選考時期の後ろ倒し、超売り手市場。
新卒採用では企業が様々な取り組みで新卒人材の確保に努めています。
その中でも、現在注目を集めているのが「1dayインターンシップ」。
短期間でたくさんの学生と出会えるため、実施する企業が増えています。
今回は「1dayインターンシップ」について詳しく紹介していきたいと思います。
1dayインターンシップとは?
インターンシップとは企業が就業体験の機会を学生に提供する制度。
インターンシップは数日から数ヶ月という長期間行われるものですが、「1dayインターンシップ」は文字通り「1日」限定で開催されます。
本来、短期間インターンシップは経団連に所属しない外資系やIT企業などで多く採用されていました。
経団連に所属する企業には、「インターンシップは5日以上」というルールから、業務が忙しく実施までは至らないこともあり、採用活動に不利という声も多く挙がっていました。
しかし、2017年1月にルールが変更され、「1日」から開催が可能になりました。
企業説明会の延長的な色合いも強い「1dayインターンシップ」は、様々な学生と出会える機会のため、多くの民間企業で急速に普及しています。
1dayインターンシップの種類
「1dayインターンシップ」とはいっても企業によってプログラムは様々。
実際に一般的に行われているプログラムを紹介します。
企業説明型
講義やセミナーを通じて学生に企業や業界、仕事内容などの知識を教えるこのタイプが一番多いです。
中には、「就職活動対策」や「自己分析」など就職活動全般に役立つ講義を開催している企業もあり、学生に喜ばれているそうです。
ワークショップ型
学生同士でグループを組み企業側が決めたテーマをディスカッションする形式。
テーマは企業や業界、仕事内容に関してなど様々です。
実際の業務をどれだけイメージできるか、適切なフィードバックを受けられるかという点を学生は意識しているので、テーマ設定に明確な意図を持ち、適切に指導できる状態を整えておくことが大切です。
職場見学・職場体験型
実際の現場を見る方がイメージが湧きやすい企業は、職場見学や職場体験をメインで行います。
労働環境や業務内容に対しての理解を現場レベルで見せた方が早い企業に適しています。
特に、研究職や技術職を採用したい場合は、自社の研究設備や製造設備を見せることで関心を持ってもらえることも多いです。
1dayインターンシップのメリット
では、「1dayインターンシップ」にはどんなメリットがあるのでしょうか。
企業と求職者、両方の目線からメリットを紹介していきます。
企業目線
様々な学生に出会える機会
長期インターンと比較すると準備の負担が少ないので、実施回数を増やし、様々な学生と接点を持つことができます。
長期インターンシップに向けて学生を見極める
長期インターンシップに向けたスクリーニングとして、「1dayインターンシップ」を活用する企業も多いです。
長期インターンシップはコストもかかり実施回数も限られてくるので、志望度の高い学生や優秀な学生の母集団を形成するという役割も担うことができます。
若手社員のモチベーション向上
企業側の担当者は、学生が一番親近感の湧きやすい若手社員であることが多いです。
入社後のフレッシュな気持ちを思い出したり、社会人の先輩として責任感が芽生えたりと若手社員の仕事に対するモチベーション向上にも繋がるでしょう。
新しいアイデアのヒントが生まれる
学生は自社の製品・サービスに興味がある消費者という一面も持ち合わせます。
その学生たちと自社の事業や新規事業について考えることにより、大きなヒントを得られる可能性があります。
学生目線
業界に関して理解を深める機会になる
Webだけではリサーチできなかったり、なかなか伝わりにくい業界の知識まで学ぶことができます。
身をもって体感することで、企業について深く理解をすることができるので、社会人経験のない学生にとっては貴重な場です。
他の就活生と出会える場
同じ会社や業界に興味を持っている就活性が集まる場所は、情報収集にはうってつけです。
就活生同士の交流の機会としても大きな役割を持つでしょう。
社会人と知り合う場
学生にとって社会人と話せるのは貴重な機会。
社会人の方とざっくばらんにお話しすることができるのはとても魅力的な場です。
1dayインターンシップを成功させるポイント
1dayインターンシップを導入するとなっても目的や気をつけるべきポイントが分かっていないと、なかなか思ったように機能しません。
では、どんなことに注目して開催していけば良いのでしょうか?
ターゲットの学生像を明確化する
欲しい人材を明確にし、どのくらいの母集団形成が必要かしっかり考えて「1dayインターンシップ」を実施していくことが大切です。
形式や企画の詳細
先ほど紹介した「1dayインターンシップ」の形式を参考に、どのような企画を行うか決める必要があります。
費用や人員、学生のターゲットなど様々な要素を考慮し、ベストな企画を考えていきましょう。
運営の円滑化
Webサイトや求人の内容がいかに素晴らしくても、当日の運営がいまいちだったらイメージは悪くなってしまいます。
しっかりと事前に準備をし、円滑な運営を心掛けることが学生への安心感につながります。
フォローもしっかり
学生側も多くの企業のインターンシップに参加できるので、1社1社の印象が薄れてしまいます。
そこで、アフタフォローをしっかりやることが非常に大切になってきます。
メール連絡や自社SNSへの参加、対面の機会のセッティングなど、参加後のアプローチも徹底していきましょう。
まとめ
短期間のインターンシップの開催が活発化したことで、学生がより参加しやすくなり、企業と学生が接点を持てる機会が増えました。
しかし、学生もたくさんの企業を見ているので、自社を魅力的に紹介するための準備は大切です。
採用人数目標やターゲットをしっかり定めて、効果的なプログラムを組んでいくことが上手くいく要因なのではないかと考えます。