Twitter、Instagram、FacebookなどのSNSは私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、企業でもSNSを活用した取り組みが模索されています。
社内用のSNSを導入している企業も多いですが、有効に使えている企業は少ないのではないでしょうか。
今回は、社内SNSの効果的な使い方について紹介していきます。
社内SNSとは
社内SNSとは、社内の従業員だけが使えるSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のことです。
企業内で使用されるSNSにはFacebookやLineが主流でしたが、SKIPやChatterなどの社内SNS専用のアプリケーションも登場しています。
社内SNSを導入することで部署間の垣根を超えたコミュニケーションを図ることが可能です。
また、現役の社員に特化されたものだけでなく、退職者や求職者が参加できるSNSもあり、人材の確保につながったという例もあります。
情報漏洩や個人情報保護など気を付けなければならない点もありますが、有効に使うことができればプラスの恩恵を受けることができるようです。
導入のメリット
社内SNSを使う際には、しっかりと目的を定めて使用していくことが大切です。
ここで、社内SNSが有効に機能した際のメリットを紹介します。
社内コミュニケーションの活発化
企業内で部署など様々な垣根を超えたコミュニケーションは業務を円滑化するために大切なことです。
しかし、会社の規模や社内状況で連携が難しいという企業も多いかと思います。
社内SNSは、部署にとらわれずにグループが作れるので、部署間のコミュニケーションを活発化し、会社全体で一体感をもたせることができます。
また、違う部署の違う切り口からのアドバイスにより思わぬアイデアが生まれることもあるそうです。
問題の共有と解決がスピーディーに行える
日々、社員は様々な疑問や意見を抱えていますが、共有する機会があまり訪れないこともあります。
社内SNSでは、そういった疑問や意見を自由に書き込み、その書き込みを社内の多くの方にフィードバックしてもらえます。
これまで、会社への意見や批判は飲み会などで半ば愚痴の言い合いみたいになってしまうこともあったかと思いますが、社内SNSを使うことでより現実的な話を進めることが可能です。
気をつけたいデメリット
有効に使えれば社内を活発化させることができますが、残念ながら有効に活用できていない企業も多いです。
改めて社内SNSにはどんなデメリットがあるのでしょうか。
特定の人物しか使用しない可能性がある
社内SNSは、様々な機能が搭載されているので使いこなせない人も中には出てきます。
また、社内SNSへの理解が社内で不十分だと特定の人だけ使用する自己満足なツールで終わってしまいます。
新しいツールをどのように定着させ、浸透させるかのプロセスを考えておくことが大切です。
導入の目的が曖昧だと失敗しやすい
「流行っているし導入することで社内が活性化するかもしれない」といった、漠然とした目的では社内SNSを導入したとしても成功する可能性は低いでしょう。
社内SNSを使うことで社内のどんな問題を解決したいのかをしっかり定めたうえで活用していくことが大切です。
情報漏洩のリスクも
SNSなどは気軽に発信できるので、社内の機密情報や個人情報が外部に漏れないように管理しておくことが大切です。
社内でセミナーを開くなどして社員のSNSに関する意識を高めていきましょう。
活用事例
実際に社内SNSを導入したことで成功した企業の例を紹介します。
シチズン時計
課題:情報の伝達・共有が不十分
効果:議題の解決とメール削減効果
導入された社内SNS:SKIP
シチズン時計は、ノウハウの継承、部署間のコミュニケーションの円滑化という問題を抱えていました。
そこで、SKIPという社内SNSを使用したことにより、メールが7割減少し、1人1時間程度の無駄を削減。
業務の効率化に成功しており、今後はOB社員を含めたSNS活用を推し進め、ノウハウを継承していく予定です。
エバラ食品工業
課題:消費者と会社の双方向のコミュニケーション
効果:情報を集約して販促活動に活用
導入された社内SNS:Chatter
エバラ食品工業は、消費者とコミュニケーションを図るために、Facebookを活用していたのですが、それを社内で浸透させるツールを模索していました。
そこで、Chatterを導入。
社長を含む全国の営業拠点から工場まで社内全体で利用し、営業マンは常にスマホで確認できる体制を整えたことで、お客様相談室に寄せられる消費者の声にスムーズな対応ができるようになりました。
また、お客様のふとした声が、販促活動の参考になるなど予想外の効果も出ているそうです。
まとめ
社内SNSを利用している企業が多い中で、「流行っているから」「なんとなく社内の交流が活発になりそう」という曖昧な目的では失敗する可能性が高くなります。
「社内SNSを使ってどんな目的を解決したいか」が明確になっていることが、成功する大きなポイントになっているようです。
また、社内SNSにも様々な種類があるので、利用目的に合わせて適正なツールを選び、試行錯誤しながら進めていきましょう。