アミューズメント業界の現状

近年の日本では、アミューズメント業界でもデジタル化が進んでおり、VRやデジタル技術を活用したゲームやアトラクションも次々に誕生しています。

 

デジタル技術とエンターテインメントは非常に親和性が高いため、今後も需要は増えるでしょう。

 

また、「IR推進法案(カジノ法案)」が2016年に可決されたことで、カジノと親和性の高いパチンコメーカーやホール運営会社にとっては、追い風になると期待されています。

 

このようにアミューズメント業界は、今後の発展が期待される業界の一つでもあります。

 

しかし、人手不足が社会問題になっている日本において、アミューズメント業界は、特に深刻な人手不足が続いています。

 

人手が確保できない状況が続けば、サービス提供にも支障をきたす可能性があり、アミューズメント業界にとって、人材獲得は喫緊の課題と言えるでしょう。

 

では、なぜアミューズメント業界で人手不足が発生しているのでしょうか。

 

少子高齢化

少子高齢化の進行と人口減少社会の到来

引用:総務省「少子高齢化の進行と人口減少社会の到来

 

そもそも、日本では少子高齢化が進んでいるため、主に労働を担う「生産年齢人口(15歳~64歳)」が減少し続けています。

 

そのため、日本全体で人手不足がおき、必然的にアミューズメント業界でも人手不足の状況に陥っているのです。

 

賃金の変化

アミューズメント業界の中でも、特にパチンコ業界では人手不足が深刻化していますが、その理由の一つとして挙げられるのが賃金です。

 

以前は、パチンコホールのアルバイトというと「高時給」でしたが、現在は

パチンコのホールスタッフ:約1,100円

飲食店のホールスタッフ:約1,010円

となっており、それほど大きな差はありません。

 

賃金面での優位性が薄まったことも、人手不足の一因と言えるでしょう。

 

外国人留学生を雇えない

パチンコ店やゲームセンターでは、風俗営業法が適用されます。

 

こうした風営法の規制対象となる店舗では、コンビニや飲食店のように外国人留学生をアルバイト雇用することができません。

 

よって、法律上の規制も人手不足に陥っている要因の一つと考えられます。

 

アミューズメント業界はなぜ新卒採用で人気が低いのか

2020年卒マイナビ大学生業界イメージ調査によると、アミューズメント・レジャー業界は、

インターンシップに参加したことのある業界:33位

就職先として検討したことのある業界:32位

選考を受けたことのある業界:30位

と全40業界中いずれも下位を獲得しています。

 

この結果から、アミューズメント業界は学生からの人気が低く、採用が難しい状況にあることが分かります。

 

では、なぜ新卒採用においてアミューズメント業界の人気が低いのか、その理由を見ていきましょう。

 

ネガティブなイメージがある

マイナビの同調査では、各業界のプラスとマイナスそれぞれのイメージについて、22項目分けアンケートを取っています。

 

アミューズメント業界に対するプラスイメージについて、22項目中3項目で上位10位に入っていました。

 

プラスイメージ上位項目(全40業界)

明るさ・楽しさ:1位(37.3%)

変革性:10位(4.8%)

職場の人間関係:10位(3.3%)

対して、マイナスイメージでは、22項目中8項目について上位にランクインしています。

 

マイナスイメージ上位項目(全40業界)

人の役に立つ:4位(2.1%)

安定性:5位(10.1%)

休日・休暇・労働時間:8位(27.5%)

給与待遇:8位(13.1%)

ビジネスモデル:8位(4.0%)

人材の質:8位(4.1%)

定着率:8位(7.4%)

社会貢献・社会への取り組み:10位(3.1%)

上記の結果から、ポジティブなイメージよりもネガティブなイメージの方が先行していることがわかります。

 

親から反対される

近年は親子関係が密接化していることもあり、子どもの就職活動に強い関心を示す親が多く、親の反対による内定辞退が増加しています。

 

そのため「オヤカク(親から入社承諾を得たか確認する行為)」や、親の了承を得るオヤカク対策を行う企業も増えています。

 

このように、アミューズメント業界は、ネガティブなイメージによる母集団形成のしづらさに加え、親の了承も得なくてはならないため、新卒採用が難しい傾向にあるのです。

 

 

アミューズメント業界の新卒採用を成功させるための対策

アミューズメント業界の新卒採用が難しい傾向にあることが分かりました。

 

では、新卒採用を成功させるには、どのような対策を行えば良いのでしょうか。

 

母集団形成方法の工夫

新卒採用を実施するにあたって、ほとんどの企業は「リクナビ」「マイナビ」などの就職サイトへ求人情報を掲出します。

 

学生は就職サイトを利用しているため、就職サイトへの求人掲載は欠かせませんが様々な業界・企業が利用している分、競争率も高いです。

 

そのため、単にナビサイトの機能を利用するだけではなく、学生が興味を持ったり、説明会に行ったりしたいと思うような工夫が必要になります。

 

そのために、

  1. 独自性のあるコンテンツを用意し企業説明会を開催する
  2. 逆求人サイトを活用する

などの対策が必要です。

 

独自性のあるコンテンツを用意し企業説明会を開催する

企業説明会を開催する企業は多いですが、開催するだけで多くの学生が集まる説明会もあれば、工夫を凝らした内容でなければ学生が集まらない説明会もあります。

 

そもそも、学生からの人気が高いとは言えないアミューズメント業界では、企業説明や質疑応答だけでは十分ではありません。

 

学生の就職活動に役立つ情報を発信したり、企業選びのコツを伝えるなど、ネガティブなイメージを払拭し、業界、会社に興味を持ってもらえるような独自性のあるコンテンツを用意する必要があります。

 

逆求人サイトを活用する

逆求人とは、ダイレクトリクルーティングの一種で、企業が目当ての学生に直接アプローチする採用手法です。

 

通常の就職サイトは求人広告を掲載して学生からの応募を待つ形式のため、認知度の高い大企業に応募が集中する傾向にありました。

 

しかし、逆求人サイトは学生が自己アピールをし興味を持った学生に対して企業がアプローチする形式のため、認知度に左右されにくいです。

 

また、逆求人は「マッチ度の高い人材の囲い込みができる」「ミスマッチ軽減に繋がる」といったメリットがあります。

 

 

他業界と比較した際の優位性をアピールする

先述した通り、アミューズメント業界は他業界と比較すると、学生からの人気が低いです。

 

また、採用活動では他業種とバッティングすることが多いため、他業界と比較した際の優位性をしっかりとアピールすることが重要です。

 

応募者の志望業界や企業を把握する

ほとんどの就活生は、複数社の選考を同時並行で受けているため、応募者の選考状況把握は重要ですが、それだけでは不十分です。

 

なぜなら、目の前の応募者が「自社・他社の何に魅力を感じているのか」「疑問や不安を感じている点はどこか」が分からないと、十分に惹きつけを行うことができないからです。

 

応募者の受けている業界や企業、選考状況、選考段階ごとの自社志望度などを正確に把握し、共有しておきましょう。

 

自社の優位性をアピールする

アミューズメント業界に限ったことではありませんが、数ある企業の中から自社を選んでもらうには、入社するメリットを理解してもらう必要があります。

 

例えば、パチンコ業界は他の業界と比べると、福利厚生や待遇、社会貢献活動に力を入れている企業が多いです。

 

ワークライフバランスを重視する学生は多いため、休日休暇に関する情報や残業時間の少なさを打ち出すことで、優位性をアピールすることができます。

 

また、パチンコ業界は玉箱の交換や集計作業といった重労働も敬遠される一因です。

 

そのため、自動計算システム導入など、業務効率化の取り組みを積極的にアピールすることも重要でしょう。

 

自社の強みがよく分からない場合は、直近に入社した従業員にアンケートしてみると、強み発見のヒントを得られます。

 

アルバイト従業員を活用する

娯楽施設を運営しているアミューズメント企業では、多くのアルバイト従業員が働いています。

 

採用を成功させるには、アルバイト従業員の社員登用や人脈を利用した採用活動も重要です。

 

アルバイト従業員は選考フローを短縮する

アルバイトとして働いていれば、その企業の内情や仕事内容はある程度理解しているため、新卒採用に応募してくるアルバイト従業員は、志望度が高いです。

 

また、当該アルバイト従業員の人柄や働きぶりを上長に確認すれば、自社との相性や適性を正確に把握することも可能でしょう。

 

そのため「書類選考免除」「2次面接からスタート」など、選考フローの短縮を行うと、効率的に採用活動を進めることができます。

 

ただし、志望度が高くても「必ず入社してもらえる」とは限りません。

 

選考の優先性だけでなく、内定者フォローもしっかりと行いましょう。

 

 

アルバイト従業員や内定者の人脈を利用する

新卒採用を成功させるには、アルバイト従業員や内定者に友人・知人を紹介してもらえないか呼び掛けてみるのも一つの手です。

 

ただし、アルバイト従業員や内定者では、企業の魅力や仕事内容について十分に説明できない可能性があります。

 

そのため、アプローチ施策の一つとして考え、懇親会や説明会、1dayインターンシップといったイベントへの参加を促してもらうのが有効と考えられます。

 

アミューズメント業界に効果的な採用手法と活用ポイント

ここからは、アミューズメント業界での効果的な採用方法と活用ポイントについてご紹介していきます。

 

就職サイト

「リクナビ」「マイナビ」などの就職サイトの活用は、採用活動の主流であり、より多くの学生にアピールすることができます。

 

オプションの活用

採用活動では、ほとんどの企業が就職サイトを利用します。

 

掲載社数が多いと他の求人に埋もれてしまう可能性があるため、

  1. 企業情報ページのオプション追加
  2. 特集コンテンツへの掲載
  3. 検索結果画面の上位表示

など、露出を増やすオプションを活用する必要があるでしょう。

 

時期に応じて内容を変更する

数ある求人情報の中から、自社求人に興味を持ってもらうには、見出しや内容を工夫することが重要です。

 

内容を変更せずに一年通して掲載し続けている企業も多いですが、就活生の興味や関心は時期によって異なります。

 

例えば、

就職活動開始時期:業界・企業・仕事内容といった、進路決定に向けた情報

内定出しの時期:待遇や企業の内情、選考フローなどの直接的な情報

を求める学生が多いです。

 

学生の心理的変化を踏まえた掲載内容にすることで、メリットを伝えやすくなるため、時期に応じて内容を変更しましょう。

 

ただし、求人原稿の変更に料金が発生する就職サイトもあるため、頻繁に変更するとコストが高くなる可能性もあります。

 

逆求人サイト

逆求人サイトへの登録者は、年々増加しています。

 

スカウトメールの文面作成や応募者対応には時間が掛かりますが、企業にマッチした人材を獲得できます。

 

条件を細かく設定しすぎない

逆求人サイトでは、公開されている登録情報の中から気になった学生にスカウトを送ることができます。

 

しかし、あまりにも多く条件を設定すると対象者が限られてしまうため、本来採用候補となり得る人物も取りこぼしてしまいます。

 

アプローチできる就活生が減ってしまわないよう、条件は細かく設定しすぎないことが重要です。

 

また、AIによるマッチング機能のあるサイトを利用すれば、自社と相性の良い学生を簡単に見つけることができます。

 

選考フローを短縮する

学生は逆求人サイトに自分の能力や人間性を登録し、それを見た企業がスカウトする形式です。

 

そのため、通常の選考フローではなく「書類選考・1次面接免除」など、特別感のある対応でスピーディな選考を行うと、他社との差別化を図ることができます。

 

大規模合同企業説明会

大型合同企業説明会では、1日1,000人以上の学生が来場するため、多くの学生と接点を持つことができます。

 

出展は採用数に応じて検討

合同企業説明会に参加している学生は「より多くの企業情報を効率的に収集したい」と考えているため、1度の説明時間は平均30分程度と短めです。

 

大規模合同企業説明会では、時間を掛けて一人ひとりに接触するよりも、多くの学生と接触するようにしましょう。

 

説明会終了後にアプローチすることができるため、接点が多い程母集団を形成しやすくなります。

 

また、集客力の高い大規模合同企業説明会は料金も高いため、大量採用を予定している企業が適しています。

 

オペレーションを決めておく

合同企業説明会を効率的に運営するには、オペレーションを決めておくことが重要です。

 

参加学生は1日で多くの企業ブースを回ります。

 

そのため、プログラムの内容はもちろんのこと、対応の仕方や進行など様々な面で常に他企業と比較しています。

 

説明会当日は「誰が何の係を担当し、どこに立つのか」を明確に決めた上で、想定される質問の回答も社員間で共有しておきましょう。

 

小規模合同企業説明会・マッチングイベント

小規模合同説明会やマッチングイベントは、大規模なイベントよりも参加する学生は少ないですが、その分一人ひとりとじっくり話すことができます。

 

ターゲットとなる層が来場する合同説明を選ぶ

小規模合同説明会は、個別に時間を掛けて話すことができるため、スカウトに近い声掛けもできます。

 

そのため、開催するナビサイトに登録・予約している学生の所属大学や学部、男女比などの情報を把握し、自社の採用ターゲットと一致する合同説明会を選ぶと効率的です。

 

マッチングイベントでは学生に魅力を伝える

マッチングイベント(面談会)では、

  1. 企業のプレゼン
  2. 座談会
  3. 学生の自己PR
  4. 個別面談

といったプログラムが組み込まれており、グループワークの様子や面談を通して学生にオファーを出すことができます。

 

合同企業説明会よりも規模が小さく、学生の志向性別で開催されることが多いため、企業の求める要件に合った学生と出会うことも可能です。

 

マッチングイベントから選考に繋げるには「自社の魅力は何か」を明確にした上で、プレゼン担当と学生担当を決めてシミュレーションをしておくことがポイントです。

 

SNSの活用

FacebookやTwitterなどのSNSを活用することで、企業の認知度を高めることができます。

 

また、SNSと就職サイトや企業の採用サイトの両方にリンクを貼って相互連携させれば、母集団形成に繋げることも可能です。

 

定期的に更新する

SNSを効果的に活用するには「イメージアップ」「認知度アップ」など、利用目的を明確にした上で情報提供の場として、定期的に更新することが重要です。

 

途中で更新がストップしていると中途半端な印象を与えてしまうため「毎週火曜日と金曜日」のように、更新頻度を固定しておきましょう。

 

また、予め投稿する内容を1ヶ月ごとに決めておくと、更新しやすくなります。

 

新卒採用を成功させるには母集団形成の工夫が重要

アミューズメント業界は、ネガティブイメージの固定化や親による反対などが障壁となり、新卒採用が難しい傾向にあります。

 

そのため、就職サイトからの応募を待つだけでなく「逆求人サイトを活用した積極的なアプローチ」や「合同企業説明会で学生に直接魅力を伝える」といった、工夫が必要です。

 

少しでも興味を持ってくれる学生が増えるよう、業界・企業の魅力や仕事のやりがいを積極的にアピールしましょう。

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