新型コロナの影響で対面での業務も難しくなっている昨今、研修や教育がおろそかになってしまっているなんてことはありませんか。

 

「テレワーク中だとなかなか難しくて…」「いつもは外部研修を利用していたから…」このような理由でしっかりとした教育ができていないケースも多いと思います。

 

しかし、テレワークであっても仕事における教育の重要性は変わりません。

 

そんな時に有効なのが「eラーニング」です。

 

今回は、eラーニングについて詳しく解説していきます。

 

eラーニングのメリットやデメリット、実際に導入している事例についてもご紹介しているので、ぜひご覧ください。

 

eラーニングとは?

eラーニングとは、インターネットを使った学習のことを指し、一般にオンライン学習とも呼ばれています。

 

もともと、研修や教育は「講師と学習者が同じ場所で長時間一緒にいること」「学習者の学習進捗上の把握・管理を人が行うこと」が前提とされており、規模が大きくなればなるほど、そのコスト・労力が増大していくという問題が、多くの教育担当者を悩ませていました。

 

この問題を解決するためにビデオ教材が開発されましたが、一方的な情報提供による「非対話型」の学習となるため、コスト削減にはつながるものの学習効率は決して高いものではありませんでした。

 

その後、1980年代にアメリカで進化したコンピューターを使ったCBT(Computer Based Training=コンピューターによる教育研修)が誕生し、インターネットの発展と共にWBT(Web Based Training=Webを利用した教育研修)を経て、今日のeラーニングへと進化していきました。

 

現在では、スマートフォンやタブレット端末などで場所を選ばず受講できるようなeラーニングや、ゲーム感覚で楽しみながら学べるeラーニングも登場しており、多くの企業が社員教育の場で役立てています。

 

なぜeラーニングが注目されているのか

元々紙媒体での学習が主でしたが、パソコンの普及によりCD-ROMを使っての学習が可能になっていきました。

 

しかし、紙の資料やCD-ROMでは教材の更新が難しかったり、CD-ROMを読み取る機器がないと受講できなかったりなど様々な障壁がありました。

 

そんな中でインターネットが発達し、これらの問題を解決し得る手法として生まれた学習方法がeラーニングなのです。

 

eラーニングであればオンライン上でいつでも教材が更新でき、インターネットさえつながっていれば誰でも学習ができるという点でも、今までの学習方法よりもメリットが大きく、注目を集めているのです。

 

特に最近では新型コロナやそれに伴うテレワークの導入により、対面での研修や指導が難しくなっている現状があるため、今後さらにeラーニングの需要は高まっていくと考えられるでしょう。

 

eラーニングのメリット

eラーニングは従来の学習方法と比べてもメリットが大きいというお話をしてきましたが、具体的にどういったメリットがあるのかを改めてご紹介していきます。

 

ここでは、eラーニングを受けさせる管理側と実際に受講する受講者側それぞれのメリットをご紹介します。

 

管理側のメリット

教育ための準備や時間の付加を軽減できる

研修を実施する場合、会場を準備や教材の準備など、運営側は事前準備から大忙しです。

 

特に外部の講師を呼ぶ場合は、講師の日程調整も必要になるため作業が思い通りに進まないことも多々あります。

 

eラーニングを導入することで、こういった煩わしい作業がすべてなくなり、時間・コストの削減に繋がるのです。

 

同じ研修を繰り返す必要がなくなる

新入社員が入るたびに同じ研修をしたり、人数が多いために複数回に分けて研修をしたりする場合は、同じことを何度も繰り返さなくてはなりません。

 

何度も同じ内容を繰り返していると、無意識に割愛してしまったり、毎回説明が変わってしまったりする事もあり得ます

 

また、同じ内容にもかかわらず研修を開催していると講師や運営陣の負担もバカになりません。

 

eラーニングであればそういったリスクなく、全員に同じ研修を行き渡せることが出来ます。

 

成績管理や学習進捗管理が自動化できる

社員がどこまで研修を行ったのか、その理解度を測るテストの結果などがすべてシステム上で管理できるようになるため、集計や採点といった業務から解放されます。

 

また、社員一人ひとりの得意・不得意も把握することができるため、より手厚い教育フォローが可能になります。

 

教材をリアルタイムで更新できる

研修内容が変わったときでも、システム上でコンテンツを差し替えるだけで容易に更新できるだけではなく、社員への周知もできるので、教育・研修のスピード感があがります。

 

受講者側のメリット

時間・場所に捉われず学習できる

モバイル端末などに対応しているeラーニングであれば、電車での移動時間や仕事の合間などの隙間時間を活用して研修を受けることができるので、プライベートや業務に支障をきたすことがありません。

 

また、そういった学び方が習慣化することで、継続的に学ぶ文化が育ちます。

 

自分の理解度に応じた学習ができる

個人の理解度に応じて自由に学習できるのもeラーニングの特長です。

 

また、テストの結果がシステムで集計されているため、理解が浅いと感じれば同じ研修を何度も受けることができるという点も、大きなメリットと言えます。

 

動画や音声などで感覚・視覚的に理解できる

例えば作業手順を学ぶ研修では、文章でマニュアル化されているよりも、実際の作業を見た方が早く学べるケースもあります。

 

そんなとき、動画を使ったコンテンツがあれば、何をすればよいのかを視覚的に理解することができるため、社員の成長に直結します。

 

学習状況や結果がいつでも確認できる

今自分がどこまで学んでいるのか、受講していない研修は何か、テストの結果など、自身の学習状況がすぐに見られるため、自分の弱点を知ることができ集中的に学ぶことが可能です。

 

eラーニングを活用する上での注意点

eラーニングはうまく活用すると大きなメリットがある学習方法ですが、運用方法を間違えてしまうと思ったような効果が得られない可能性があります。

 

ここではeラーニングを活用する上での注意点についてまとめています。

 

社員の研修状況をしっかりと把握・管理していく

時間や場所を自由に受講できるということは、同時に「まったくやらなくてもやり過ごせる」ということでもあります。

 

多忙を理由に受講しなかったり、途中で投げ出してしまうというケースもありますので、そうならないよう、定期的なお知らせを活用して受講を促したり、期日を設けるなどして学習が滞らないような工夫を行っていきましょう。

 

eラーニング外での教育フォローを行う

eラーニング上のコンテンツだけでは分かりにくい部分があったり、同じ研修を受けている社員同士の意見交換がしづらかったりなど、eラーニングだけでは完結できないことがあります。

 

eラーニング以外で交流が図れるよう、社内SNSの立ち上げや、質問用の窓口を用意するなどして、社員の疑問を解決できる環境を用意していきましょう。

 

コンテンツの内容を常に更新していく

いつ見ても同じ内容のコンテンツしかないと古い情報でしか学習できなかったり、新たな情報が得られなかったりなど、オンラインでのメリットを活かせなくなってしまいます。

 

現場の意見を参考にしながら、常に新しいコンテンツを企画していくことも、eラーニングの活用には不可欠です。

 

さらに、最近ではVRを使った実技演習を取り入れている企業もあるようなので、こういったコンテンツを取り入れると新鮮さがあり、受講者のモチベーションアップにもつながるでしょう。

 

eラーニングの導入事例

eラーニングはすでに多くの企業で導入されています。

 

ここでは、実際にeラーニングを導入している企業を一部ご紹介していきます。

 

株式会社スタッフサービス

人材総合サービスを行っているスタッフサービスでは以前より開講していた集合研修型スクールをより強化するためeラーニングを導入しました。

 

今までカバーできていなかったエリアのスタッフにも教育の手が届くようになったことが一番の変化とのことです。

 

研修の受講者数も増え、受講者からも使い勝手がいいとの評判です。

 

日本交通株式会社

日本最大のタクシー・ハイヤー会社である日本交通では、新卒者が入社前に第二種免許取得や都内地理試験を受ける際のサポートをeラーニングで行っています。

 

その結果、研修にかける時間がかなり削減され、非常に楽になったとのことです。

 

受講者からも繰り返し学習ができる点などで非常に満足度が高いようです。

 

株式会社やる気スイッチグループ

塾や英会話スクールなどを運営するやる気スイッチグループでは、社内での研修試験をeラーニングにて行っています。

 

今まではなかなか試験を受講してもらえなかったり、受講しても合格率が低かったりしていたものがグに切り替えたことで受講のハードルが下がったことと繰り返し受講できるようになり、受講率・合格率ともに劇的に向上したとのことです。

 

また、全国に教室があり、フランチャイズの教室も多い中で研修の参加率が問題視されていましたが、今後はeラーニングを使ってどの教室でも一定のレベルまで到達できるような体制を整えていくようです。

 

対面が難しい場合でもeラーニングで効果的に学習を!

新型コロナによりテレワークが浸透しつつある現在、オンラインで学習ができるeラーニングは必須となってくるでしょう。

 

しかし、eラーニングもうまく活用できなければ効果は半減してしまいます。

 

この記事を参考に効果的にeラーニングを取り入れてみてくださいね。

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