<調査概要>
調査名 | 障害者の就職・転職活動に関する調査 |
調査方法 | 自社会員を用いたインターネットリサーチ |
調査対象 | dodaチャレンジに登録する、全国の障害のある就業者(20代~59歳男女) |
調査期間 | 2022年7月26日(火)~7月31日(日) |
有効回答数 | 596人 A.就業枠内訳:「一般枠と障害者枠両方:301人」、「一般枠のみ:187人」、「障害者枠のみ:108人」 B.障害区分内訳:「身体障害(身体障害手帳を保有):433人」、「精神障害(精神障害者保険福祉手帳を保有):163人」 |
実施主体 | パーソルチャレンジ株式会社 |
※本調査を引用いただく際は出所を明示してください。記載例:パーソルチャレンジ「障害者の就職・転職活動に関する調査」(2022年9月発表)
■調査結果サマリー
・障害のある就業中の方のうち、95.5%が現職の就職・転職活動中に、「不安や悩みがあった」と回答。今までの就業経験が「障害者枠のみ」の人の悩みは、4割が「自分に合う仕事は何か」(41.3%)、「昇進・昇給などの評価制度」(40.4%)「対等に接してもらえるか」(39.4%)と回答し、「一般枠のみ」の人よりも10ポイント以上高い【図1】。
・「就職・転職活動中における不安や悩みの解消法や相談先」は、1位「ネットやSNSなどで調べて自己解決」、2位「家族や友人に相談」、3位「キャリアアドバイザーに相談」。「障害者の支援機関」や「ハローワークの求職者窓口」に相談する人は2割に満たず【図2】。
・就職転職サービスを選ぶ際に重視するのは、1位「希望条件や特性にあった仕事紹介」、2位「障害者への理解や知識の豊富さ」、3位「仕事紹介~入社など細部までフォローしてくれること」【図3】。
■【図1】障害のある就業者の95.5%が、現職の就職・転職活動中に不安や悩みあり
障害者枠では、4割が「自分に合う仕事・評価制度・障害配慮」に不安を感じ、一般枠よりも10pt以上高い
就業中の障害のある方596人のうち、95.5%が「現職の就職・転職活動中に不安や悩み」があったと回答しました。
上図は、これまでの就業枠別「①障害者枠のみ(N=104人)」、「②一般枠のみ(N=176人)」、「③一般枠と障害者枠(289人)」に、回答を並べたものです。結果をみると、今までの就業経験が「①障害者枠のみ」の人は、「自分に合う仕事はあるか、それが何なのかわからなかった」(41.3%、+12.3pt)、「将来性や昇進・昇給などの評価制度があるか」(40.4%、+18.2pt)、「障害の有無に関わらず対等に接してもらえるか」(39.4%、+13.3pt)などの回答数が、「②一般枠のみ」の人よりも、10ポイント以上高いことがわかり、コメントでは、「長く働きながら、どのようなキャリアが積めるか不明確だと感じた(30代、精神障害)」、「正社員登用の判断基準など、もう少しはっきり教えてほしかった(30代、精神障害)」など、キャリア形成に対する意見や、「仕事の量に給与が見合ってない。障害者枠と言うだけでこの扱い方なのかと思ってしまう(30代、身体障害)」といった、給与・待遇に対する不満の声も見られました。
■【図2】就職・転職活動中の悩み、1位「自己解決」以外では、2位「家族や友人」に続き、3位が「キャリアアドバイザー」に相談
続いて、「現職の就職・転職活動中に不安や悩みがあった」と回答した569人に、「解消法や相談先」を尋ねると、「ネットやSNSなどで調べて自己解決する」(45.9%)が最も多く、「家族や友人に相談する」(42.9%)、「キャリアアドバイザーに相談する」(35.9%)なども回答数が集まり、まずは自分で調べてから、身近な家族や友人、障害者雇用に関する専門的な視点を持つ人に相談しながら解決するといったコメントが多く挙がりました。
また、「障害者の支援機関」(19.3%)や、「ハローワークの求職者窓口」(14.6%)に相談する人は、2割に満たない結果となりました。
■【図3】就職転職サービスを選択する際、1位の「希望条件や特性にあった仕事紹介」以外では、「障害者への理解や知識の豊富さ」「仕事紹介~入社など細部までフォローしてくれること」を重視する
最後に、障害のある就業中の方が、「就職・転職活動を行う際に、支援サービスに期待したことや望んだこと」を尋ねると、1位の「自分の希望や条件、特性に合った仕事を紹介してくれる」(72.1%)以外では、「障害者に対する理解や知識が豊富で安心して任せられる」(41.6%)、「仕事紹介~面接対策~入社後(定着)など細部までフォローしてくれる」(30.9%)、「就職/転職先を選ぶ際の情報量と選択肢が多い」(30.2%)などの回答数が多く集まりました。
<就職・転職活動を行う際に、支援サービスに期待したことや望んだこと: 自由回答・一部抜粋>
・障害を理解した上で、自分の適性や自分に合う仕事を教えてくれるとありがたい(40代、身体障害)
・自分自身がうまく表現できなかった配慮事項などを明確な言葉にして欲しい(30代、精神障害)
・障害者枠は、一般枠の就職活動とは違うところがあり、企業側の考え方が知りたい(20代、精神障害)
・客観的な判断で、自分では選ぶことの無い職種や業界が知りたい(30代、身体障害)
・前職と違う職種を目指す場合など、キャリアアップの支援してもらえると助かる(40代、身体障害)
■調査結果考察(人材ソリューション本部 キャリア支援事業部ゼネラルマネジャー 木田正輝)
今回の調査では、前提として、障害のある就業中の方のうち、95%以上もの方々が、現職の就職・転職活動中に不安や悩みを抱えており、そのうち今までの就業経験が「障害者枠のみの方」は「一般枠のみの方」よりも、「自分に合う仕事は何か」、「昇進・昇給などの評価制度」、「対等に接してもらえるか」などにおいて、より不安を感じていることがわかりました。
実際に、当社がご支援した障害者枠で就業しながら転職活動する方々の転職理由には、「仕事の幅を広げたい」、「給与や雇用形態などの待遇面の改善」、「(特例子会社から)一般企業の障害者枠で働きたい」などのお声を多くいただき、最近では、現職の就業実績が3年以上の精神障害のある方が、ステップアップをするために転職を希望するケースが特に目立ちます。このような転職を成功させるポイントのひとつは、まず現職で小さな成功体験をコツコツと積み、自信をもって仕事に取り組めるようになっておくことです。そして、転職後の業務内容や職場環境の変化が、あくまでも自身の障害特性に応じた無理のない範囲のものであることも大切です。
昨今、障害のある方のための就職・転職を支援する企業やサービスも増えてきました。私たちキャリアアドバイザーは、皆さまがご家族やご友人に相談する際に抱かれる安心感にはかないませんが、障害者雇用の専門家として、障害についての正しい知識や豊富な雇用のノウハウをもとに、障害特性に合う仕事や面接での配慮の伝え方、キャリアアップのための選択肢など客観的なアドバイスをさせていただけると思いますので、是非積極的にご活用ください。
当社は、求職者の皆さまのご不安やお悩みに寄り添い、就職・転職活動をご成功いただけるようサポートさせていただきます。
【ご案内】参加無料!パーソル主催「障害者雇用支援月間特別オンラインセミナー」2022年9月21日開催
はたらき方やはたらく価値観が多様化する今、障害の有無に関わらず、あらゆるはたらく個人がより幸せに生き、自分らしくはたらくための一歩を踏み出すきっかけづくりを目的として、2022年9月21日(水)に無料の特別オンラインセミナー『障害者雇用支援月間に考える、障害と共に生きる・はたらく2022』を開催します。
■セミナー詳細や申込は以下をご覧ください。
https://with.persol-group.co.jp/event/2022/webinar/#webinar2
■「障害者雇用支援月間特別オンラインセミナー」2022年9月21日(水)開催概要
「障害者の就職・転職大会議 Part.1
~先輩たちに聞く!困難を力に変え“はたらく未来”をつかむ術~」
○開催日時:2022年9月21日(水) 18:00~19:00 オンライン開催
障害者の就職・転職について、いま社会で活躍しているゲストとともに、自分の障害と向き合い困難を力に変えるヒント、そして“はたらく未来”をつかむための道のりを一緒に話し合います。
<登壇者>
猪狩ともかさん:アイドルグループ「仮面女子」メンバー
牧野 友香子さん:株式会社デフサポ 代表取締役
唐仁原 理紗:パーソルサンクス株式会社 サポート本部 人事部 人財支援室
<モデレーター>
元井 洋子:パーソルチャレンジ株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 グループリーダー
国家資格キャリアコンサルタント
「障害者の就職・転職大会議 Part.2
~増える大人の発達障害。今の自分と向き合い、未来に踏み出すために~」
○開催日時:2022年9月21日(水) 19:15~20:15 オンライン開催
ここ数年、メディアでもよく取り上げられるようになった「大人の発達障害」や「うつ病」。正しい知識や理解よりも、イメージや誤解がまかり通ってしまい、「自分もそうなのでは?」と不安に思う方も増えています。
大人になってはたらく中で「発達障害」と診断されたら、そのあと自分とどう向き合って、また受け止めたらよいか?
本セミナーが、専門家や当事者のゲストとともに、「大人の発達障害」について正しく知り理解することから、一歩踏み出すきっかけになれると幸いです。
<登壇者>
岩波 明さん:昭和大学医学部精神医学講座教授 昭和大学附属烏山病院長
藤本 淳史 さん:芸人
<モデレーター>
元井 洋子:パーソルチャレンジ株式会社 人材ソリューション本部 キャリア支援事業部 グループリーダー
国家資格キャリアコンサルタント
■dodaチャレンジについて<https://doda.jp/challenge/>
dodaチャレンジはパーソルチャレンジが運営する障害者のための転職・就職支援サービスです。国内最大級の登録者数を持ち、事業開始以来、数千人を超える障害者のご支援を行っています。国家資格などの専門資格を持つ障害者専任のキャリアアドバイザーが、障害の状況や必要な配慮事項など、丁寧なヒアリングを通じて一人ひとりの適性に合った転職活動をサポートしています。
■パーソルチャレンジ株式会社について<https://challenge.persol-group.co.jp/>
パーソルグループの特例子会社として、2014年10月の設立以来、障害のある方への個人向けサービスとして、国内最大級の求人・登録者数を持つ就職・転職支援サービス「dodaチャレンジ」、就労移行支援事業所「ミラトレ」、法人向けサービスとして、障害者雇用に関する多種多様な課題にお応えする「障害者雇用コンサルティングサービス」を展開しています。障害者採用の成功ではなく、定着までを考えた“障害者雇用の成功”を目指し、障害者の自立および成長を幅広く支援しています。
■「PERSOL(パーソル)」について< https://www.persol-group.co.jp/ >
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。
また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも取り組んでおり、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、ITイベント情報サイトおよびイベント&コミュニティスペース「TECH PLAY」、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」などの
■dodaチャレンジについて<https://doda.jp/challenge/>
dodaチャレンジはパーソルチャレンジが運営する障害者のための転職・就職支援サービスです。国内最大級の登録者数を持ち、事業開始以来、数千人を超える障害者のご支援を行っています。国家資格などの専門資格を持つ障害者専任のキャリアアドバイザーが、障害の状況や必要な配慮事項など、丁寧なヒアリングを通じて一人ひとりの適性に合った転職活動をサポートしています。
■パーソルチャレンジ株式会社について<https://challenge.persol-group.co.jp/>
パーソルグループの特例子会社として、2014年10月の設立以来、障害のある方への個人向けサービスとして、国内最大級の求人・登録者数を持つ就職・転職支援サービス「dodaチャレンジ」、就労移行支援事業所「ミラトレ」、法人向けサービスとして、障害者雇用に関する多種多様な課題にお応えする「障害者雇用コンサルティングサービス」を展開しています。障害者採用の成功ではなく、定着までを考えた“障害者雇用の成功”を目指し、障害者の自立および成長を幅広く支援しています。
■「PERSOL(パーソル)」について< https://www.persol-group.co.jp/ >
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人材派遣サービス「テンプスタッフ」、転職サービス「doda」、ITアウトソーシングや設計開発など、人と組織にかかわる多様なサービスを展開しています。
また、人材サービスとテクノロジーの融合による、次世代のイノベーション開発にも取り組んでおり、市場価値を見いだす転職サービス「ミイダス」、ITイベント情報サイトおよびイベント&コミュニティスペース「TECH PLAY」、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」などのサービスも展開しています。
記事引用:PR TIMES「パーソルチャレンジ、「障害者の就職・転職への不安や悩み」を調査」