合同説明会に出展したけど、「あまり効果が感じられなかった」「そもそも学生が集まらなかった」という結果になってしまったら意味がありません。
数ある企業ブースの中で学生の記憶に残る会社になるためには、いかに事前に入念な準備をしたかがカギになります。
では実際にどんな準備が必要なのか、注意点などと併せてご紹介します。
合同説明会への心構え
学生にとって合同説明会に参加するメリットは、
・短時間で多くの企業を知ることができる
・その企業で働く人と接することができる
・今まで知らなかった企業や興味が無かった業界を知れる
・ネットではわからない情報がわかる
などが挙げられますが、実際に合同説明会に来る学生の多くは「何もしないと不安だからとりあえず」「みんなが行っているから」というのが本音です。
つまり、合同説明会に来る学生はまだ志望する業界も固まっておらず、各企業に対する興味も薄い状態であることが予想できますね。
そんな学生に対してするべきアプローチとしては「自社に引き込む」ことではなく「自社の業界や仕事に興味を持ってもらう」ことです。
この前提を理解しておらずにぐいぐいと迫ってしまうと、学生は引いてしまい興味すら持ってくれないなんて事にもなってしまいます。
まずは合同説明会に来る学生の気持ちを考え、何が求められているのかを理解してから合同説明会に臨みましょう。
合同説明会の流れ
合同説明会での心構えについて説明してきました。
ここからは実際の合同説明会の流れについて説明していきます。
どのような形で行われているのかを知らなくては準備をすることもできませんので、まずは合同説明会への理解を深めていきましょう。
ブースの設置・装飾
基本的には合同説明会の前日までに行われます。
各社がそれぞれオリジナリティのある装飾を施し、少しでも学生の目を引けるよう工夫が凝らされています。
ブース内には自社製品を置いたり、目につくようなポスターを貼っていたり、キャッチーなテキストメッセージが飾られていたりすることが多いです。
呼び込み
合同説明会が開催されたらまずは呼び込みを行います。
呼び込みによって自社のプレゼンを聞いてくれる人数が大きく変わってきますが、あまりやりすぎるのも禁物です。
前項でも書いている通り、合同説明会に参加する学生の多くは熱量が少なくまだ興味も持っていない人が多いです。
過度な呼び込みを行うと、学生は引いてしまい逆に誰も来てくれないという事態にもなり兼ねません。
あくまで学生の興味を引くための呼び込みであることを意識することが重要ですね。
プレゼンテーション
呼び込みで人を集めたらついにプレゼンテーションです。
どれだけ人を集めたとしても、内容の薄いプレゼンテーションでは応募につながりません。
また、内容だけでなくプレゼンをする人も学生がよく見ているポイントです。
誰がどのようなプレゼンをするのかはしっかりと準備する必要がありますね。
合同説明会を成功させるための事前準備
では、合同説明会の流れがわかったところで、効果的な説明会にするために必要な事前準備についてみていきましょう。
ターゲットの選定
まずはどんな学生を採用したいのかを明確にしておきましょう。
ターゲットを決めずにとりあえず多くの人から応募をもらえるように動いてしまうと、面接で落とされてしまい採用につながらなかったり、採用したとしても入社後にミスマッチが発覚し早期離職につながったりしてしまう可能性があります。
しっかりと採用したいターゲットを決め、そのターゲットに向けてアプローチをすることが重要です。
プレゼン内容の決定
学生がプレゼンに求める内容としては
・入社後のイメージができるもの
・自分が入社して得られるメリット
・ネットでは知り得ない情報
などが挙げられます。
企業情報や企業理念、仕事内容などはネットで調べればある程度分かってしまいます。
ですので、より興味を持ってもらうためにも上記のような内容を組み込むと効果的でしょう。
特に、ネットでは知り得ない情報は対面で話すからこそできることなので、会社の裏話などはぜひ組み込んでみるといいかもしれません。
プレゼン時に配る資料の作成
合同説明会ではその場で興味を持った企業の話を聞いて応募につながるケースもありますが、その場では興味を持たなくても後から資料を見て興味を持つケースもあります。
つまり、配布資料は応募につながる重要なアイテムなのです。
ですので、当日配る資料は既存のパンフレットではなく合同説明会用の資料を作成するようにしましょう。
より興味を持ってもらいやすい資料にするためには、まず見やすい資料であることが重要です。
文字がずらっと並んでいるような資料だとそもそも目を通してももらえない可能性が高いです。
パッと見て読んでみたいと思える要素を含めておくと効果的でしょう。
また、学生が直接聞きづらい内容が書いておくのも非常に効果的です。
配布資料は企業と学生が直接コミュニケーションを交わさなくても情報を提供できる媒体ですので、しっかりと有効活用できるように準備しておきましょう。
プレゼンターの決定
同じプレゼンの内容でも伝える人によって受け取る側の印象もガラッと変わります。
プレゼンターを選定する際は
・学生に年齢の近い若手社員を起用する
・業務については実際の現場社員が話す
・会社のトップが参加する
といった点がポイントとなります。
学生に年齢の近い若手社員を起用する
学生は初めての就職活動で緊張しています。
そんな緊張をほぐしてあげるためにも、なるべく学生の年齢に近い社員を起用するといいでしょう。
少し前まで自分と同じ学生だった社員が話すことで学生からも親近感を持ってもらいやすく、緊張もほぐれやすいです。
業務については実際の現場社員が話す
実際に入社して働くのは人事の人ではなく現場の社員です。
業務に関する内容については現場社員の生の声を伝えるのが効果的です。
その際、仕事の裏話なども混ぜながら話すと、よりその仕事に興味を持ってもらえるかもしれません。
また、入社した際はこの人と働くのだと入社後のイメージも持ちやすいので、学生の不安も解消できるでしょう。
会社のトップが参加する
合同説明会で企業のトップが参加することは少ないかもしれません。
しかし、そんな中で企業のトップが参加し積極的に学生にアプローチをすることで、その企業の本気度がより伝わりやすくなります。
もし参加が難しい場合、ビデオレターなどで学生に想いを伝えるのも効果的ですね。
ブース装飾
ブースは学生が最初に企業の印象を決めるものになります。
明るい装飾ならば明るい印象、暗い装飾であれば暗い印象を持つでしょう。
ブースは学生が訪れやすいような印象にすると効果的です。
印象に残そうとしてあまりに派手な装飾をしてしまうと逆に入りづらい印象を与えてしまう可能性もありますので注意が必要ですね。
当日参加社員への意思共有
これまで書いてきた内容について、当日参加する社員が理解していなければ全く意味がありません。
合同説明会に参加する目的や意図はしっかりと共有し、自分が会社の顔となっていることを意識してもらうようにしましょう。
【おまけ】合同説明会の出展後にも注意
合同説明会が終わると、学生から受付票を回収します。
説明会後はこれを使って、訪問してくれた学生に連絡をするようにしましょう。
合同説明会だけで応募まで来てくれる学生はそう多くはいません。
この連絡はブースに来てくれたお礼はもちろんですが、その後の単独企業説明会やエントリーへ誘導することが目的です。
連絡は説明会の翌日、遅くとも3日後までには連絡しましょう。
しっかり準備して効果的な合同説明会を!
なんとなくで参加してしまっては合同説明会に参加するメリットが得られません。
合同説明会の成功には事前準備が必要です。
しっかりと事前準備をして意味のある合同説明会にしましょう。