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■まずは遅刻、欠勤の“原因”を探る

勤怠不良の社員への対処を行う前に、まず「何故勤怠不良に陥っているのか」を明確にすることが大切です。

 

例えば、子どもの発熱や両親の介護など、やむを得ないプライベートな事情で遅刻が多い社員には、本人の意志とは関係のないところでの遅刻となるため、責任を追及することはできません。

 

公共交通機関の遅延に関しては、各交通機関が発行している遅延証明書による事実確認をもって、遅刻・欠勤を不問とするケースが多いようです。

 

とはいえ、いずれのケースにおいても、あまりに頻度が多い場合は更に深く理由を追求していく必要があるでしょう。

 

また、本人の体調不良やケガを理由に遅刻・欠勤が発生している場合、単純に本人の不摂生によるものなのか、労働環境や労務上の事故によるものなのかによって対処方法が変わってきます。

 

特に「上司のパワハラ」などの背景があった場合、社員への指導の前に社内調査も行っていかなければなりません。

 

このように、表面的な原因だけでなく、その状況が発生している理由にまで追求し社員の状況を正確に把握することで、次の対処が容易になってきます。

 

 

■遅刻、欠勤が多い社員への対応

原因を明確にした後は、適切な対処をもって社員の勤怠改善を促していきます。

 

遅刻・欠勤の理由が社員による責任のないやむを得ないものであった場合、労務環境の改善や勤務形態の調整など、会社の制度が許す限りの対処を行うことで問題が自然と改善するでしょう。

 

逆に社員責任が大きなものに関しては、厳とした対処を行っていかなければなりません。

 

原則的に遅刻・欠勤が無断で行われた場合には、逐一注意指導を行っていくことが大前提です。

 

上司による口頭注意が主になりますが、その過程で原因を探りながら指導を行っていくことで、自然と勤怠が改善していくことも少なくありません。

 

それでも遅刻・欠勤が繰り返される場合、懲戒処分などの可能性があることを伝え、書面による指導を行い反省を促します。

 

口頭による注意のみだと、後に懲戒処分を行う際「注意指導を行ったのに改善されていない。」ことを示す証拠がないことになりますので、必ず書面によって注意を促しましょう。

 

 

■懲戒などの処分は可能?

注意指導を行っても尚改善されない場合、懲戒処分という厳しい対応を行うことになります。

 

ただし、ここでも注意が必要です。

 

まずはじめに、注意指導の記録が残っていること。

 

そして、就業規則にあらかじめ懲戒事由の定めがあることを確認します。

 

いずれもない場合、懲戒処分を行うことはできません。

 

また、いくら懲戒処分を実施すると言っても、いきなり重たい処分を行うことはできません。

 

まずは譴責・戒告といった軽い処分から行い、それでも尚改善が見られない場合、出勤停止・減給などの重い処分を選択していくようにします。

 

懲戒処分の中でも最も重い懲戒解雇に関しては、会社秩序違反行為に対して制裁として課すべきもので、勤怠不良のレベルでは難しく、最終的に解雇という結果に至るにしても普通解雇とすべきでしょう。

 

処分を行った後の対応もとても重要です。

 

勤怠不良の社員が出現したことを、人事部門の課題としてとらえ、出退勤管理方法を見直すこと。

 

また、社員全体へケースを共有し勤怠に関する注意を促すなど、これまで以上に勤怠管理をしっかりと行っていくことで、再発を防止することができます。

 

 

■遅延で連日遅刻する社員がいる場合の対応

公共交通機関の遅延は、いわば不慮の事態とて多くの企業がその責任を追及しないようにしていることは前述しましたが、そのことを逆手にとって連日遅刻する社員がいた場合、どのように対処すればよいでしょうか。

 

これも会社の就業規則の内容よって対処が変わってきますが、仮に遅延証明書による一定範囲での遅刻を許容する場合であっても、遅刻の頻度や遅刻時間の長短、注意に対する改善状況によっては懲戒処分の対象となることがあります。

 

この場合、通常の勤怠不良と同様に、書面による注意を行ったうえで、厳粛に対処を行っていきましょう。

 

また、このような社員に対する懲戒解雇に関しても、基本的には通常の勤怠不良と同様の扱いとなるため、単純な遅刻だけでは不十分です。

 

例えば、その社員の遅刻によって現場の士気が大きく下がっている、業務上の損害が発生した、などの事情を証明することが必要となります。

 

 

■まとめ

勤怠不良の原因を探り、指導を促し、改善が見られない場合は処分を実施する。
これらの対処は、進め方を誤れば大きな問題に発展する可能性あります。

特に、どの過程で処分を行うべきかどうかは、過去の裁判例なども参考に、より具体的な検討が必要なります。
弁護士など法律の専門家の意見を参考にするのも、ときとしては重要になってきます。

もし貴社にそんな問題社員が在籍している場合、本項の内容を参考に慎重に進めてください。

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