoukoutyousa2024.pdf
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総括と考察
このたびの調査の結果、日々、向き合っている研究者の求職者が持つキャリアへの不安と共通する項目が、多くみられました。
企業に就職する研究者のキャリアパスは、固定概念化されており、大企業に就職するというコースが一般的となっています。一方で、グローバル企業や大学発ベンチャー等のキャリアパスを知らない、気付かないという人が多いという傾向にあります。そのため、若手の頃から、選択肢がみえていればよかったなどの声も多数寄せられています。
また、アカデミアの研究者は、「任期制のため、2〜3年の在職期間で、ポストが無くなってしまうことへの不安」が最も多く、年次が高ければ高いほど、先のキャリアプランが見えなくなることが傾向が顕著となります。また、一般企業と比較すると給与レンジも決まっていることから、一部の研究者以外は、任期満了後のポストを探し続けることへの不安と常に対峙しています。
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株式会社CoA Nexus 代表取締役 野崎光太のコメント
「今回の調査が示すのは、単純な転職経路に関する情報ではなく、根本的には研究開発領域の求人を扱うプラットフォームが不足しており、個人も企業HPや知人の紹介に頼らざるを得ない状況であるということです。
背景には、研究開発人材の採用においては専門性が合致していることが求められるため、営業やマーケティング人材などと比べると、一人当たりが応募可能な企業数が限られます。そのため、他職種と比べると採用のマッチング難易度が高いことに起因して、マッチング事業の収益化が難しく、研究開発領域を専門とした人材紹介会社やプラットフォームはほとんどないのが現状です。また、一部企業が研究開発人材を扱うと明言していても、実態は博士・修士の新卒採用を主としたものとなっており、研究以外のポジションも含めて幅広くマッチングしているのが実態です。
一方、今年4月に文部科学省が「博士人材活躍プラン」を公表するとともに、日本経済団体連合(通称:経団連)も「博士人材と女性理工系人材の育成・活躍に向けた提言」を行うなど、産業界を通して研究開発人材の活用に多くの注目が集まっているため、今後研究者に対するニーズは益々高まっていきます。
過去にはハイクラス人材が知人の紹介で転職を行っていた状況に対して、プラットフォーマーがリーチできる独自ルートを構築したことにより人材流動性が高まったように、一見すると知人の紹介が多い研究開発人材についても、独自ルートを構築することで流動性を高めることが可能です。
当該潮流の中で、当社は日本で最大規模となる研究者に関する独自の構造化データベースを構築し、研究領域における『即戦力人材』にアプローチができる唯一無二のサービスを提供しています。更なる活用が求められる研究開発人材に対して、今後も本領域の人材流動性をグローバルで高めることができるよう、研究者に寄り添いながら事業を拡大してまいります」
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調査概要
「研究者の転職に関する調査」
調査期間:2024年5月28日~29日
対象:研究者として仕事に従事する男女111名
調査方法:WEB調査
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会社概要
会社名:株式会社 CoA Nexus
代表:代表取締役 野崎 光太
所在地:〒153-0061 東京都目黒区中目黒1-1-17 LANTIQUE BY IOQ 301
事業内容:研究開発人材特化型AIマッチングプラットフォーム「CoA Researcher」の開発・運営
Tel: 03-6823-8653
有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313573
【本件に関する問い合わせ】
株式会社 CoA Nexus
担当 :広報
E-mail :info@coanexus.com
引用:PR TIMES「」