新卒採用市場は年々厳しさを増しており「いかに有望な学生を獲得するか」は、採用担当者にとって大きな悩みの種になっています。
有望な学生と接触するために、新卒採用イベントを開催する企業も増え、イベントの種類も多様化しています。
そこでこの記事では、新卒採用イベントの種類や実施するメリット、準備~開催までの流れについてご紹介いたします。
また、会社説明会の集客率を上げるコツやキャンセル対処法についてもまとめていますので、是非ご覧ください。
新卒採用のスケジュール例
新卒採用イベントを開催するにあたって、企業がどのようなスケジュールで動いているのか把握しておきましょう。
新卒採用スケジュールを組む際の指標となるのが、「就活ルール(採用選考に関する指針)」です。
就活ルールは、就職活動の早期化による学業への悪影響を懸念した結果、何度も変更されてきました。
しかし、この度政府は新型コロナウイルス感染症による就職状況悪化を背景に、「2024年卒までは現行スケジュールを踏襲する」と発表したことから、例年通りの動きとなります。
現行の就活ルール
広報解禁:大学3年の3月1日~
選考解禁:大学4年の6月1日~
内定解禁:大学4年の10月1日~
ただし、これはあくまで推奨スケジュールのため、独自のスケジュールで採用活動を行う企業もあります。
一般的な採用スケジュール例(就活ルールに則った場合)
一般的な採用スケジュール例は、
インターンシップ:選考解禁前年の6月~2月
採用広報:選考解禁前年の6月~5月
選考(試験・面接):6月~9月
内定出し:10月~12月
です。
就職活動を開始するタイミングに合わせて採用活動を行うと、選考人数の分母が増えるため、効率的に進められます。
インターンシップ
インターンシップ(就業体験)は採用選考に該当しないため、学生との早期接触手段として、多くの企業が開催しています。
また、インターンシップへの参加率は年々増加しており、学生にとっても重要な就職活動イベントと認識されています。
採用広報
通常、採用広報は大学3年次の3月から解禁となりますが、ホームページや冊子で不特定多数に向けて行われる採用広報はこの限りではありません。
よって、インターンシップと並行して、選考解禁前年の6月頃から自社採用サイトなどで広報をスタートさせる企業が多いです。
選考(試験・面接)
6月1日から本格的な選考が開始され、内定出しを行う企業が増加します。
9月頃までは内定辞退者が出る可能性があるため「多めに内定出しをする」「選考活動を続ける」など、先を見越した動きをする必要があるでしょう。
内定出し
10月になると多くの企業が選考を終了し、内定式を開催します。
一方で、就職活動が本格始動する夏の間、留学などで活動に打ち込めなかった優秀人材の確保や、内定辞退者の補填を目的として二次募集を行う企業もあります。
大手企業の採用スケジュール例
大手企業の採用スケジュール例は、
インターンシップ:選考解禁前年の6月~2月
採用広報:選考解禁前年の6月~5月
選考(試験・面接):2月~5月
内定出し:3月~8月
です。
他企業とあえて選考時期をずらすことで、選考辞退や他企業への流出を避けることができるため、選考活動や内定出しを早めに行う傾向にあります。
中小企業の採用スケジュール例
中小企業の場合、学生が大手企業の選考に集中する3月~5月を避けた時期に採用活動を行うことが多いです。
採用活動を前倒しした場合、有望な学生を早期に確保できますが、内定辞退も発生するため、内定者フォローや多めの採用人数確保といった施策は欠かせません。
また、5月末頃になると、大手企業の選考に漏れた学生や内定を獲得できなかった学生が増え始めます。
再度就職活動を行う時期に予算を集中させて採用活動を行えば、大手企業とのバッティングを避けて採用を進めることができます。
ベンチャー/マスコミ/外資系企業の採用スケジュール例
ベンチャー/マスコミ/外資系企業の採用スケジュール例は、
インターンシップ:選考解禁前年の6月~12月
採用広報:選考解禁前年の6月~5月
選考(試験・面接):10月~5月
内定出し:12月~5月
です。
ベンチャーやマスコミ、外資系企業は、優秀な学生を他企業よりも早く確保するため、非常に早期の段階から選考活動を開始する傾向にあります。
インターンシップやセミナーが採用に直結している企業も多く、卒業前年度中に内定出しすることもあります。
新卒採用イベントとは?
新卒採用イベントとは、有望な学生と早期接触するために行うイベントのことです。
主に「他企業主催のイベントに参加する形式(他企業主催形式)」と「自社で開催する形式(自社開催形式)」の2種類に大別されます。
他企業主催形式は、
- 合同説明会
- 逆求人イベント
- 選考(内定)直結型イベント
- オンライン参加型イベント
- 大学訪問・学内説明会
といったイベントです。
一方、自社開催形式は、
- 個別企業説明会
- インターンシップ
- 座談会・社員交流会
- セミナー・ワークショップ・勉強会
などのイベントが挙げられます。
他企業主催形式
まずは他企業主催形式の各イベントの特徴について見ていきましょう。
合同説明会
合同説明会は、複数の企業が一つの会場に集まり、就活生にアピールする場のことです。
「業界無関係型」「業界特化型」「学部・学科限定型」の3タイプがあり、1,000人以上の大規模なものから、100名程度の小規模なイベントまで多様な種類があります。
そのため、「より多くの学生に出会う」「ターゲットを絞ってアピールする」など、目的に応じて出展方法を検討する必要があるでしょう。
合同説明会に参加すると自社の認知度や好感度アップに繋がるため、就活情報サイトで自社を検索してもらうための第一段階としても活用可能です。
逆求人イベント
逆求人は、学生が提示している経歴や自己PRなどの情報をもとに、企業が気になる学生に直接アプローチし、選考に参加してもらう方法です。
逆求人イベントは、採用したい学生に直接アプローチできる点や、認知度に左右されにくい点が大きなメリットと言えるでしょう。
社員と直接話すことで、学生のキャリア観を広げたり、企業イメージをアップさせたりすることもできます。
選考(内定)直結型イベント
選考(内定)直結型イベントは、説明会後に選考を受けられるイベントのことです。
選考や内定に直結しているため、学生からの注目度も高く、早期の段階で内定者を確保することができます。
ただし、内定出し後も多くの学生は就職活動を続けるため、長期インターンや社員交流会などで、学生との信頼関係を築く必要があるでしょう。
オンライン参加型イベント
Web上で説明会の開催や求人情報の提供、面接といった採用活動を行う企業が増えています。
時間と場所を選ばずに行えるため、海外や地方といった遠隔地に住む学生も、気軽に参加することができます。
また、面接の様子を録画しておけば、他の面接官や決裁者への連携もしやすくなるため、評価基準を統一することも可能でしょう。
大学訪問・学内説明会
採用ターゲットとしている大学の学生に直接アプローチすることができます。
手間と時間は掛かりますが、大学側と信頼関係を構築できれば、次年度以降も継続的に学内説明会を実施したり、優秀な学生を紹介してもらえたりします。
自社開催形式
つづいて、自社開催形式の各イベントの特徴をご紹介いたします。
個別企業説明会
個別企業説明会は企業が単独で開く説明会です。
参加する学生は、その企業の選考を希望する人がほとんどのため、求める人材や一日の仕事の流れなど、詳細な情報についての提供が行われます。
また、選考の一環として説明会参加者の態度を観察する企業もあります
インターンシップ
インターンシップは、最短では1日から、長いと数ヶ月以上実施されます。
開催期間や目的によって実施する内容は異なりますが、実際に業務を体験してもらうことや、課題に取り組む姿を観察できるため、適性を見極めやすいです。
また、選考に直結しないインターンシップは、選考解禁前の実施が認められているため、早期の段階から優秀な学生にアプローチできます。
座談会・社員交流会
座談会や社員交流会のように、現場で働いている社員と気軽に交流してもらう機会を設けると、説明しづらい職場の雰囲気を学生に伝えることができます。
学生の疑問や不安を払しょくすることができれば、入社後の働く姿をイメージしてもらいやすくなりますし、好印象を与えられます。
ただし、参加社員の対応によっては、企業イメージを悪化させてしまうこともあるため、注意が必要です。
セミナー・ワークショップ・勉強会
特定の職種に必要となる知識やスキルを学ぶ機会を設けることで、熱意や意欲の高い学生に出会えます。
こうしたイベントは、職種や業界に対する理解を深めることも可能なため、参加学生の入社意欲向上にも役立ちます。
新卒採用イベントを行うメリット
採用イベントを実施するメリットは、イベントの種類によって異なります。
ここでは、多くの採用イベントに共通するメリットについてご紹介いたします。
企業理解を促進し、魅力付けできる
基本的に新卒採用イベントは、学生と顔を合わせながら、企業・採用に関する情報提供や質疑応答を行います。
社員と学生が直接交流することで、就活情報サイトだけでは伝えにくい職場の雰囲や魅力を伝えることができます。
また、その企業で実際に働いている社員と話すことで、学生は入社後働く姿をイメージしやすくなるため、志望度の向上やミスマッチの防止にも期待できるでしょう。
多くの学生に出会える(他企業主催形式)
様々な企業が出展する採用イベントは、一度に多くの企業情報を入手できるため、学生からの注目度が高く、多くの学生が参加します。
そのため、何気なくやってきた学生や自社を知らない学生など、様々な学生と出合うことができます。
自社に関心の高い学生を集められる(自社開催形式)
自社開催形式のイベントの場合、求人サイトや合同説明会などでは入手できない、より深い情報を入手できるため、自社への関心が高い学生が参加します。
そのため、選考に誘導したり、学生との関係を構築したりすることも可能です。
新卒採用イベントの準備から開催までの流れ
イベントの種類によっても異なりますが、ここでは新卒採用イベントの準備から開催までの大まかな流れを「他企業主催形式」と「自社開催形式」に分けてご紹介いたします。
他企業主催のイベントに参加する形式の場合
目的を明確にさせる
まずは、事業計画と採用実績を照らし合わせて「どのような学生が必要か」「自社の採用課題はどのようなところか」を明確にさせましょう。
課題が明らかになることで、目的も明確化されるため「どのようなイベントが相応しいか」「どの時期に開催するのが適当か」「何を伝えるべきか(ゴール)」が見えてきます。
例えば、知名度の低さによる母集団形成への課題が明らかになった場合、合同企業説明会へ積極的に参加し、知名度をアップさせる必要があります。
また、優秀な学生に早期アプローチしたい場合は、インターンシップを開催して早期の段階で接触しておく必要があるでしょう。
参加先の選定
目的を明確にさせ、採用イベントの種類が決定したら、採用ターゲットに効率よく接触できる参加先を選定します。
採用イベントの主催者は、各就活情報サイトや採用イベントのみを手掛けている企業など、様々です。
そのため、「一定レベル以上の大学生のみの参加」「理系学生のみ」「女子学生限定」のように、特色を持たせて差別化しています。
就活情報サイト主催のイベントの場合、ユーザー層を把握することで、ある程度参加学生の特徴を推測することも可能です。
スケジュール調整
参加先が決定したら、開催日程に沿ってプレゼンテーターや案内係といった、イベント運営に必要なスタッフのスケジュールを調整しましょう。
人員数の決定は規模や内容によって変わります。
チームで相談の上、必要人員数や各役割の担当者を決定し、開催当日までに「誰が、具体的に何をするのか」を決めておくと、スムーズに進行できます。
また、予想される質問への回答やプレゼン資料を用意し、当日までに参加スタッフと認識をすり合わせておくことも重要です。
開催当日
会場へ入ったら、レイアウトや学生の導線を確認し、チラシやパンフレット、看板の設置などを行いましょう。
開催時間までに軽く打ち合わせをしておくと、安心です。
イベントには、様々な企業が参加するため、他社のプレゼン方法や学生との接し方を見ておきましょう。
他社の様子を見学しておくと、今後のイベント開催に役立てられます。
自社で開催する形式の場合
目的を明確にする
他企業主催イベント同様、自社開催イベントもまずは「目的を明確化」させることが重要です。
目的が明確になれば「どのようなイベントが相応しいか」「どの時期に開催するのが適当か」「何を伝えるべきか(ゴール)」を定めることができます。
開催会場の決定
自社の会議室を利用できる場合は問題ありませんが、セキュリティ上利用できないまたは、設備がない場合、貸し会議室などのレンタルスペースを借りる必要があります。
レンタルスペースを借りる際は、
地元密着型の採用…事業所近くのレンタルスペース
総合職の採用…首都圏のレンタルスペース
のように、ターゲットを意識して選ぶことが重要です。
ほとんどのイベントでは、スライドや映像を流すため、スクリーンやプロジェクター、マイクが完備されているか確認しましょう。
当日はお水やお茶を配布すると好印象を与えられます。
座談会や交流会の場合、一般的には飲食しながら行われるため、食べ物・飲み物を用意しておく必要があります。
採用イベントの告知
自社で採用イベントを開催する場合、集客も自社で行わなければなりません。
採用サイトやSNS、就活情報サイトなどを活用して、イベントへの参加を呼び掛けましょう。
告知文を作成する際は、
- 開催日時(20○○年〇月○日(土) 10:00~など)
- 場所
- アクセス
- 地図
- タイムスケジュール
- 告知文を読んだ後の行動(「イベント申し込みボタン」の設置など)
を記載し、「いつ・どこで・何をするのか、どうして欲しいのか」明確にすることが重要です。
また、参加者への特典を明記したり、イベントの様子を載せたりするのも効果的でしょう。
当日スケジュール調整
必要人員数や司会者・案内役・受付係など、当日参加するスタッフを決定した上で、関係者のスケジュールを調整します。
各スタッフの役割を明確にした上で、想定質問や回答集、プレゼン資料を用意し、参加スタッフと認識をすり合わせておきましょう。
座談会や説明会で学生と直接対話するスタッフは、予め話す内容を整理しておき、当日までにロープレしておくと安心です。
開催当日
テーブルなどで簡易的な受付を設営し、出欠確認ができるよう「学校・学部・氏名」の参加者リストを用意しましょう。
参加者が利用する会場の各テーブルには、当日利用する資料やチラシやパンフレット、飲み物をセッティングしておきます。
会社説明会の集客率を上げるコツ
自社で開催する会社説明会の集客率を上げるには、TwitterやInstagramといった、SNSの活用が有効です。
SNSは、拡散力が高い上に無料で利用できるものがほとんどなので、SNSを利用すればコストを抑えつつ、多くの人に開催情報を提供することができます。
集客に活用できるSNSサービス
140文字以内の短い文章や写真・動画を投稿できる無料のSNSで、特に拡散力が強いのが特徴です。
若年層を中心に広く浸透しているTwitterは、情報収集ツールとして多くの就活生が利用しています。
リアルタイムな面白つぶやきや、運営者の個性を前面に押し出したアカウントなど、企業の認知度や好感度アップを目的として使われることが多いです。
Twitterは気軽にやり取りができるため、採用に関する情報提供だけなく、学生からの質疑応答の場として活用することもできます。
ただし、単に質問を受け付けるだけでは、質疑応答の場として機能することはないでしょう。
質疑応答の場として機能させるには、企業側から学生のアカウントへ積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。
また、企業や採用に関する硬い情報ばかりではなく、ホームページや就活サイトには載っていないカジュアルな投稿をすると、学生の興味・関心を引くことができます。
Instagramは、写真や動画を中心に2,200文字まで投稿できる無料のSNSで、10代~30代の利用者が多いです。
投稿内容に沿った複数のハッシュタグを付けることで、投稿を見つけてもらいやすくなります。
Instagramは、ビジュアル面から訴求できるため、企業・採用情報の提供だけでなく、ブランディングとして利用している企業も多いです。
自社商品やオフィスの様子、仕事風景など、日常的な写真を投稿することで、職場の雰囲気が伝わりやすくなり、入社後のイメージもしやすくなります。
無料で利用できる実名制のSNSです。
20代~50代の幅広い層に利用されており、就活用SNSとして利用する就活生も多いです。
Facebookの場合、TwitterやInstagram以上の長文を投稿することができ、「ノート」や「イベント」「写真」など、投稿した項目ごとにアーカイブされていきます。
そのため、職種ごとの「先輩インタビュー」や「一日密着」といった、就職後の具体的なイメージができる内容を投稿するのが有効でしょう。
Facebookは学歴や地域などを細かく絞って広告を出すことができるため、採用ターゲットに合わせた効率的なアプローチを行えます。
SNS運用時の注意点
SNSは無料で多くの人に情報を拡散できる便利なツールですが、気を付けなくてはならない点もあります。
短期間では効果が出づらい
誰もが知るような有名企業でない限り、SNSを開始してから数ヶ月で急激にフォロワーを獲得することはできません。
SNSを運用する場合は、最低でも半年~1年は掛かると考え、定期的な投稿を継続することが重要です。
もし、効果が出ないからといって途中で放置してしまうと、「中途半端な会社」という印象を与えてしまう可能性もあります。
そのため、他の会社もやっているからと安易に始めるのではなく、長期的に継続することができるかを考慮した上でスタートするようにしましょう。
ネットリテラシーが必要
SNSは誰でも気軽に投稿でき、拡散力も高いことから多くの人が利用しています。
その反面、誤解を招くような情報や不快な内容を書き込んだことによる「炎上」や、偽の情報を勝手に流される「なりすまし」などのリスクがあります。
こういったトラブルの終息には時間が掛かりますし、企業イメージも損なうため、適切に運用するにはSNSに関する専門的な知識が必要です。
キャンセルの対処方法
自社で会社説明会を開催する場合、エントリー人数に応じて会場セッティングを行うため、急なキャンセルで困ってしまうこともあるでしょう。
ここでは、会社説明会でキャンセルが発生した時の対処法や、キャンセル率を低下させる方法をご紹介いたします。
キャンセル対応は丁寧に行う
企業側・学生側双方にとって、キャンセル連絡は気が重いものですが、キャンセル時の対応次第で企業イメージが大きく変わります。
キャンセル連絡をしてきた誠意を汲んで、丁寧に対応しましょう。
【電話連絡の場合】
学生と直接話せるため、丁寧に対応すると好印象を与えられます。
学校・学部名や氏名、キャンセル理由を確認の上、連絡してくれたことに対する礼を述べて承りましょう。
ただし、キャンセル理由をヒアリングする場合、相手に不快感を与えてしまうこともあるため、聞き方を工夫する必要があります。
例えば、「差し支えなければキャンセル理由をお伺いできますか?」のように聞くと、非難しているような印象になりません。
また、「機会があればお気軽にお申し込みくださいね」「日程変更も可能ですが、いかがなさいますか?」など声掛けすると、再度会社説明会に申し込んでくれる可能性が高まります。
【メール連絡の場合】
メールでキャンセル連絡が入る場合、キャンセル者の情報やキャンセル理由について記載されていることがほとんどです。
そのため、キャンセル連絡のメールに返信しない企業も多いですが、必ず返信しましょう。
返信がないと、メールが届いているか分からないため「無断欠席扱いになっているのでは」と不安にさせてしまいますし、そもそもメールを無視する行為は印象が悪いです。
連絡に対する礼とキャンセル承諾の旨を記載し、返事を出しましょう。
会社説明会の案内が可能な日程を記載の上、「本メールへの返信で予約も承っておりますので、是非ご検討ください。」など、一言添えると親切です。
なお、体調不良などによるキャンセルの場合は、体調を気遣う言葉を入れておくと好印象を与えられます。
キャンセル率を下げる方法
ここでは、キャンセル率を下げる方法について、いくつかご紹介いたします。
前日の出席確認
キャンセル防止に最も有効なのが、説明会の前日に出席確認の電話連絡をすることです。
参加予定者へ「明日〇時から開催ですので、宜しくお願いいたします。お会いできるのを楽しみにしていますね。」など、直接伝えるだけでキャンセル率が大幅に下がります。
電話で話せなかった場合は、リマインドメールを送っておきましょう。
メールを送る際は「○○様」のように、個人名を挿入するとテンプレート感が薄まります。
交通費支給
コストは掛かりますが、キャンセル率引き下げには交通費支給が効果的です。
「QUOカード一律500円支給」「お食事券プレゼント」といった方法にすると、実費支給のような手間も掛かりませんし、集客ツールとしても利用できます。
開催時期の調整
会社説明会が多く実施している時期は、ライバルが増えるためキャンセルされやすくなります。
会社説明会は平日の午前中に開催されるケースが多いため、土日や午後開催にするのも一つの手です。
平日の夕方以降に設定しておけば、学生は説明会後そのままディナーや飲み会に行くこともできるため、都心で開催する場合は参加率アップも期待できます。
また、平日の早朝に設定すれば他社とのバッティングを避けられますし、自社への興味・関心の強い学生を集めることも可能でしょう。
採用イベントは目的を明確にすることが重要
新卒採用イベントには様々な種類があり、特徴やメリットはイベントごとに異なります。
そのため、やみくもにイベントを開催しても採用活動の成功には繋がりません。
どのような目的で採用イベントを行うのかを明確にした上で、開催するイベントの種類や開催時期を決定しましょう。