近年、内定後に不安や悩みを抱えてしまう「内定ブルー」に陥る学生が増えています。

 

志望度が高い学生でも内定ブルーに陥る可能性があり、そのまま放置していると内定辞退に繋がるため、企業側はしっかりと対応しなくてはなりません。

 

この記事では、内定ブルーの概要やパターン、内定ブルーの学生の内定辞退を防止する方法について、解説いたします。

 

内定ブルーとは?

内定ブルーとは、企業から内定を獲得した学生が、内定承諾後に「本当に就職しても良いのか」と思い悩み、気分が落ち込む状態を指す言葉です。

 

結婚目前の花嫁が漠然とした不安を感じる「マリッジブルー」になぞらえ、内定ブルーと呼ばれています。

 

就職活動終了から入社までの間、将来について考えるうちに、

  1. もっと他に良い会社があるのではないだろうか
  2. 本当にこの会社に就職して良いのだろうか
  3. この会社で活躍できるだろうか

のように、思い悩んでしまう学生が多いです。

 

一般的に、早い時期に内定を獲得している人ほど、内定ブルーになりやすい傾向にあります。

 

では、どれくらいの学生が内定ブルーを経験しているのでしょうか。

 

5割の学生が内定ブルーを経験している

マイナビ「2020年卒 マイナビ学生就職モニター調査 7月の活動状況」によると、入社予定先を決めた後に「本当にこの会社でいいのか」と不安になったことがある学生の割合は52.8%です。

 

さらに、内定ブルーの学生のうち、7月末時点で不安が解消されていない学生は63.1%に上ることが分かりました。

 

内定者の2人に1人が内定ブルーを経験していることから、学生の不安を取り除くサポートの重要性は明らかです。

 

内定ブルーのパターン

内定ブルーには、

  1. 就活の結果に納得できていない
  2. 就職先を決める覚悟ができていない
  3. イメージと実態のギャップが大きい
  4. 内定承諾先企業の悪評を見て不安に駆られる
  5. 社会人として働くことに不安を感じている

 

といったパターンがあります。

 

就活の結果に納得できていない

だれもが志望度の高い企業から内定をもらえるわけではないですし、就活中は「早く解放されたい」という心理が働くため、企業の良い面にばかりに目を向けがちです。

 

しかし、内定を獲得してしばらく時間が経過すると、急に将来のことが現実味を帯びてくるため、「妥協して選んで良かったのだろうか」と不安に駆られてしまいます。

 

納得感を求めて、再度就活をスタートさせる学生も少なくありません。

 

就職先を決める覚悟ができていない

内定承諾後に

 

「本当にこの会社で良かったのだろうか」

「自分には他の企業の方が合っているのではないか」

と悩み出すパターンで、複数の内定をもらっている学生に多いです。

 

イメージと実態のギャップが大きい

内定獲得後に行われる、職場見学や内定者アルバイト・懇親会での先輩社員との交流を通して、労働環境や内情といった企業の実態を知り、内定ブルーに陥る学生もいます。

 

イメージと実態のギャップが大きい程受け入れが難しく、内定辞退を決意しやすくなります。

 

内定承諾先企業の悪評を見て不安に駆られる

多くの学生は内定獲得後に、入社予定先企業の口コミを探します。

 

中には良いコメントもありますが、一般的に口コミサイトは悪評が多い傾向にあるため、悪評を目にして不安を感じてしまう学生も多いです。

 

社会人として働くことに不安を感じている

学生から社会人になることに対し「本当にやっていけるだろうか」と不安を感じて、内定ブルーに陥る学生は多いです。

 

環境の変化に不安を感じるのはだれでもあることですが、現実を受け入れられず、内定辞退してしまう学生もいます。

 

内定ブルーが内定辞退の原因に

就職みらい研究所の「就職プロセス調査 (2021年卒)」(2020年10月1日時点)によると、2021年卒の内定辞退率は60.6%です。

 

前年同月比の65.6%よりも5ポイント低下しているものの、依然として高水準が続いています。

 

内定辞退には様々な原因がありますが、内定ブルーもその一つです。

 

社会人として働いた経験がない学生にとって、入社前の企業の実態や、自分が働く姿を具体的に想像するのは難しいでしょう。

 

しっかりと企業研究を行っていたとしても、内定承諾後に

 

「本当に会社のことを理解できているだろうか」

「この会社に入社して良いのか」

 

と、不安になることはあります。

 

こうした、だれもが感じる不安や迷いが内定ブルーを引き起こし、内定辞退に繋がってしまうため、企業側は学生の心理的ケアを行うことが重要です。

 

内定辞退を防止する方法

年単位のプロジェクトである新卒の採用活動は、会社説明会や選考会といった、様々な採用プロセスが発生します。

 

手間とコストを掛けてようやく内定を出しても、辞退されてしまっては意味がありません。

 

企業にとって大きな損失となる内定辞退は何としても避けたいものですが、具体的にどうしたら内定辞退を防止できるのでしょうか。

 

接触頻度を高める

内定承諾をもらったからといって、安心してはいけません。

 

先述の通り、学生は内定承諾後も様々な不安や悩みを抱えているため、内定承諾後に接触していないと内定辞退に繋がります。

 

職場見学や座談会、アルバイト、インターンシップといったイベントだけでなく、クリスマス会や新年会などの社内イベントにも招待して、接触頻度を高めましょう。

 

ただし、イベントへの強制参加は企業の印象を悪化させる恐れがあるため「もし良ければ参加してみませんか?」のように、任意で呼び掛けるのがポイントです。

 

また、リアルでの接触が難しい場合は、電話やメール、SNSを活用して近況を伺うなど、月に1~2回程度学生とコミュニケーションを取りましょう。

 

期待感を示す

学生は企業の一員として働くことへの不安と期待を持っています。

 

経営者自らが学生一人ひとりに「人事から○○さんのことはよく聞いている。あなたの入社をとても楽しみにしている。」といった、声掛けをすれば内定者の印象に深く残ります。

 

流れ作業的になると効果が薄れてしまうため、個別面談などの機会を利用して、一人ひとりに期待感を示しましょう。

 

予算がない企業でもすぐに実行できて効果も高いので、内定辞退率の高い企業は取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

情報の収集・提供

内定辞退を防止するには、目の前の内定者について深く知ることが重要です。

 

定期的に連絡を取り「どういった不安や悩みを持っているのか」「どういう希望を持っているのか」を把握しましょう。

 

内定者の心の内を把握すれば、内定者の求める情報を提供して不安を解消したり、本人が希望するキャリアと会社の意向をすり合わせたりすることができます。

 

会社側と内定者側双方が互いへの理解を深めることで、信頼関係を構築できるため、内定辞退防止に繋がります。

 

個別面談や定期連絡でしっかりとコミュニケーションを取り、内定者が相談しやすい環境を整えましょう。

 

フィードバックを行う

内定者は「早く仕事ができるようになりたい」と感じていますし、そのためには「学んで成長する必要がある」と考えています。

 

そのため、課題提出や内定者アルバイトといった、内定者がアウトプットをする機会があった際は、必ずフィードバックを行いましょう。

 

ただ単に「ここがダメ」と言うのではなく、「~だから、こういう風に改善した方が良い」のように、理由を説明した上でフィードバックを行うと納得感を得やすくなります。

 

しっかりとフィードバックすることで、「自己成長を期待できる会社」という印象を与えられ、入社意志がより強固なものになります。

 

アドバイスをする

フィードバックした内容を「どのように実生活で行っていくか」具体的にアドバイスしましょう。

 

一般論のアドバイスよりも、社員本人の実体験をもとにしたアドバイスの方が記憶に残りやすいですし、納得しやすいです。

 

例えば「自分にも同じ経験があるけど、こういう風に頭を切り替えて…。」など、社員自身のエピソードを交えて伝えるのも良いでしょう。

 

企業の将来像を共有する

採用サイトや会社説明会などで、企業のビジョンについて伝えることは多いでしょう。

 

しかし、広報で使うような抽象的な言葉では、そこに込められた想いまではなかなか伝わってきません。

 

例えば、

  1. 経営者自らが「どういう思いでどんな企業にしていきたいのか」を話す
  2. 企業の将来像を社員が話し、それを社員自身がどう思っているのかを話す

のように、自分自身の言葉で内定者に伝えましょう

 

自分の想いも交えて話した方が相手に伝わりますし、共感を得やすくなります。

 

内定者との関係構築に重要なこと

内定辞退を防止するには、内定者と信頼関係を構築することが重要です。

 

社会人からすると、内定者の悩みや不安は、甘えのように感じることもあるかもしれませんが、内定者が企業に対して心の内を伝えるのは非常に勇気のいることです。

 

否定や反論から入ると、内定者はそれ以上心を開いてくれませんし「入社後もこういう扱いをされるのだろうな」とイメージして、内定辞退される可能性が高まります。

 

内定者の発言や内容がどのようなものであっても、まずは内定者の気持ちを受け止めること(受容)が重要です。

 

そして、その内容を認め(承認)、共感していることを示してから(共感)、自分の意見や考えを伝えましょう。

 

具体的には、

  1. 受容…「はい」「そうだったのですね」+頷き
  2. 承認…「~をされたのですね」+頷き
  3. 共感…「そうですよね」「それは大変でしたよね」+頷き・話題に合った表情
  4. 自分の意見…「私個人としては~だと思いますよ。こういう対応もできるので、検討してみてくださいね。」

のように、聞く姿勢を見せることで内定者は話しやすくなります。

 

ネックに感じている部分が分かれば、アドバイスや的確な情報提供もできるため、「受容」「承認」「共感」を意識してコミュニケーションを取りましょう。

 

内定辞退防止には内定者とのコミュニケーションが重要

就職は、初めて社会人として働く学生にとって、大きな環境の変化であり、誰もが内定ブルーを引き起こす可能性があります。

 

内定ブルーを放置すると内定辞退に繋がるため、しっかりと内定者とコミュニケーションを取り合いましょう。

 

そして、内定者とコミュニケーションを取る際は、否定や反論から入るのではなく「受容」「承認」「共感」を意識して話すことが重要です。

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