保育士市場の現状

保育士市場の現状を把握するために、有効求人倍率や離職率を確認しましょう。

 

保育士の有効求人倍率

保育士有効求人倍率

引用:厚生労働省「保育士有効求人倍率

 

厚生労働省が公表している2020年7月の保育士の有効求人倍率は2.29倍です。

 

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、前年同月比から0.39ポイント下落しています。

 

しかし、全職種平均の有効求人倍率1.05倍と比較すると、依然として高い水準で推移しており、保育士の採用が厳しい状況にあることは明らかです。

 

また、都道府県別に見てみると、

 

大阪府…3.51倍

東京都…3.15倍

鳥取県…3.12倍

宮城県・茨城県…3.11倍

 

となっており、これらの都府県で特に人手不足が深刻化していることが分かります。

 

保育士の離職率

厚生労働省の社会福祉施設等調査によると、2018年の保育士の離職率は8.9%です。

 

2013年の離職率は10.3%だったため、保育士の離職率は低下していることが分かりました。

 

一方、保育士の就職先についてですが、保育士の現状と主な取組によると、保育士資格が必要な施設への就職率は66%に留まっています。

 

離職率は低下していても、有効求人倍率は依然として高く、就職率も十分とは言えないため、楽観視できない状況です。

 

保育士の求人募集の流れ

保育士の求人募集を行う場合、通常の職種と同様に

  1. 求める人材の明確化
  2. 求人媒体の選定
  3. 求人原稿の作成

の流れで進めていきます。

 

それでは、各手順の詳細を見ていきましょう。

 

求める人物像の明確化

求める人物像の明確化は、採用活動において最も重要な工程です。

 

入社してほしい保育士の人物像が曖昧な状態では、効率的な採用活動ができないばかりか、ミスマッチにも繋がってしまいます。

 

求める人物像が明確になれば、考えや行動を分析できるようになるため「こういう人ならこの強みが刺さりそう」「この媒体を使いそう」のように、訴求方法を検討しやすくなります。

 

求める人物像は、

  1. スキル
  2. 経験
  3. 年齢
  4. 居住エリア
  5. 人柄
  6. 価値観

などを詳細に設定し、実在する人物かのように作り上げるのがポイントです。

 

より効率的なアプローチをするための方法が明らかになりますし、採用基準も明確になるため、必ず行いましょう。

 

ただし、こういった要件は理想が高くなりやすいため、

 

「MUST(必須)要件」

「WANT(希望)要件」

「NEGATIVE(不要)要件」

 

に仕分けて優先順位を明らかにすると、適切に設定できます。

 

 

求人媒体・メディアの選定

求める人物像が明確になったら、求人募集を行う媒体やメディアを選定しましょう。

 

求人媒体とは、

  1. ハローワーク
  2. 求人情報誌
  3. 求人サイト
  4. 求人検索エンジン
  5. 人材紹介

など、応募者を集める媒体のことです。

 

各媒体には特徴があるため、採用の目的やコスト、求める人物像に応じて、どういった媒体を組み合わせて使うかを検討しましょう。

 

また、求人媒体だけでなく「どのメディアで募集を行うか」も重要です。

 

例えば、求人サイトには、マイナビやエン転職、バイトルなど様々なメディアがあり、ユーザー属性や強みなどの特徴は各メディアで異なります。

 

そのため、採用ターゲットの少ないメディアで募集しても、応募者は集まりません。

 

効率よく採用活動を行うには、各媒体・メディアの特徴を把握し、ニーズに合うものを選定することが重要です。

 

 

求人原稿の作成

求人媒体やメディアが決まったら、求人原稿の作成です。

 

求人メディア側が原稿作成を担当するケースも多いですが、近年は採用担当者自身が既定のフォームに沿って作成するセルフ型の求人広告も増えてきています。

 

原稿を作成できるようになれば、自社採用サイトや求人検索エンジンの運営などもしやすくなるため、求人原稿の知識も蓄えておきましょう。

 

求人原稿を作成する際は、仕事内容と応募条件(学歴・経験・資格など)を具体的に書き「誰をターゲットとしているのか」を明確にさせることが大切です。

 

また、保育方針や自園ならではの特徴、雰囲気など、他園との違いを伝えることで、求職者に魅力をアピールできます。

 

保育士の求人募集の必須記載項目

労働者の募集を行う際は、職業安定法により労働条件の明示が定められています。

 

具体的には、

  1. 業務内容
  2. 契約期間
  3. 試用期間
  4. 就業場所
  5. 勤務時間(就業時間/休憩時間/休日/時間外労働)
  6. 賃金
  7. 加入保険
  8. 募集者の氏名または名称

について最低限明示しなくてはなりません。

 

参考:厚生労働省「労働者を募集する企業の皆様へ

 

ここからは、一般的な求人項目の書き方をご紹介いたします。

 

職種

「保育士」や「幼稚園教諭」といった、一般的に使用されている用語にすると、検索されやすくなります。

 

配属先が決まっている場合は「乳児クラス」「年長クラス」のように、具体的に記載しましょう。

 

職種は求人票のタイトルにあたるため、具体的に書くことで求職者の目に留まりやすくなります。

 

業務内容

「保育業全般」など簡易的な求人票も見受けられますが、詳細の書かれていない求人票は求職者から避けられやすいです。

 

保育士としての勤務経験があっても、園によって行う業務は異なります。

 

そのため、なるべく求職者がイメージしやすいよう、

  1. 任せるのは担任か補助か
  2. 担任なら対象となる園児は何歳か
  3. 具体的にどのような業務を行うのか

を記載しましょう。一日の流れや保育士の人数を載せておくのも有効です。

 

明確に記載することで、ミスマッチの防止にも繋がります。

 

応募資格

保育士資格や幼稚園教諭免許といった必須資格を記載の上、「保育経験3年以上」「保育施設での就業未経験者歓迎」など、経験についても明記します。

 

また、保育資格を持たない求職者を募集する場合は、保育資格が不要であることや、求める人材について記載しましょう。

 

勤務地

求職者の関心が高い項目です。

 

園の所在地を明記するのはもちろんのこと「○○駅から徒歩5分」「車通勤可・駐車スペースあり」のように、詳細を記載しましょう。

 

勤務時間

始業・終業時間や休憩時間、月平均の時間外労働、休日について明記します。

 

早朝保育や延長保育を行っている園も多いため、早番・中番・遅番などのシフト例や保育時間についても記載しておきましょう。

 

また、「完全週休二日制」「土曜出勤は月1回程度」など明記しておくと、勤務イメージが沸きやすくなります。

 

賃金

賃金は最も重要視するポイントです。

 

具体的な賃金を明記した上で、「賞与:夏・冬」「昇給:年1回」のように、賞与・昇給の有無や時期・ペースを記載しましょう。

 

また、アルバイトやパートを募集する場合は「土曜出勤は時給100円UP」などと記載すると、求職者への訴求が高まります。

 

福利厚生

福利厚生には、法律で定められている「法定福利厚生」と、園独自の「法定外福利厚生」の2種類があります。

 

法定福利厚生…健康保険や雇用保険といった社会保険料の負担など

法定外福利厚生…交通費や家族手当、特別休暇、健康診断補助など

園が雇用する保育士に対して、どのような支援をしているのかをアピールできる項目なので、しっかりと明記しましょう。

 

保育士の目に留まる求人を作るポイント

保育士を確保するには、数ある求人広告の中から自園の求人に目を留めてもらう必要があります。

 

東京都保育士実態調査の職場への改善希望点によると、

 

給与・賞与等の改善…59.0%

職員数の増員…40.4%

事務・雑務の軽減…34.9%

未消化(有給等)休暇の改善…31.5%

 

となっており、労働条件や職場環境への不満が高いことが分かります。

 

このことから、保育士の求人を作る際は「給料」や「業務量」「勤務時間」「休暇の取得」についての項目がポイントと言えるでしょう。

 

保育士の求人を作成する際の注意点

保育士が重要視する求人項目が分かったところで、どのような点に注意すれば応募されやすくなるのか、書き方やコツについてご紹介いたします。

 

給料

日本の平均年収は430万円程度ですが、保育士の平均年収は360万円程度と給与水準は低く、社会的にも問題になっています。

 

先述した「改善希望」でも明らかなように、給料への不満を抱えている保育士は多く、転職時に最も重視するポイントです。

 

月給だけでなく、昇給・賞与に関する情報も明記した上で、予定年収を記載すると良いでしょう。

 

また、「30歳女性(入職〇年目) 専門リーダー:年収〇○○万円」など、モデル例を書いておくと好印象を与えられます。

 

勤務時間や業務量

保育士の仕事は子どもたちの身の回りのお世話だけでなく、保育計画書や連絡帳の記入など、多岐に渡ります。

 

人手が少ない施設では、その分職員への負担が大きくなってしまうため、長時間残業を余儀なくされているケースも多いです。

 

そのため、月平均の残業時間を明記した上で「保育支援システム導入」など、業務負担を軽減する取り組みについて記載すると、優位性をアピールできます。

 

休暇の取得

保育業界は、公営・民営、在籍職員数などによって、休暇の取りやすさが異なります。

 

毎年きちんと有給休暇を取得している人もいれば、ほとんど取れない人もいるため「休暇を取りやすい環境かどうか」を重視する保育士は多いです。

 

例えば、

  1. 有給休暇取得率〇%以上
  2. 産休・育休取得率〇%以上
  3. 夏季休暇〇日、年末年始休暇○日

のように、具体的に記載すると働きやすい環境であることをアピールできます。

 

保育指針や園の雰囲気

経験やスキルのある保育士でも、園としての方針や職場の雰囲気、人間関係が合わなければ、やりづらさを感じて退職してしまいます。

 

自園を理解してもらうためにも、園の保育方針や特色、先輩職員のインタビューを載せるのが有効です。

 

また、独自の取り組みを行っているものがあれば、積極的に記載しましょう。他園との差別化に繋がるため、求職者の目に留まりやすくなります。

 

保育士の求人募集におすすめのサービス

ここからは、保育士の求人募集におすすめのサービスをご紹介いたします。

 

Indeed

indeed

Indeedは、月間利用者数3,400万人以上を誇る国内最大級の「求人検索エンジン」で、保育専門の求人サイトではありませんがさまざまな採用シーンで活用されています。

 

Indeedへの求人掲載は基本無料ですが、課金によって求人広告の露出を増やすことも可能です。

 

また、Indeedでは広告をクリックしたときのみ料金が発生する「クリック課金型」を採用しているため、コスト削減にも繋がります。

 

ただし、Indeedの運用はやや専門的な知識が必要で手間もかかります。

 

そのため、Indeedへの求人掲載を検討する際は、求人広告代理店を利用するのが安心です。

 

Indeed公式サイト

 

マイナビ保育士

保育士有効求人倍率

 

マイナビ保育士は、マイナビが運営している首都圏を中心とした保育士の採用支援サービスです。

 

「利用者満足度NO.1」「保育士転職サイト認知度3年連続NO.1」を獲得しており、多くの求職者が利用しています。

 

マイナビ保育士は、サイト掲載だけでなく人材紹介サービスも行っており、採用ニーズに応じたプランの提案をしてもらえます。

 

マイナビ保育士公式サイト

 

保育士バンク

保育士バンクは、人材紹介サービスや求人掲載サービス、動画制作サービスなどを提供する保育士支援サービスです。

 

「保育士おすすめNO.1」「お客様満足度NO.1」「認知度NO.1」など6部門を受賞しており、保育士から厚い信頼を寄せられています。

 

保育士バンクの人材紹介には、24万人と業界最大級の保育士が登録しているため、全国各地への保育士紹介が可能です。

 

また、求人掲載サービスでは、原稿制作や反響状況のレポート提出も行っています。

 

保育人事バンク公式サイト

 

ほいく畑

ほいく畑

 

ほいく畑は、福祉業界に特化したニッソーネットの運営する保育士・幼稚園教諭専門の求人サイトです。

 

ニッソーネットでは、サイト掲載の他にも「人材派遣サービス」や完全成果報酬型の「人材紹介サービス」も行っているため、採用ニーズに合わせた採用活動を行えます。

 

ほいく畑公式サイト

 

保育士ワーカー

保育士ワーカー

 

保育士ワーカーは、保育業界で働く方の人材紹介サービスです。

 

採用が決定するまで費用が掛からない「完全成功報酬制度」を採用しており、入職後一定期間内に早期退職した場合の返金制度も用意されています。

 

また、2年連続「保育士さんが認めた支持率NO.1の求人サイト」を獲得しており、利用満足度97%を誇る人気の高さも特徴です。

 

保育士ワーカー公式サイト

 

保育士の求めていることを求人票に反映させるのが採用成功のカギ!

保育業界は人手不足が深刻な業界の一つです。

 

また、保育士の仕事は子どもたちのお世話から事務作業まで多岐に渡るため、人手不足と業務量の多さから、長時間労働が発生しているケースも珍しくありません。

 

そのため、求人票には「業務効率化の取り組み」や「休暇取得の取りやすさ」など、保育士の重要視しているポイントをアピールすることが決め手となります。

 

保育士の求人募集を行う際は、是非この記事を参考になさってください。

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