どこでも気軽に求人情報を見られるようになった今、採用する側は多くの企業の中から求職者に選ばれる様々な努力が必要になっています。
そんな中、どのような人を採用したいのか、企業の想い・理念、その他求職者が求める情報を提供する場として「採用サイト」が活用されることが増えています。
ここでは、採用サイトとはどのようなものなのかをご紹介し、効果的な活用法についても解説していきます。
そもそも採用サイトとは？
採用サイトとは、求職者に向けて企業が募集要項や企業理念、社員紹介といった情報を提供しているサイトのことです。
企業自身が顧客や取引先などに情報発信するために作られた「コーポレートサイト」とは別に設けられており、採用専門のウェブサイトとなっています。
文字数制限やスペースの関係で求人媒体に掲載し切れない自社の特徴や魅力をアピールし、働きやすさや仕事のやりがいといった求職者が注目するポイントを詳しく伝えることが出来ます。
求職者のほとんどは応募を検討している企業のウェブサイトを訪れますが、採用サイトがある場合は、実に80％以上の応募者が選考の過程で採用サイトを閲覧すると言われています。
優秀な人材を獲得する手段として挙げられるのが、採用サイトと大手求人サイトの併用です。
多くの求職者に情報を発信出来る求人広告を導線として採用サイトへの訪問を促し、採用サイトに掲載した詳細な情報によって応募を後押しするという活用法が実践されています。
採用サイトはなぜ必要なのか
現状、コーポレートサイトは作っても採用サイトまでは作っていないという企業がまだ多数派のようです。
しかし、優秀な人材を獲得するには、企業の強みや魅力をより深く理解出来る採用サイトの存在が不可欠です。
応募の後押し
文字数などが限られた求人広告では伝えきれない多くの情報を自由に表現できるので、求職者の応募意欲を刺激することができます。
たとえば、詳しい仕事内容、社内の雰囲気、働いている人…などです。
それらの情報を十分に見せることで、求職者にとって入社後のイメージが具体的になり、応募することへの不安を払拭します。
入社後の定着率向上
ただ人材を集めるだけなら求人広告とコーポレートサイトの基本的な採用情報で事足りますが、求職者が企業理念やビジョンに共感し、誇りを持って働く上で、具体的な企業のビジョンや職場の雰囲気などを伝える採用サイトは、自分が働く職場をイメージするための貴重な情報源となります。
入社後のギャップを減らすことにも繋がり、定着率の向上を図ることも可能になるのです。
また、採用サイトは求人サイトと異なり、デザインや見せ方によって他社との差別化が出来るので、自社の特徴を伝えつつ求職者に強い印象を残せるという点でも優れたツールです。
効果的な採用サイトの作り方
採用サイトもただ制作をして採用情報を列挙すればいいというわけではありません。
ここでは採用サイトを作る際のポイントをご紹介していきます。
ターゲットを定める
募集する対象が新卒の学生なのか転職を考えている方なのかで、記載する情報のどこに比重を置くか検討する必要があります。
学生の企業選択の決め手としてよく挙げられるのは
「自分のやりたい仕事はできるか」
「安定しているか」
「仕事にやりがいを感じられるか」
といった内容ですが、転職者は給与や福利厚生、休日や残業時間などの待遇面を重視する傾向があります。
ターゲット層を定めてからアプローチの方法を決めることで、より効果的な採用サイトを制作することができます。
時間や費用に余裕があれば、新卒採用用のページと中途採用用のページを両方用意するのも選択肢のひとつです。
わかりやすいデザイン
掲載する内容と同様に、サイトのデザインも非常に重要です。
デザインをする上で求められるのは多くの情報を記載しつつも、分かりやすさを意識すること。
特に採用サイトのトップページでは、自社の特徴を示す効果的なキャッチフレーズと共に、企業の写真のみを掲載するといったシンプルさを追求していくと、サイトを訪れた際に強い印象を与えることが出来、企業情報や社員インタビューといった各情報へのアクセスを促せます。
パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンでの閲覧しやすさに繋がる「レスポンシブデザイン」を導入するのも効果的です。
求職者目線に立った内容にする
採用サイトはあくまで求職者のためのサイトです。
そのため、企業側が伝えたいことだけを書いてしまうと、求職者は知りたい情報が得られずに離脱してしまうかもしれません。
「自社が伝えたいこと」よりも「求職者が何を知りたいか」という目線で作ると、求職者の応募意欲も高めることができるでしょう。
採用サイトの制作は採用活動において必須！
デザインやキャッチの優れた採用サイトのまとめページが存在するほど、就活や転職を考えるユーザーが注目するコンテンツとなっています。
企業文化や仕事内容を伝えるだけでなく先輩インタビューや入社体験動画など、工夫次第でより詳しく企業の魅力を伝えられる採用サイトは現代の採用活動においては必須と言えるでしょう。
優秀な人材の応募を後押しし、採用に結び付けるためにも、採用サイトをまだ設けていない方は導入を検討し、既に導入している方は改めて見せ方を検討してみてはいかがでしょうか。
