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■産休中・育児休業中にもらえる3つのお金

産休・育休は、ほとんどの会社が給与を支払いません。その代わりに「3つのお金」が支給される仕組みがあります。

 

(1)出産手当金

加入している健康保険から支給されます。金額は月給(額面)をもとに計算し、以下のようになります。

 

【月給÷30=「日給」として、(日給×2/3)×産前産後で休んだ日数】

 

(例)東京都内の会社に勤務、月給20万円、産休期間98日間(産前42日+産後56日)の場合

⇒出産手当金はトータルで約43万5000円

 

(2)出産育児一時金

健康保険の対象にならない検診費、分娩、入院費などの出産費用の支援を目的として、健康保険の加入者に子ども1人につき42万円が支給されます。

支払い方法は、健康保険から産院へ直接支払う「直接支払制度」が原則で、場合によって産院に自分で支払った後に申請する「受取代理制度」も選択できます。

 

(3)育児休業給付金

加入している雇用保険から支給されます。
金額は2つの期間がありそれぞれ計算が異なります。

 

・1〜180日目…月給×67%(上限28万4,415円)
・181日目〜…月給×50%(上限21万2,250円)

 

受給期間は原則として子どもが1歳になるまで。

 

もし保育園に入園できず職場復帰できない場合は、育児休業の延長手続きを行うことで1歳半まで延長できます。
(支払いは基本的に2ヶ月毎。1番始めの支給が4〜5ヶ月後になる場合あり)

 

 

<まとめ>

◎健康保険から支給…出産手当金(金額は月給による)、出産育児一時金(子ども1人につき42万円)
◎雇用保険から支給…育児休業給付金(金額は月給による。原則子どもが1歳になるまで)

 

 

■産休・育休中の社会保険について

社会保険とは、いわゆる「厚生年金保険」「健康保険」「雇用保険」のことですが、ほとんどの場合は3つとも産休・育休中は免除されます。

 

◆厚生年金保険・健康保険

どちらも免除になりますが、納付記録は残るので受取年金が減額されることはなく、免除期間中の被保険者資格も変わりません。
注意点としては、産休・育休がはじまったからといって自動的に免除されるのではなく必ず申請が必要です。

申請書は会社を通して提出され、被保険者とともに会社も保険料免除となります。

 

◆雇用保険料

そもそも無給の場合は雇用保険料が発生しませんので、正確には「支払う必要がない」状態になるということです。
もし、会社から給料が入る場合は免除されません。

 

 

<まとめ>

◎厚生年金保険・健康保険はどちらも免除(申請が必要)
◎無給なら雇用保険料も免除

 

 

■産休・育休中の税金について

◆所得税

毎月の給料に対して支給額が決められているので、無給の場合は自動的に発生しません。

ちなみに前項でご紹介した産休・育休中にもらえるお金(出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付金)は、すべて税金の対象外なので所得税はかかりません。

 

◆住民税

住民税は前年の収入に対して課税されるものなので、産休・育休中も支払う必要があります。
ただし給料から天引きされる「特別徴収」ではなく、役所から直接納税書が送られてくる「普通徴収」になります。

 

自治体によって異なる場合もありますが、普通徴収は1年分を4期に分けて納入することが多いです。

もちろん一括で納めることもできます。

 

産休・育休中は昨年分の支払いが続くので大変ですが、翌年は産休・育休中に無給だったので支払いはありません。
※企業によっては休業に入る前の給料から天引きされる場合もあります。

 

 

<まとめ>

◎所得税…無給なので支払いはナシ
◎住民税…前年の給与に対しての支払いはあるが、翌年は無給だった分の支払いはナシ

 

 

■産休・育休中の扶養について

共働きの家庭では、夫婦共に年間103万〜141万円以上の収入があることが多く、配偶者控除や配偶所特別控除とは無縁だった人が多いかもしれません。

 

では、産休・育休中は収入が減るので扶養に入れるということでしょうか。ちなみに「税金の扶養」と「社会保険の扶養」はそれぞれ別の制度となっています。

 

◆社会保険の扶養

産休・育休中に無給だったとしても、夫の健康保険の扶養になる必要はありません。

自分の健康保険に加入したまま(健康保険料は免除)で、出産手当金・出産育児一時金を受け取ることができます。
夫の会社の担当者から「社会保険と一致していないといけないので税金だけを扶養にはできない」など言われて、配偶者控除・配偶者特別控除を認めないケースをよく聞きますが、そのようなルールはありません。

 

◆税金の扶養

産休・育休中の妻の年収によって、夫の扶養に入り配偶者控除や配偶者特別控除を受けることができます。
そのためには夫の会社の年末調整の書類で簡単に申請手続きができます。

 

・妻の年収103万円以下(所得38万円以下) ⇒ 配偶者控除
・妻の年収103万円~201万5,999円以下(所得38万円~123万円以下) ⇒ 配偶者特別控除

 

※夫の年収が1,220万円超の場合は対象外
※出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金は年収に含めない

 

 

<まとめ>

◎健康保険…夫の扶養になる必要はなく、自分の健康保険に加入したままでよい
◎所得税・住民税…夫の扶養に入り、配偶者控除または配偶者特別控除が使える

 

 

■まとめ

産休・育休中はほとんどの場合は給料が出ませんが、申請することで「出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付金」が支給されたり、夫の扶養に入って税金の控除を受けられる可能性があります。
また、無給の場合は「所得税」「厚生年金保険・健康保険」「雇用保険」の支払いがなくなりますが、前年度の収入に対して課税される住民税の支払いは続きます。
給与から天引きされていた場合は、直接税務署から請求書が届く「普通徴収」に切り替わるので、産休・育休を取得手続きをしたときに社員に伝えておくと良いでしょう。

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