少子高齢化による売り手市場の現在、企業にとって人材確保は喫緊の課題となっています。
「採用活動で思ったような結果を得られない」「担当者の負担が大きい」など、採用に関してお困りではありませんか。
今回は、採用のプロフェッショナルが採用活動をお手伝いする、採用コンサルティングと採用アウトソーシングの違いや、依頼する際に知っておきたい注意点などをご紹介します。
採用コンサルティング・採用アウトソーシングの概要と違い
採用コンサルティングは、採用に関する問題を解決するため、アドバイスを中心とした採用活動の支援を行うサービスです。
一方、採用アウトソーシングは、採用業務を外部の企業が代行するサービスで、RPO(Recruitment Process Outsourcing)とも言います。
採用コンサルティングで行う支援内容
採用計画の策定
ヒアリングした採用予定人数や採用ターゲットなどをもとに、スケジュールや手順といった計画を立て、採用成功率を上げるための施策を分析します。
母集団形成
求人サイトや説明会といった、その企業に最適なプラットフォームの選定などを行います。
採用選考
選考や内定辞退防止のため、面接官のトレーニングや、合否判定に関するアドバイスを行います。
内定者フォロー
内定者懇親会や入社前研修の企画立案など、内定辞退防止の施策提供を行います。
採用コンサルティングは、採用計画~内定対応までの支援がメインの業務ですが、一部業務を代行する場合もあります。
▼株式会社リスペクト
https://www.respect-pal.jp/recruit/career/job/consultant/
▼カケハシスカイソリューションズ
https://www.kakehashi-skysol.co.jp/newglad/5355.html
▼株式会社マイナビ
採用アウトソーシング(RPO)できる業務
採用業務は企業の資源の一つである“ヒト”を確保する重要な仕事です。
その業務の中でも自社にしか判断できないコア業務と、外部に委託可能なノンコア業務があります。
コア業務(自社で対応)
・採用計画策定
・企業の採用ページ作成
・説明会やインターンシップの企画立案・運営
・面接官のトレーニング
・合否判定
・内定者フォロー
ノンコア業務(アウトソーシング)
・応募受付や書類のスクリーニング
・面接などの日程調整
・合否連絡
採用アウトソーシングでは、本来注力すべきコア業務に専念できるよう、ノンコア業務を代行するケースが一般的ですが、コア業務の一部を代行・支援するサービスもあります。
下記企業では採用アウトソーシングサービスを取り扱っています。
【株式会社ONE】
https://one-group.jp/humanresource/outsource/index.html
【アデコ株式会社】
https://www.adecco.co.jp/client/lineup/contract/outsourcing/rpo/
【株式会社セントメディア】
https://www.saintmedia.co.jp/rpo/
採用コンサルティングに依頼した方がいいケース
採用活動のノウハウがない
採用活動を成功させるには、経営戦略に基づいた採用計画の策定やターゲットの明確化、市場の動向・分析を行い、自社に合った母集団形成の媒体選定などが不可欠です。
しかし、分析や適切な媒体選定を行うには、確度の高い情報とノウハウが必要です。
採用コンサルティング会社は、様々な会社の採用活動を見ているため、確度の高い情報を保有しており、求職者のトレンドにも詳しいです。
採用のノウハウを蓄積するためには的確なサポートやノウハウを提供する採用コンサルティングが適していると言えるでしょう。
採用活動が上手くいってない
「採用活動で思うような結果を得られない」という場合は、何かしらの課題があると考えられます。
課題解決に効果を発揮するコンサルティングは、採用活動が上手くいかない理由や、課題解決のために必要な施策などをアドバイスしてくれます。
人材育成をしたいと考えている
売り手市場の現在、採用で人材を確保するだけでなく、中長期的な視点で育成していくことも重要です。
採用コンサルティングでは内定者フォローやビジネスマナー研修、面接官のトレーニングなど、人材育成を目的とした研修も行っています。
採用アウトソーシング(RPO)に依頼した方がいいケース
採用活動に時間を割けない
人事担当者がいないケースや、他の業務と兼任しているケースなど、「あまり採用活動に時間を割けない」という企業も少なくありません。
先述のとおり、採用活動には様々な分析やノウハウが必要となります。採用活動の時間を確保できないとなると、思うような結果を出すのは難しいでしょう。
特に新卒採用では、年間を通して活動を行っていくため、採用活動に時間が割けない企業は、採用活動の品質を向上させながら結果を出せるアウトソーシングが適していると言えます。
担当者の負担を軽減したい
採用担当者の負担が大きい場合、コア業務に時間を掛けられず、選考や内定の辞退に繋がるケースもあります。
応募者が多いほどノンコア業務が増加し、担当者の負担も増すため、採用アウトソーシングにノンコア業務を委託することで工数を削減できます。
ノンコア業務に取られていた時間を、採用計画の策定や合否判定といった重要度の高いコア業務に充てられるため、負担が大きいと感じている場合はアウトソーシングが向いていると考えられます。
採用を外部に依頼する際の注意点
採用コンサルティングと採用アウトソーシングを依頼する際の注意点について見ていきましょう。
採用コンサルティング
振り返りができるようにする
コンサルティングのアドバイスを実行に移した結果、応募者数や内定承諾率など、どのように変わったか、PDCAを回せるよう、データなどで振り返りできるようにしておきましょう。
採用活動開始前に導入する
採用活動開始前にサービスを利用すれば、昨年度の振り返りをもとに課題の洗い出し、それを今年度の採用活動に最初から活かすことができます。
採用アウトソーシング
丸投げにしない
採用代行は採用のプロフェッショナルですが、丸投げすると認識にズレが生じてしまいます。
採用担当者は各工程の進捗状況や委託業者の施策に問題がないか確認し、こまめにコミュニケーションを図って情報を共有しましょう。
業務分担を明確にしておく
採用アウトソーシングは採用活動の業務を代行してくれるサービスですが、『委託する業務』と『自社で行う業務』を明確に分けておく必要があります。
事前に業務のすり合わせをしっかり行い、「代行業者がやってくれると思っていた」ということがないようにしましょう。
採用アウトソーシングについては「採用代行・アウトソーシングの活用ポイント」でもご紹介しています。
まとめ
採用コンサルティングと採用アウトソーシングについてご紹介してきましたが、いかがでしたか。
コンサルティングもアウトソーシングも、採用活動を成功に導くためのものですが、サポートと業務代行というアプローチの異なるサービスです。
それぞれの違いをきちんと知って、どちらのアプローチがより自社に適しているのか判断しましょう。
採用活動でお悩みの企業は、採用のプロフェッショナルに助力を仰いでみてはいかがでしょうか。