求人の多くは、さまざまな業務内容や職種の記載があり、希望の人材を求めるために必要な情報を提供しています。

 

しかし、求人のなかには業務内容や職種が定められていない「オープンポジション」と呼ばれる、新しいタイプの求人があることをご存じでしょうか。

 

オープンポジションをうまく活用すれば、自分の強みを活かせる部署に配属してもらいやすくなります。

 

今回はオープンポジションとは、通常の求人とどう違うのか、メリットやデメリットについて詳しく解説していくので、ご一読ください。

 

オープンポジションとは?

「オープンポジション」とは、業務内容や職種を特定しない求人方法を指しています。

 

中途採用での求人手段に採用されるケースがあり、採用する際に本人の適性を分析し、適切な部署に配属されることが多いです。

 

オープンポジションは、求職者のスキルや特性を採用の判断基準にする傾向にあります。

 

一般的な企業より、IT業界やベンチャー企業の求人に採用されることが多い募集形式です。

 

オープンポジションと通常の求人の違い

オープンポジションと通常の求人は、どんな違いがあるのでしょうか。

 

大きな違いとしては、求人募集の段階でどこまで詳細に、必要な人材を指定しているかどうかです。

 

具体的に、オープンポジションと通常の求人は何が違うのか、詳しく解説します。

 

従来の求人

通常の求人の場合は、求人募集のときに業務内容や職種など、詳しく掲載されます。

 

求職者が応募する際に、自分に合っている業務内容や職種なのか判断しやすいのが特徴です。

 

今までの経験から、自分の能力が活かせる求人なのか自身で判断して応募できます。

 

オープンポジション

オープンポジションの場合は、求人応募に業務内容や職種などの情報が記載されていません。

 

求人応募のときに掲載されている内容は、勤務地や勤務時間、待遇などです。

 

しかし、詳しい業務内容や職種について記載されていません。

そのため応募者は、自分の能力が活かせる求人なのかどうか、明確にわからないケースがあります。

 

オープンポジションの求人に応募したときは、会社側が求職者のスキルや適性を確認したうえで、採用や配置部署を決めるのが特徴です。

 

オープンポジションを導入するメリット

オープンポジションは、業務内容や職種などの情報が記載されていないので、求職者によっては応募しない人もいるでしょう。

 

そんなオープンポジションを導入するメリットとは、どんなことが考えられるのでしょうか。

 

オープンポジションを導入するメリットとしては、下記の通りです。

 

  1. 転職潜在層にアプローチできる
  2. 適性を見極めて人材育成ができる
  3. 幅広い業務を経験できる

 

オープンポジションを導入するメリットについて、詳しく解説します。

 

転職潜在層にアプローチできる

業務内容や職種を指定しないオープンポジションは、幅広い転職潜在層にアプローチできます。

 

細かい求人情報を掲載していないので、幅広い人材に興味を持ってもらえる可能性が高いです。

 

想定していない、優秀な人材と出会えるチャンスを生み出すかもしれません。

 

今までにない人材獲得のきっかけになるので、企業の生産性向上につながる可能性があります。

 

適性を見極めて人材育成ができる

オープンポジションでは、人柄や価値観が採用基準となるケースが多いため、業務や会社に適性がある人材を見極めやすいのがポイントです。

 

従来の求人方法なら、事前に募集内容が定められているので、スキルや経験が採用基準となる傾向にあります。

 

その場合、能力だけを重視するあまり、職場に馴染めず良好な関係が築けないといった、トラブルが生じるかもしれません。

 

オープンポジションなら、面接や面談の時点で応募者の適性を重視して採用できます。

 

幅広い業務を経験できる

オープンポジションは、業務内容や職種を限定して求人情報を掲載していないので、応募した人材の適性に合わせて柔軟に採用できます。

 

応募者の雰囲気や将来性など、従来の採用方法であるスキルや能力だけではない視点から採用を決めることが可能です。

 

応募してきた人材に合わせて、適切なポジションを与えることもできます。

 

採用してから、新しく役職を設けるといった柔軟な対応を行えるのもオープンポジションの特徴です。

 

オープンポジションを導入したときのデメリット

オープンポジションは業務内容や職種を指定しないことから、人材の適性を見極めて人材育成ができるといったメリットがあります。

 

しかし、従来の採用方法とは違う採用基準を設けるため、デメリットに感じられる部分もあるので注意が必要です。

 

オープンポジションを導入するデメリットとしては、下記の通りになります。

 

  1. 採用基準の設定が難しい
  2. 採用後のミスマッチが発生する可能性がある
  3. 入社前と入社後の学習を行いづらい

 

オープンポジションを導入するデメリットについて、詳しく紹介します。

 

採用基準の設定が難しい

オープンポジションは、業務内容や職種の指定をせず求人を出すため、さまざまな特徴を持った人材を採用できるチャンスがあります。

 

しかし、オープンポジションは選考の基準が会社によって違い、明確な採用基準が設けられていないのが難点です。

 

採用担当者の采配によって採用基準が変わる可能性もあるので、会社内で条件を固めておく必要があります。

 

業務内容や職種を指定しないといっても、誰でも採用すれば良いというわけにはいきません。

 

あらかじめ会社で採用基準を固めてから、オープンポジションで求人情報を掲載していきましょう。

 

採用後のミスマッチが発生する可能性がある

オープンポジションは、スキルや能力よりも、人柄や適性から採用可否を判断するケースが多いです。

 

しかし、人柄や適性があるかどうかの判断は、採用担当者の感覚に左右されます。

 

そのため、採用担当者の手腕によっては、自社の業務とのミスマッチが起きる可能性が高いのです。

ミスマッチを防ぐためにも、採用担当者ひとりだけに採用可否を判断させるのではなく、何人かで応募者を見極める必要があります。

 

反対にスキルや経験を重視して採用する場合は、企業風土とのミスマッチが起こりやすいので、バランスを考えて採用するか検討しましょう。

 

入社前と入社後の学習を行いづらい

オープンポジションは業務内容や職種を指定せずに採用するため、応募者は入社前の情報をインプットして学習することができません。

 

そのため、入社してから具体的な業務内容やスキルを身につける必要があります。

 

学習や指導が後手に回るため、即戦力としての働きは期待できないのが難点になるでしょう。

事前に業務内容や職種を指定していれば、適性のある人材を即戦力に入れることができます。

 

従来の採用方法とオープンポジションのどちらが会社の風土に合っているのか、慎重に選んでいきましょう。

 

オープンポジションに向いている人は?

オープンポジションは従来の採用方法と違い、スキルや能力で人材を採用しません。

 

人柄や適性を重視する傾向が強いので、応募者に関しても人を選びます。

 

オープンポジションに向いている人としては、下記の通りです。

 

  1. 未経験の仕事に挑戦したい人
  2. いろんな職種にチャレンジしたい人
  3. 企業風洞になじみやすい人

 

オープンポジションに向いている人の特徴について、詳しく解説します。

 

未経験の仕事に挑戦したい人

オープンポジションは、今までの経験や培ってきたスキルよりも、人柄や仕事の適性で採用可否が判断されます。

 

そのため、今まで経験してきた業務内容や職種に関係なく、未経験の仕事に挑戦したい人にオープンポジションはおすすめです。

 

オープンポジションで求人掲載している企業の多くは、経験者よりも未経験で熱意や適性がある人の応募を求めています。

 

会社の方針に興味があり、やる気を持っているなら未経験の業界でもオープンポジションなら採用される可能性があるでしょう。

 

いろんな職種にチャレンジしたい人

オープンポジションでは、職種を限定していないため、面接や面談時に希望する職種にチャレンジできる可能性が大きいです。

 

企画やマーケティングなど、今まで経験していない職種でも、オープンポジションなら適性があると判断されれば採用されるかもしれません。

 

ただし、選考のときに、どのような職種を目指したいのか質問されるケースがあります。

 

そのときに挑戦したいジャンルが限定される可能性があるので、どんな職種を希望しているのか、事前に考えをまとめておくと良いでしょう。

 

企業風土になじみやすい人

オープンポジションでは、企業風土になじみやすい人材が採用されやすいです。

 

企業が求める人物像に近い人材であれば、マッチしやすいでしょう。

 

また、応募者の適性をオープンポジションによって見極められるので、働きやすい環境で業務が行える可能性が高いです。

 

新しく企業に採用されたときに、なじみやすいと感じられる人柄であれば、従来の採用方法よりオープンポジションのほうが採用率は高いでしょう。

 

オープンポジションに向いていない人は?

未経験の職種やいろんな職種にチャレンジしたい人には、オープンポジションが向いています。

しかし、なかにはオープンポジションには向いていない人もいるので、求人応募する際は注意が必要です。

 

オープンポジションに向いていない人の特徴としては、下記の通りになります。

 

  1. 分野でのスペシャリストを目指している人
  2. 転職活動を最短で終わらせたい人

 

オープンポジションに向いていない人とは、どんな人なのか詳しく解説します。

 

分野でのスペシャリストを目指している人

ひとつの分野を極めたスペシャリストになりたい人にとって、オープンポジションは向いていません。

 

オープンポジションは、業務内容や職種について記載されていないので、希望の分野に進めない可能性があります。

 

明確に進みたい分野が決まっている人は、従来の求人から応募したほうが良いでしょう。

 

従来の求人であれば、業務内容や職種が掲載されているので、希望する分野に進むことができます。

 

転職活動を最短で終わらせたい人

オープンポジションは、従来の求人よりも選考期間が長くなる傾向にあります。

 

従来の求人なら、応募者のスキルや能力で採用可否を判断するため、正確に欲しい人材を見極めることが可能です。

 

しかし、オープンポジションの場合は、人柄や特性を見極める必要があるので、従来の求人よりも選考にかける時間が長くなります。

 

そのため短期間での転職を考えている方に、オープンポジションは向いていないでしょう。

 

オープンポジションで失敗しないためのポイント

オープンポジションは、人柄や適性を重視する採用方法なので、しっかり戦略を立てておかないとミスマッチが生じてしまいます。

 

従来の求人と違い、スキルや能力で人材を見極めるわけではないので、選考基準が曖昧だと採用までの時間がかかりすぎる恐れがあるでしょう。

 

オープンポジションで失敗しないためにも、採用基準の設定を明確に行い、会社に必要な人材を獲得する必要があります。

 

まとめ

オープンポジションは、従来の採用方法とは異なり、業務内容や職種などの情報が掲載されていないのが特徴です。

 

採用基準となるのは、人柄や適性などであるため、未経験でも採用される可能性は高いでしょう。

 

ただ明確な採用基準がないので、企業にあわせた採用基準を明確に設定しましょう。。

 

採用基準が曖昧だと、希望通りの人材を獲得できず、採用のミスマッチに繋がってしまうため注意が必要です。

 

オープンポジションのメリットやデメリットを理解したうえで、希望する人材を獲得できる方法を選択してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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