~仕事への興味、裁量、繁忙感、能力活用、キャリアの方向性に関する仕事満足度すべてにおいて40代が最も低い結果に~
【調査結果サマリー】
■仕事全体に対する満足度: 「仕事全体の満足度」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は40代で44.4%という結果だった。なお、今回公表するすべての調査において、「満足」と答えた割合は、若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になるにつれて回復する傾向が見られた。 ■仕事内容に対する興味に対する満足度: 「仕事の内容に興味が持てること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は40代で45.6%という結果だった。 「仕事の裁量(自分に任されている範囲)が適切であること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は40代で47.1%という結果だった。 「忙しさが適切であること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は30代、40代でいずれも40.8%という結果だった。 ■経験・能力の活用に対する満足度: 「経験・能力が活かせる仕事があること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかったのは40代で42.8%だった。 ■キャリア・方向性に対する満足度: 「自分のキャリア・方向性と合った仕事ができること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかったのは40代で34.7%だった。 |
本データは「はたらく定点調査」のなかから、世代間を比較したデータを抜き出したものの一部です。
「はたらく定点調査」は幅広い世代の多様なデータを通じて、はたらき方に関わる生活全般の実態と変化を可視化しています。地域別、ジェンダー別、年収別、年齢別、職業・職種別、さらには価値観など、さまざまな切り口でデータを抽出することが可能です。
昨今、「ワークライフバランス」「女性活躍」「柔軟なはたらき方」「ダイバーシティ」など、「はたらく」に関する価値観はかつてないほど多様化しています。本調査を通して「はたらく」に関するさまざまなデータをご紹介することで、自らのキャリア選択を考える一助としていただきたいと考えています。
「はたらく定点調査」データベース:https://data.persol-group.co.jp/
※ メディア向けにはデータベースに掲載している情報よりも、さらに詳細なデータを提供することも可能です
TOPICS
1. 仕事全体の満足度
「仕事全体の満足度」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は40代で44.4%という結果だった。一方で、「満足」と答えた割合が最も高かったのは10代で68.0%、次に高かったのは60代で58.9%だった。若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になって回復する傾向が見られた。
2.仕事内容への興味に対する満足度
「仕事の内容に興味が持てること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は40代で45.6%という結果だった。一方で、「満足」と答えた割合が最も高かったのは10代で63.2%、次に高かったのは60代で57.0%だった。若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になって回復する傾向が見られた。
3.仕事の裁量に対する満足度
「仕事の裁量(自分に任されている範囲)が適切であること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は40代で47.1%という結果だった。一方で、「満足」と答えた割合が最も高かったのは10代で67.0%、次に高かったのは60代で59.9%だった、若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になって回復する傾向が見られた。
4.仕事の忙しさに関する満足度
「忙しさが適切であること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかった年代は30代、40代でいずれも40.8%という結果だった。一方で、「満足」と答えた割合が最も高かったのは10代で57.3%、次に高かったのは60代で55.0%だった、若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になって回復する傾向が見られた。
5.経験・能力の活用に対する満足度
「経験・能力が活かせる仕事があること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかったのは40代で42.8%だった。一方で、「満足」と答えた割合が最も高かったのは60代で56.5%、次に高かったのは10代で54.9%だった、若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になって回復する傾向が見られた。
6.キャリア・方向性に対する満足度
「自分のキャリア・方向性と合った仕事ができること」について、「満足」と答えた割合が最も少なかったのは40代で34.7%だった。一方で、「満足」と答えた割合が最も高かったのは10代で53.4%、次に高かったのは60代で47.3%だった、若年層が高く、ミドル層になるにつれて低下し、シニア層になって回復する傾向が見られた。
■結果考察 パーソル総合研究所 研究員 金本 麻里
仕事への満足度が40代で最低水準になることは、多くの調査データからよく知られている。本調査のデータからは、特に「自分のキャリア・方向性と合った仕事ができること」への満足度が20代と比べ約10ptも低く、40代で思い描くキャリア通りの仕事ができる人の少なさがうかがえる。
そもそも40代は「中年の危機」と言われるように、人生においてもキャリアにおいても、それまで登り調子だったものが変化することで、考え方の転換を迫られる時期とされる。加えて、日本の雇用環境は、伝統的に会社主導の異動が行われてきたため、他社でも通用するような確固たる専門性を持てず、かつ自分なりのキャリアプランを考える機会もなく40代になった会社員も多い。
最近では会社主導の異動に従っていれば老後も安泰という時代ではなくなってきた。自らキャリアを模索し、将来設計をしようとする40代が増えていると考えられる。45歳以上の転職者数は、2010年から2020年にかけて145%と増加した。40代からのキャリアについて、動向を注視する必要がありそうだ。
■「はたらく定点調査」について
「はたらく定点調査」は個々人が「自分の“はたらく”を考える」きっかけをつくることを目的に実施しました。幅広い世代の多様なデータを通じて、はたらき方に関わる生活全般の実態と変化を可視化しています。地域別、ジェンダー別、年収別、年齢別、職業・職種別、さらには価値観など、さまざまな切り口でデータを抽出することが可能です。
「ワークライフバランス」「女性活躍」「柔軟なはたらき方」「ダイバーシティ」など、現在は「はたらく」に関する価値観はかつてないほど多様化しています。さまざまな価値観があるなかで、本調査を通して「はたらく」に関するさまざまなデータをご紹介することで、キャリア選択について考える一助し、自らの“はたらくWell-being”につなげていただきたいと考えています。
調査概要
調査方法:オンライン
調査時期:2023年3月
調査対象:15歳から69歳の男女・本業または副業ではたらいている人
調査人数:100,000人
■パーソルホールディングス株式会社について
1973年の創業以来、人材派遣、人材紹介、アウトソーシング、設計開発など人と組織にかかわる多様な事業を展開。2008年10月に共同持株会社テンプホールディングス株式会社を設立。2017年7月よりパーソルホールディングス株式会社へ社名を変更。
東京証券取引所プライム市場上場(証券コード:2181)。2023年3月期売上高1兆2,239億円。
■「PERSOL(パーソル)」について< https://www.persol-group.co.jp/ >
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」 を実感できる社会を創造します。