2017年2月24日からスタートしたプレミアムフライデー。

 

月末金曜日に15時退勤を推奨し、経済の底上げを行うとして注目を集めた制度ですが、実際にどのような経済効果があったのでしょうか。

 

導入から1年が経過したこのタイミングで、プレミアムフライデーについて振り返ってみましょう。

 

プレミアムフライデー制度のおさらい

テレビや各種メディアで大々的に報じられたため、1度は耳にしたことがあるかと思います。

 

まずは制度の目的や内容についておさらいしてみましょう。

 

制度の概要

プレミアムフライデーとは、「月末の金曜日に15時退勤を実現させ、いつもよりプレミアムに過ごそう」というコンセプトのもと、経団連と経済産業省が主導となってスタートさせた制度です。

 

「プレミアムフライデー推進協議会」という官民連携で結成された組織が普及活動を行っており、生活の豊かさを感じられるようなサービスやイベントをさまざまな地域で実施しています。

 

制度の目的

経済産業省が発表しているプレミアムフライデーの目的は3つ。

 

個人が幸せや楽しさを感じられる体験(買い物や家族との外食、観光等)や、そのための時間創出を促すことで、以下のような効果に繋げられると発表しています。

 

【1】充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会になる

【2】地域等のコミュニティ機能強化や一体感の醸成につながる

【3】(単なる安売りではなく)デフレ的傾向を変えていくきっかけとなる

 

プレミアムフライデーとは、働き方やライフスタイルを変革し、日本経済を活性化させる取り組みだと言えるでしょう。

 

プレミアムフライデーの現状

株式会社VSNが、2018年2月に20代~50代の男女1,651名のビジネスパーソンを対象に行ったプレミアムフライデー利用実態調査では、このような調査結果が発表されました。

 

プレミアムフライデーの認知度は93.9%

制度が導入されてから1年。プレミアムフライデーを「知っている」と回答した割合は93.9%と高い結果となりました。

 

しかし、実際に利用したことがある人は全体の22.8%にとどまり、制度を知っていても利用したことがないという方が大半という結果になりました。

 

18.1%の回答者「プレミアムフライデーは必要ない」

実際に制度を活用してみたいという声が上がる中、「あなたにとってプレミアムフライデーは必要ですか?」という質問には18.1%の回答者が「必要ない」と答えました。

 

その理由を聞いてみると、「早く帰った分、翌週に仕事が残るから(35.9%)」「月末が忙しいから(32.8%)」「夕方の業務があるから(17.2%)」など、月末金曜日に早く退勤することによる業務のしわ寄せを懸念する意見が多かったようです。

 

プレミアムフライデーという言葉自体は広く浸透していますが、実際に制度を利用したことがある人は全体の22%程度。

 

さらに、利用したことがある人の中には、業務が切迫するため必要ないと考えている方もいるということが分かりました。

 

プレミアムフライデーが生み出した経済効果は?

では、実際に制度が導入されてから日本経済にはどのような効果がみられたのでしょうか。

 

総務省総計局が行っている家計調査の中の1つ「1世帯当たり1ヶ月間の日別支出(就労世帯)によると、下記のような結果になっているそうです。

 

消費金額は前年度比で「減少している」

2017年2月から7月までの半年間におけるプレミアムフライデー当日(2017年2/24・3/31・4/28・5/26・6/30・7/28の計6日)と、前年度の月末金曜日(2016年2/26・3/25・4/29・5/27・6/24・7/29の計6日)における消費金額の違いを比較してみると「-1,219円(前年同期比 -2.6%)」という結果になっています。

 

さらに、プレミアムフライデーで想定される外食や衣服、教養娯楽の消費に絞ってみると「-1,455円(前年同期比 -16.2%)」と更なる落ち込みを示しています。

 

上記のデータは、対象日の天候や1世帯あたりの所得といった諸条件が異なるため、正確な情報とは言えません。

 

しかし、導入当初に打ち出していた「プレミアムフライデーの経済効果は5,000憶円以上」という目標に達していないことは確かなようです。

 

プレミアムフライデーが浸透しない理由は?

プレミアムフライデー推進協議会が思い描いていたほど、経済効果が出ていない原因はどこにあるのでしょうか。

 

認知度が高いにもかかわらず、浸透率が低い理由をまとめてみました。

 

日程の問題

「月末金曜日の15時退社」を推奨する制度ですが、月末に繁忙期を迎える企業では実用性が低いとみなされています。

 

仮に制度を導入して、プレミアムフライデー当日に早く帰れたとしても、その日に対応しきれなかった業務を翌週に処理することになり、結果、他の日の負担が増加してしまうからです。

 

業種によっては導入が困難

プレミアムフライデーは、この制度の性質によって導入できる業種が限られています。

 

特に、消費活動の受け皿となっている飲食業や小売業では制度の導入は困難だとされており、労働者のモチベーション低下が懸念されています。

 

都心部以外への普及が課題

制度導入を大々的にプロモーションしているのは、東京などの都心部が中心。

 

現状では波及効果が及んでいない地域が多く、どのような対策を講じていくのかが課題となっています。

 

まとめ

今回は導入から1年が経過したプレミアムフライデーについてご紹介しました。

 

認知度も高く、利用したいという労働者からの声が多く上がっている一方で、制度面や導入普及に多くの問題が残っていることから、実際に取り入れている企業は少ないという現状が見えてきました。

 

また経済効果に関しても、プレミアムフライデー推進協議会が見込んでいたほどの成果は出ていない様子。

 

今後は制度自体が存続していくのか、存続する場合どのような対策が発表されるかといった点に、ぜひ注目してみてください。

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