採用活動時の選考で、「適性検査」を実施する企業が増えてきています。

 

明確な目的を持って導入した方も、「他社もやってるからなんとなく入れてみた」という方も、改めて適性検査の特徴やメリットを見つめ直し、具体的な活用方法について考えていきましょう。

 

そもそも適性検査とは何か

適性検査は大きく分けてペーパーテストとWebテストという2つの方法で行われます。

 

Webテストは試験監督者を必要とせず、応募者の自宅のPCからでも受験ができる点にメリットがあります。

 

検査の内容は大きく、『学力(能力)適性検査』と『性格適性検査』の2つに分けられます。

 

学力(能力)適性検査

論理的思考や一般常識を問うものです。

 

学校における試験と形は同じなので、正解数による順位付けができ、選考時のわかりやすい指標として利用されます。

 

内容は総じて、高校生レベルの英語、数学、国語、理科、社会の問題で構成されています。

 

性格適性検査

個人の性格や仕事への適性を測る検査です。

 

こちらは上記の学力(能力)適性検査と異なり、様々な結果が出るため、数値を見てすぐに優劣を判断することは難しいです。

 

しかし、「粘り強さ」や「前向きさ」といった性格や行動の傾向を把握できるため、採用を検討している職種に必要な志向と照らし合わせ、採用時の参考にすることができます。

 

上記2種類の両方を同時に行える「総合検査」もあります。

 

適性検査の種類

適性検査と一言で言っても様々な種類があるため、特徴を把握し、自社の採用活動に合ったものを選ぶようにしましょう。

 

下記以外にも様々な検査があります。

 

SPI検査

適性検査の中でも最もポピュラーな検査です。

 

大きく3種類の内容が含まれており、漢字や四字熟語、同義語反語の知識を問う「言語系分野」。算数数学の問題を解く「非言語分野」。

 

そして性格適性を問う問題があります。

 

玉手箱

SPIと同等の知名度を誇る適性検査で、言語、英語、計数、性格検査の4セクションに分かれた総合検査です。

 

筆者の主張を把握する設問、問題文まで英語の設問など、SPIとは問題の形式や出題方法が異なります。

 

クレペリン検査

簡単な算数の問題で成り立っている適性検査ですが、純粋な計算能力だけでなく、1分間あたりの作業量や正確さなどから情緒や行動パターンを測れるという特徴があります。

 

CAB

ITエンジニアなど、コンピューターに関連する職を志望する方に向けた検査です。

 

法則を見抜く問題、暗算、暗号の読解といった問題を通じて、IT系の職種に必要なスキルを測ることができます。

 

適性検査の活用法

「性格を見るだけなら面接だけでいいんじゃないの?」というご意見も出てきそうですが、応募者の人数が多い場合、一人ひとりの性格を面接という限られた時間内で把握し切るのは難しいでしょう。

 

適性検査を通じて能力や志向をある程度把握した上で質疑応答を進めれば、面接の時間の有効利用にも繋がります。

 

採用活動だけでなく、入社後の配置に活かすことも可能です。

 

特にどういう能力を持っているか未知数な新卒採用の場では、検査結果を学生の配置の参考として使うことができます。

 

メンター制度を設けている企業であれば、相性の良さそうなメンターを選ぶ際の参考にもなるでしょう。

 

中途採用の場合は、自社や担当職種と人物像がマッチしているかを判断する材料になります。

 

適性検査を取り入れる上での注意点

導入金額

導入すればすべての検査内容を利用できるわけではなく、それぞれのランクにあてがわれた金額によって実施できる内容が変わってきます。

 

さらに細かく言うと、「受験者一人あたりいくら」というプランや「年間契約でいくら(人数の制限なし)」というプランもあるため、どれくらいの応募者に選考を受けさせるのか、しっかり計画を立てた上で導入する必要があります。

 

検査の実施方法

検査の実施方法も具体的にしなければなりません。

 

以前は試験会場や会社の中で実施するケースがほとんどでしたが、最近ではWebで自宅から受けることもできるようになりました。

 

ただし、自宅での受験は応募者でない別の人間に受けさせることも可能なため、テストセンターや会社のPCを使って受験させることも検討する必要があります。

 

会場の用意や検査内容の説明、スケジュール管理にかかる手間やコスト面の負担は決して無視できるものではありません。

 

検査の導入費用と比較検討した上で、一番コストパフォーマンスの良い方法を話し合いで決めるようにしましょう。

 

まとめ

これまでお話ししてきた通り、適性検査は応募者一人ひとりの性格や能力を把握する材料として有効ですが、受験者が嘘をつく可能性があることを考えると、結果を完全に信用することには慎重になるべきです。

 

「一度も嘘をついたことがない」といった嘘を見抜く設問(ライスケール)もありますが、これも知っていれば対策されてしまいます。

 

適性検査で把握できることが求職者のすべてではありません。

 

検査結果はあくまで参考として扱い、対象の性格や志向は面と向かって話し合いながら見極めるようにしましょう。

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