「ダイレクトリクルーティングを行ったけれど、採用にいたらなかった」そんな経験を持つ採用担当者も多いのではないでしょうか。
そんなときには、スカウト代行がおすすめです。
スカウト代行とは、ダイレクトリクルーティングである「スカウト」を委託できるサービスで、スカウトメールの作成や求職者とのやり取りを任せられます。
そこで本記事では、スカウト代行とは何か、メリットやデメリット、おすすめのスカウト代行業者を紹介します。
スカウト代行サービスとは
採用におけるスカウト代行とは、採用手法のひとつであるスカウトを委託できるサービスです。
スカウトとは、企業側から求職者にアプローチする採用手法で、ダイレクトリクルーティングとも呼ばれています。
スカウト代行に依頼すれば、求職者のデータチェックやメッセージのやり取りを任せられるので、採用担当者の負担を軽減できます。
また、スカウトのプロに任せれば、魅力的なメッセージをタイミングよく送信してくれるため、効果的なスカウトを期待できるでしょう。
認知度の高くない企業でも、魅力的なスカウトでアプローチすれば求職者に興味を持ってもらえるので、求人広告でいまいち成果が出ない企業にもおすすめです。
スカウト代行サービスが注目されている理由
では、なぜスカウト代行が注目されているのでしょうか。
少子高齢化
現在、日本では少子高齢化が進み、働き手の確保が課題となっています。
また、限られた人材で仕事をこなすために、業務の効率化も課題になっています。
スカウトは求職者のリサーチ、スカウトメールの作成、メッセージのやり取りなど、時間のかかる業務です。
しかし、スカウト代行を利用すれば、一連の業務を委託できるため、自社の労働力確保につながります。
加えて、プロのスカウトは高い効果を期待できるので、業務効率化だけでなく採用活動の効率化も可能です。
採用ターゲット抽出の効率化
多くの求職者から、マッチ度の高い人材を見つけるには、膨大なデータをチェックする必要があります。
自らスカウト業務を行ったことがある方なら、「なかなかマッチする人材が見つからない」といった経験をしているのではないでしょうか。
スカウト代行は、さまざまな知識やノウハウを駆使して企業にマッチする求職者を探すため、採用ターゲット抽出の効率化につながります。
採用成功率の向上
スカウト代行を利用すると、採用成功率の向上も期待できるでしょう。
スカウトは、メールで求職者にアプローチするため、求職者にとってはスカウトメールが企業の第一印象になります。
スカウト代行業者は、魅力的な文章を適切なタイミングで送信するため、企業イメージをアップさせて採用成功率の向上に貢献します。
スカウト代行サービスに依頼できる業務
次は、スカウト代行に依頼できる業務を紹介します。
媒体の選定
どの媒体が企業に合っているのかを選定してもらえます。
媒体を選ぶ際は、媒体の仕様や求める人材の条件について、スカウト代行業者の担当者としっかり話し合いましょう。
担当者とのコミュニケーションを怠ると、
- 思っていたより操作しにくかった
- 自社が求める人材がいなかった
といった事態を招きます。
スカウトメールの文面作成
求職者に合わせたスカウトメールの文面を作成してもらえます。
スカウトメールは、企業と求職者のファーストコンタクトなので、返信率を上げるためには媒体や求職者に合わせた文面をつくる必要があります。
スカウト代行は、媒体や求職者の特性に合ったアプローチ法をおさえているため、適切なスカウトメールを作成してくれるでしょう。
人材選定
企業にマッチする人材を選定してもらえます。
膨大なデータの中から、マッチ度の高い求職者を探すのは難しいです。
しかし、スカウト代行業者は独自のノウハウを持っているため、効率よく企業に適した人材を見つけられます。
また、人材に関しては、「新卒」「転職者」「専門職」など、スカウト代行業者によって得意な分野がわかれます。
目的に合ったスカウト代行企業に依頼しましょう。
スカウトメールの送信代行
スカウトメールの文面作成、送信も代行してもらえます。
スカウトメールは大きく分けて
-
一斉送信
-
個別送信
があります。
一斉送信は、複数の求職者に同じ文面を送信する方法で、個別送信は求職者一人ひとりに合わせた文面を送信する方法です。
スカウト代行業者は、魅力的な文面の作成を得意とするので、高い返信率を期待できます。
応募者対応
面接の日程調整、リマインドメールの送付を含んだメールのやり取りなど、応募者対応を委託できます。
求職者とのやり取りは、レスポンスの速さが重要です。
レスポンスが遅いと応募辞退や選考辞退のリスクが高まるため、スカウト代行に依頼することで、機会損失を減らせます。
効果測定
メールの返信状況分析など、効果測定もスカウト代行に含まれます。
集計、分析、改善といったフローをたどることで、より採用成功率が高まります。。
募集を再開する際も、効果測定を活用できるので積極的に利用しましょう。
スカウト代行サービスの料金体系は2つ
スカウト代行の料金体系は2種類あります。
月額固定制
月額固定制は、「求職者のリサーチから面接日程調整までを○○万円/月で行う」など、代行費用を月額で支払う形式です。
メリット
- 毎月同じ金額がかかるので、予算を立てやすい
デメリット
- 成果の出なかった月は割高になる
従量課金型
従量課金型は、委託した業務量分の費用を支払う形式です。
「スカウトメール1通で○○円」「媒体の運用で○○万円」のように、業務によって金額が決められています。
あくまで目安ですが、下記のような料金体系が一般的です。
スカウトメールの送信代行 | 月3万円~ |
---|---|
媒体の管理・運用 | 月10万円~70万円 |
媒体への掲載 | 月15万円~ |
採用管理システムの運用 | 月10万円~ |
面接などの日程調整 | 月5万円~ |
メリット
- 必要な業務のみ委託できるので、無駄なコストが発生しない
デメリット
- 委託する業務量によっては月額固定制より割高になる可能性がある
スカウト代行サービスのメリット
ここから、スカウト代行サービスのメリットを紹介します。
工数削減
スカウトは、求職者のリサーチから内定まで多くの工数を要します。
多忙な人事担当が、通常業務に加えてスカウトも行うとなると、リソースを圧迫してしまい、通常業務に悪影響を及ぼします。
また、長時間労働の原因にもなるでしょう。
スカウト代行サービスは、スカウトに関する一連の業務をこなしてくれるため、人事担当の負担を削減できます。
採用の質向上
スカウトを成功させるには、候補者の絞り込みやメールの文面、送信のタイミングなど、さまざまな要素を考慮する必要があります。
したがって、採用ノウハウを持たない企業がスカウトを行っても、高い成果は得られないでしょう。
スカウト代行業者は、豊富な採用ノウハウを駆使して候補者探しやアプローチといったスカウト業務を行います。
採用のプロにスカウトを任せることで、マッチ度の高い候補者と出会える可能性が高まるため、採用の質向上につながります。
手軽にダイレクトリクルーティングができる
スカウトは、求職者に直接アプローチできるダイレクトリクルーティングです。
ダイレクトリクルーティングで成果を上げるには、企業の魅力を訴求したり、返信してもらえる文面を作成したりといったコツが必要です。
そのため、ノウハウのない企業がダイレクトリクルーティングを行うのは難しいでしょう。
スカウト代行業者であれば、豊富な知識や経験を活用して企業の代わりに採用業務を行うため、手軽にダイレクトリクルーティングを始められます。
必要なときだけ利用できる
採用は、「今だけ採用活動したい」といった期間が限定的なことも多いです。
スカウト代行は1か月から導入可能なので、企業のタイミングに合わせて利用できます。
また、採用担当の専任がいない企業では、新しく採用担当者を雇うより、スカウト代行に委託したほうが人件費を抑えられるでしょう。
転職潜在層にもアプローチできる
スカウト代行は「機会があれば転職したい」と考えている“転職潜在層”にもアプローチできます。
求人広告掲載は求職者が自ら情報を探すため、転職の可能性が高い“転職顕在層”にしか情報を届けられません。
一方、スカウト代行は、情報収集を目的としてアプリなどに登録している潜在層にもメールでアプローチできます。
顕在化していない転職潜在層には、企業から接触できるスカウトが有効的です。
スカウト代行サービスのデメリット
次にスカウト代行のデメリットを紹介します。
丸投げするとノウハウがたまらない
スカウト代行は、採用に関するプロのノウハウが手軽に利用できる一方、頼りきりでは企業に採用ノウハウが蓄積しません。
工数削減のためにスカウト代行を利用するのは効率的ですが、いずれ自社で採用を内製化するつもりなら、必要な業務だけ委託するようにしましょう。
依頼先によっては思うような効果が得られない
スカウト代行業者は増えてきていますが、自社の要望に合った業者を選ばないと費用に見合った効果を得られません。
支援実績の多いスカウト代行でも、ターゲット層の採用支援実績がなければ、成果を出すのは難しいでしょう。
そのため、実績の具体的な内容を事前に確認することが重要です。
また、スカウト代行のなかでも対応範囲に違いがあるので、いくつかの企業を比較・吟味したうえで契約する業者を選ぶ必要があります。
スカウト代行サービスの選び方
では、どのようにスカウト代行サービスを選べばよいのでしょうか。
運用実績
まずは、運用実績を参考にしましょう。また、実績といっても業者によって得意な業界が異なります。
そのため、スカウト代行の
- 業務歴
- 年間のスカウト実績数
- 得意な業界
を確認する必要があります。
実績を確認したうえで、自社の業界に強いスカウト代行を選びましょう。
ターゲット層
スカウト代行は業者によって、「新卒」「転職者」「エンジニア専門」など得意なターゲット層があります。
そのため、自社の採用したいターゲットを明確にし、それに見合ったスカウト代行を選ぶのがポイントです。
しっかりとスカウト代行業者をリサーチして、各業者の特色を理解しましょう。
サービスの範囲
スカウトは、求職者選定から面接の日程調整まで業務範囲が広いです。
スカウト代行業者によって、すべて代行可能であったり、一部のみ委託可能であったりとさまざまです。
自社のリソースを考慮して、委託したいサービスを提供してくれる代行業者を選びましょう。
ちなみに、はじめてダイレクトリクルーティングを行う場合、対応範囲の広い業者がおすすめです。
連絡の取りやすさ
スカウト代行を選ぶ際は、連絡の取りやすさも重要です。
求職者は、必ずしも日中に連絡をするとは限らないので、レスポンスの良いスカウト代行業者を選ぶのがおすすめです。
対応が遅れてしまうと、優秀な人材を逃してしまう可能性もあります。
スムーズな連絡が取れるかどうか、スカウト代行を選定する際に確認しましょう。
おすすめのスカウト代行サービス5選
最後におすすめのスカウト代行を5社紹介します。
株式会社ONE
株式会社ONEは求人広告代理店で、人材にまつわる困りごとをさまざまなソリューションで解決する企業です。
株式会社ONEが提供する採用代行では、スカウト代行も含まれています。
また、採用代行のサポートメンバーは全員が人材業界の経験者です。
そのため、業界の状況、競合の動向など複合的に分析してスカウト代行を行います。
株式会社クライアントファースト
株式会社クライアントファーストは、オーダーメイド型の採用代行を提供している企業で、クライアントのリソース、要望に合わせたプランニングを得意とします。
また、クライアントファースト株式会社は新卒・中途採用、アルバイト・パート採用など雇用形態にかかわらず、最適なプランを組みます。
求人広告代理店、Web制作会社、Indeed代理店と協業可能なので、対応範囲が幅広いです。
株式会社ネオキャリア
株式会社ネオキャリアは、新卒・中途・アルバイトと対応範囲の広い採用代行会社です。採用支援実績は、累計10,000万社以上にのぼります。
企業の予算に合わせて採用活動の効果を最大化する提案をし、柔軟性の高さが特徴です。
また、求職者にいつでも対応できるよう土日祝、夜間でも専門のオペレーターを配置しています。
株式会社キャリアマート
株式会社キャリアマートは、スカウトを含むすべての採用業務を委託できる企業です。
専任の採用担当がいない会社にもおすすめです。
株式会社キャリアマートは20年以上の支援をしてきた実績があるため、安心して採用業務を任せられます。
Webから採用に関する無料相談もできるので、気軽に活用することができます。
株式会社キャスター
株式会社キャスターは採用戦略の立案から、求職者とのやり取りまで採用に関するすべての採用業務を委託できる企業です。
また、株式会社キャスターはプレミアムプランに加入することで、採用広報も担当してもらえます。
ちなみに採用広報とは、求職者に自社の魅力を訴求する広報活動です。
株式会社キャスターの採用広報支援では、採用に関する企画立案から効果測定まで行ってくれるのでどの程度成果が出たのかが明確になります。
スカウト代行で採用活動の効率化
スカウト代行は、成功が難しいダイレクトリクルーティングを、プロのノウハウで採用成功に導くサービスです。
スカウト代行業者には得意な業界・職種があり、しっかりリサーチしてから利用できれば、企業にとってプラスになります。
また、スカウト代行はメリットだけではないので、自社の状況と照らし合わせて適切に利用しましょう。