昨今の採用市場は、新卒・中途いずれも“超売り手市場”。
採用手法も、求人広告・人材紹介・リファラル・ダイレクトなど多様化しています。
その中でも転職経由の70~80%を占めるのが人材紹介会社です。
では、紹介会社を上手に活用して成果に結び付けていくためには何が大切なのかをご紹介していきます。
人材紹介会社には大きく3つのタイプがある
人材紹介会社にも、20~30代前半までの若年層に強い企業、高年収のハイエンド層を扱う企業、金融・ITなど各業界に特化した企業、数名程度の小規模で運営する企業など色々あります。
これらは大きく3つのタイプに分かれます。
大手
TVCMや広告などを数多く実施していることで一般的にも認知度が高く、人事やビジネスパーソンに知られています。
求職者の登録数や企業の求人情報が圧倒的に多く、求職者・企業にとって幅広い提案をしてもらえるメリットがあります。
中堅・専門特化型
大手と比べると、一般的な知名度よりも各業界の人事・採用担当からの認知度が高い企業が多いのが特徴。
専門領域が明確なため、業界に精通しているキャリアカウンセラーやコンサルタントが多いなど、人事や求職者にとっても話が通じやすいという強みがあります。
中小人材紹介会社
少数のためフットワークが軽く、柔軟に対応できることが強み。
人事・ビジネスパーソンからの認知度は高くないものの各業界に特化しているケースが多いです。
求職者との距離が近いこともあり、合致すればスピード・質の双方とも段違いに高いサービスレベルとなる可能性があります。
紹介されやすい会社・案件とは
規模や職種などにもよりますが、求職者1名に対して「面談時に紹介する」求人数は5~40件程度。
大手となると類似案件が数百~数千存在する中、キャリアカウンセラーが選定し紹介しています。
数ある中からまずは自社の求人が選ばれなくてはいけないのです。
では実際にどのような基準で選定しているのでしょうか。
まずは、『採用意欲の高さ』。
採用意欲は、書類選考通過数(率)、面接通過数(率)、内定(率)などで判断します。
選考通過率が低いとリストから外れていきます。
「ミスマッチが続いた」という場合は選考スピードをみます。
選考スピードが速ければ採用への積極性が伝わりやすいです。
※選考結果を応募から1日以内に出す企業は2~3割、2日以内は5割程度と言われています。
そして、『その企業を好きになれるか』。
紹介会社の担当者に対して高圧的な態度を取っていませんか?
担当者は、打合せ時に「自分だったらその企業に入社したいか」「その企業を好きになれるかどうか」という視点であなたや社長と接しています。
その時に受けた企業イメージが魅力的で素晴らしく、「自分もこの会社に入りたい」思ってもらえることが非常に重要なのです。
さらに紹介されやすくなる人材紹介会社との付き合い方
人材サービスは紹介会社と企業が協力しながら同じ目標に向かうことで良い成果を導ける仕事です。
でも実際に、紹介会社の営業やコンサルタントから多く聞くのは、「顧客から高圧的な態度を取られたり、”業者”のように扱われることが多い」ということ。
紹介しづらい原因を自ら作り出していることに無自覚な採用担当者も多く、企業の採用担当者と紹介会社が”一緒に採用成功を目指すパートナー関係”を築けていないということです。
採用担当と紹介会社の信頼関係を築いていくことで、「採用活動に一生懸命で、自分たち(紹介会社)と同じ目線で考えてくれる。もっと紹介を強化していこう」という流れになることはよくあります。
前述したように、紹介会社の担当者は打合せや訪問などの際に、人事や社長、雰囲気などをみています。
紹介会社が発注先で自社が顧客であることは変わりませんが、紹介会社を”お客様””ビジネスパートナー”として接するように心がけてみてください。
結果、紹介会社からの印象も良くなり、紹介数・紹介率がグンと上がるでしょう。
まとめ
大手から中小・業界特化型など人材紹介会社にも様々なタイプがあり、職種や業界によって上手に利用することでコスト削減&効率の良い採用活動ができます。
ただ、非公開案件も含めて数多くの求人案件を抱えているため、募集要項だけじゃない自社の魅力を具体的に伝えていくことが大切。
そして、担当者とうまく情報共有しながら”パートナー関係”を築いていくことが最も重要です。
担当者と良好な関係をつくることで紹介数も上がり、決定率の高い採用活動に繋がっていくでしょう。