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■ルールが変わり続けてきた新卒市場

そもそも就活ルールの歴史は、1973年にまで遡ります。

 

この年、企業と大学の間で一定期間まで企業から卒業見込み者に対するアプローチは行わない「就活協定」が初めて締結されました。

 

1996年にこの協定が廃止されたことに合わせて、就活のナビサイトがインターネット上に登場し、これを境に就活が現状の形へと近づいていきました。

 

2009年卒の頃まで、これら就活のナビサイトのスタート時期は、だいたい10月前後に公開され4月から選考がスタートしました。

 

2010年卒から足並みがそろうように10月1日になり、2013年卒から12月スタートに変わりましたが、2015年卒まで目立った動きはありませんでした。

 

この当時の選考開始時期は4月でしたが、これはいわば紳士協定のようなもので、4月1日以前に選考を実施している企業も少なくありませんでした。

 

このことが問題となり、2016年卒から経団連主導でルールが制定。

 

選考開始は8月スタートとなったものの、これを遵守していない企業も多数存在していました。

 

2017年卒から、現在の就活ルールが制定され、今日に至ります。

 

これらルール改定の中で、内定時期を早めたり、大手企業の選考に合わせて採用時期を調整するなど、多くの企業が対応に奔走し思うような就活ができていなかったことは言うまでもありません。

 

 

■2021年卒から経団連がルールの廃止を発表

2017年卒から運用されてい就活ルールは、学生の本文である勉強を優先し、説明会などの解禁を3月から、選考活動は6月から開始するというルールのもと運用されていました。

 

しかし、文部科学省の2018年度「就職・採用活動に関する調査」によると、6月より前に選考活動を開始した企業は62.4%にも上っており、多くの企業がルールを破り採用活動を行っています。

 

中には、インターンシップを選考に使っている企業もおり、既にこのルールが形骸化していることは、求職者・企業側の双方が感じていることでした。

 

今回の経団連の発表は、まさにこの基準を無くし、企業側の裁量で自由な採用を実施するというものです。

 

このことにより、企業側は大学3年生のうちから採用活動を実施したり、4年生になる前に内定を出すなど活発な動きが可能になります。

 

 

■ルール廃止でどんな変化が起こる?

実際のところ、就活ルールの廃止がどのような影響を与えるかは、採用がスタートしてみないと分からないというのが現状です。

 

ただ、経団連に加入していない外資系企業などは、早い段階から選考を行い、優秀な人材を確保しようとする動きをしていますので、それに呼応するように国内大手企業も同じような採用活動が行われることが推測されます。

 

また、インターンシップなどの名前で水面下に行われていた選考も表面化してきますので、新卒採用市場はこれまで以上に群雄割拠の様相を呈してくるでしょう。

 

対して中小企業は、新卒採用に苦戦を強いられるかもしれません。

 

というのも、選考開始時期の縛りがなくなった分、学生の動きも読めなくなるため、採用活動の実施時期が絞れなくなり、採用コストの増加が予想されるからです。

 

また、説明会などの回数も増加することが予想されますので、人事担当の負担も増える可能性が高いと言えます。

 

 

■今からできる新卒採用対策とは

では、2021年のルール廃止に向けて、企業としてどのような準備を行っていけば良いのでしょうか。

 

(1)インターンシップの活用

インターンシップを活用することで、学生時代からの企業を知ってもらい、その会社での就業意欲を高めていく手法です。

長期に渡り実施すればその効果も大きくなるだけでなく、学生の能力を見極めることも繋がります。

 

(2)オウンドメディアリクルーティングの強化

従来の採用手法ではなくSNSを活用したマーケティングを強化することで、その企業の魅力を学生に印象付け、エントリーを増加させる手法です。
この手法は近年特に注目を集めており、新卒採用のみならず、中途採用、企業ブランドの確立など大きな恩恵をもたらします。

 

(3)第二新卒採用枠の拡大

根本的に新卒採用市場で戦わないという選択肢もあります。
第二新卒など20代前半の若手を積極的に採用し、年間を通じて人材を確保することも、ルール廃止後の対策としては効果的でしょう。

 

 

■まとめ

経団連のルール廃止を発表に対して、日本政府は新卒採用には現行のルールを維持する方針を固めており、2021年以降の新卒採用市場がどのようになるかは現段階では未確定です。
しかし、売り手市場の採用市場において様々な採用の可能性を模索することは、ルール廃止の如何に関わらず、良い人材を確保していくために必要になってくるでしょう。
今回の発表を機に、ぜひ一度自社の採用のやり方について、検討してみることをオススメします。

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