インターネットを介して直接対面せずとも面接ができる「オンライン面接」をご存じでしょうか。

 

オンライン面接とは、専用のWeb面接システムやテレビ電話を利用して、Web上で面接をする新しい手法です。

 

売り手市場が続く現在、応募者が集まらず苦労している企業は多いと思います。

 

しかし、時間と場所の制限を受けないオンライン面接を利用することで、遠方に住む求職者の応募ハードルが下がり、応募者増加に繋がる可能性があります。

 

さらに、最近では新型コロナウイルスの流行で就活イベントが中止されるなど、直接対面の機会が減っていることもあり、非常に注目を集めている手法です。

 

今回は、そもそもオンライン面接とは何か、注目される背景やメリット・デメリット、導入時の注意点について解説しています。

 

実際のオンライン面接で使える専用のツールもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

オンライン面接とは?

オンライン面接とは、ビデオ通話のようにインターネットを使ってオンライン上で行う面接形式のことを指します。

 

応募者が企業へ出向く必要がなくなるため、遠方に住む求職者でも気軽に応募ができるようになり、応募者増加につながるということで近年利用する企業が増えています。

 

オンライン面接が注目されている背景

オンライン面接が注目されている背景として、テクノロジーの発展によるコミュニケーションツールの多様化や人材獲得競争の激化が挙げられます。

 

まず、近年では様々なコミュニケーションツールがあり、TwitterやFacebookといったSNSからSkypeやFacetimeのような気軽にビデオ通話ができるものまであります。

 

今までは学生と企業との間にある物理的な「距離」が大きな課題となっていましたが、こうしたコミュニケーションツールがその「距離」を無くしているのです。

 

オンライン面接もその「距離」を無くす手法の一つであり、こうしたコミュニケーションツールを使うことによって何度も企業へ足を運ぶことが難しい求職者でも気軽に応募できる環境を整えています。

 

また、空前の売り手市場の影響で人材獲得競争が激化しているため、多くの企業では応募者不足に悩まされています。

 

そのため、応募の間口を広げるために企業は地方や海外に住む人材にもアプローチする必要が出てきました。オンライン面接は、そんな企業を助ける手法となっています。

 

つまり、場所に縛られずに面接ができる「オンライン面接」は求職者との「距離」を無くし、応募者増加の効果も期待できるため注目されているのです。

 

オンライン面接のメリット

オンライン面接は企業と求職者の距離を無くすことができる手法であることはわかりましたが、それによって企業には具体的にどのようなメリットがあるのかをご紹介します。

 

応募検討者が増える

従来の企業に出向いて面接をする方法だと、地方や海外などの遠方に住む人はそもそも応募の検討にも上がらないケースがありました。

 

オンライン面接はわざわざ足を運ぶ必要がないため、今まで遠方に住んでいて応募ができなかった人も応募を検討してくれるようになります。

 

各地から応募が来るようになれば、応募者数が増えるだけでなく、今まで出会えなかったタイプの人と巡り合える可能性も出てくるでしょう。

 

応募へのハードルが下がる

企業で面接を受ける従来の方法では、移動時間や交通費が掛かってしまいます。

 

どうしても入りたい企業であれば手間やお金を惜しむことなく応募すると思いますが、少し興味があるくらいの企業であれば、その手間とお金を惜しんで応募をためらってしまうかもしれません。

 

オンライン面接であれば時間や場所に縛られることなく面接が受けられるため、応募へのハードルが下がり、結果として応募者増加につながります。

 

面接のログを取ることができる

オンライン面接ツールには録画機能が付いていることが多く、面接の様子を記録することができます。

 

録画しておくと、選考判断の過程で面接を振り返ったり、後々の面接官育成の教材にしたりすることも可能です

 

通常の面接をカメラで録画してしまうと、応募者が緊張で本来の力が発揮できなくなってしまったり、企業に対し不信感を抱かれ応募事態につながったりする可能性があるため、オンライン面接だからこそのメリットだといえるでしょう。

 

時間の制約がなくなり準備の手間と時間を節約することができる

従来の面接手法では、会議室を予約して面接会場の準備をするなど、企業としても時間の制約や準備への手間がありました。

 

オンライン面接は場所の縛りがないため、会議室の予約を気にする必要もなく時間の制約がなくなります。

 

また、会議室のセッティングも必要なくなるため、準備の手間と時間も節約することができます。

 

オンライン面接のデメリット

場所や時間に縛られないオンライン面接には様々なメリットがあることが分かりました。

 

ではその反面、どのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

 

直接対面よりもミスコミュニケーションが起こりやすい

オンライン面接の場合、応募者と画面越しに対面することになります。

 

直接対面だと質問時や回答時のちょっとした表情や仕草の変化も読み取りやすいですが、オンライン面接で得られる情報はカメラに映る範囲のみです。

 

また、映像自体も画質や照明、音質などに左右されるため、環境によっては表情が読みにくかったり聞き取りづらかったりといったミスコミュニケーションも起こりやすくなってしまいます。

 

オンライン面接は一時面接のみにして最終面接は直接対面にするといった使い分けをすることで、面接のイメージと実際に会ったイメージとのギャップを防ぐことができるでしょう。

 

通信トラブルの可能性がある

オンライン面接は、インターネット環境が重要です。

 

通信状態が悪い環境でオンライン面接を行うと、画像や音声が途切れたりノイズが入ったりしてスムーズに面接が進みません。

 

何度も通信トラブルが起きると無駄な時間を取られてしまい、面接内容が不十分になってしまったり、応募者に不信感を与えてしまったりする可能性もあります。

 

応募者には通信環境の良い場所で面接を受けるよう伝えた上で、事前にトラブル時の対応方法を決めておきましょう。

 

録画を残す場合は個人情報の適切な管理が必要になる

近年、個人情報の取扱いに関する世間の目は厳しくなっているため、企業は慎重に取り扱う必要があります。

 

もし、個人情報が漏洩してしまった場合、違法になるだけではなく企業イメージにも大打撃を与えることになってしまうでしょう。

 

オンライン面接はインターネット上で重要な個人情報が交わされており、情報の管理に不安を感じる企業も多いと思います。

 

不要な録画データは削除する、使用済みのルームを削除するなどの対策を講じ、録画した情報が外部に漏れないよう個人情報管理を徹底しましょう。

 

オンライン面接の効果的なやり方と注意点

オンライン面接のメリット・デメリットをご紹介しました。

 

では、具体的にオンライン面接を導入する際のやり方と注意点を見ていきましょう。

 

オンライン面接の手順とやり方

ツールによって多少の違いはありますが、オンライン面接の手順は下記の通り簡単に始められます。

 

(1)ルームを作る

(2)求職者をルームに招待

(3)面接開始(録画スタート)

(4)面接終了(録画終了)

 

オンラインと聞いて難しく感じる方もいると思いますが、実はとても簡単にできてしまいます。

 

オンライン面接成功のための注意点

オンライン面接を成功させるためにはしっかりと準備をしておくことが重要になります。

 

事前準備はもちろんのこと、当日トラブルにならないために注意しておくことがいくつかありますのでそれぞれご紹介していきます。

 

事前準備

オンライン面接を実施するために、まずは下記の事前準備を行いましょう。

 

・静かな場所を確保する

・マイク付きイヤホンを準備する

・トラブルに対応できるよう面接ツールは複数用意する

 

オンライン面接は企業の準備だけでなく、応募者の協力も必要です。

 

スムーズに面接できるよう、上記の点について応募者にも共有しておきましょう。

 

通信環境

オンライン面接にはインターネット環境が必要になるため、通信環境を整えておかなくてはなりません。

 

ネットが正常に作動するかの事前確認を行い、応募者にもWi-Fi環境下のような安定した通信環境下で面接してもらうよう伝えましょう。

 

面接環境

オンライン面接は、ネット環境さえ整っていればどこでも実施できる便利な手法です。

 

しかし、面接する場所によっては書類が映ってしまったり、社員同士の会話をマイクが拾ってしまったりする可能性もあります。

 

映像から機密情報が漏れないよう、会議室やミーティングルームなどの外部の影響を受けにくい環境で面接を行いましょう。

 

トラブルへの対応方法

面接中、何らかのトラブルにより、急に面接ツールが使えなくなってしまう可能性があります。

 

トラブルへの対応が遅くなってしまうと、時間を無駄にしてしまうだけではなく、応募者に不信感を与えてしまうかもしれません。

 

無料のオンライン通話サービスや、URL共有のみで使用できるツールもあるため、複数のツールを用意して不測の事態にも対応できるようにしておきましょう。

 

オンライン面接のツール6選

録画やスケジュール管理など、便利機能の付いたオンライン面接ツールが多数あります。

 

ここでは、オンライン面接のおすすめツールをいくつかご紹介していきます。

 

HARUTAKA

【特徴】

・録画機能とライブ面接機能があり、録画した動画はクラウド上に蓄積できる

・採用分析機能で、動画から人柄チェックとデータ分析ができる

・応募者を一覧管理できる

・アプリ登録せずに面接を受けられるため、応募者の負担を軽減できる

 

【主な機能】

・ライブ面接機能

・録画機能

・採用分析機能

・候補者管理機能

・チャット機能

 

HARUTAKAの公式ページはこちら

 

インタビューメーカー

【特徴】

・1,100社以上の企業に導入されている

・ブラウザ対応で、アプリの登録は不要

・オンライン面接中リアルタイムで応募者の評価ができ、自動録画が可能

・応募者の一元管理が可能。履歴書やヒアリングシート、応募者の採用段階が一目で分かる

 

【機能】

・面接データ蓄積機能

・面接時資料閲覧機能

・採用分析機能

・候補者管理機能

・録画機能

・求人媒体管理機能

 

インタビューメーカーの公式ページはこちら

 

BioGraph[バイオグラフ]

【特徴】

・応募者のアカウント登録は不要で、スマートフォンも利用できる

・Web面接特化型サービスのため、複雑な機能や特殊な操作は不要

・質問リストと面接対象者リストを提出すれば、日程調整から面接まで代行できるサービスもある

 

【機能】

・スケジュール管理機能

・録画機能

・リマインダー機能

・動作検証機能

 

BioGraph[バイオグラフ]の公式ページはこちら

 

V-CUBE

【特徴】

・スマートフォンやタブレット端末からもWeb面接が可能

・ブラウザから利用できる

・個別のID管理不要のため、管理する手間が省ける

 

【機能】

・チャット機能

・録画機能

・画面共有機能

・サポート機能

 

V-CUBEの公式ページはこちら

 

FACEHUB

【特徴】

・担当者のPCから応募者の画面に同じ資料を表示できるため、説明や案内が簡単にできる

・面接中に気になったことや確認事項をメモとして残しておける

・URLを発行して応募者へ共有、URLをクリックすればオンライン面接ができる

 

【機能】

・画面共有機能

・メモ機能

・スケジュール管理機能

・ファイル送信機能

 

FACEHUBの公式ページはこちら

 

connect live

【特徴】

・URLを発行して応募者へ共有、URLをクリックすればオンライン面接ができる

・SSL暗号化された通信を使用しているため、安心して利用できる

・スマートフォンからも面接が可能

 

【機能】

・画面共有機能

・チャット機能

・録画機能

・ファイル共有機能

・スケジュール管理機能

 

connect liveの公式ページはこちら

 

【おまけ】オンライン面接ツールの面接以外への活用方法

オンライン面接ツールを導入したら、できる限り活用したいですよね。

 

ここでは、面接以外の活用方法をご紹介します。

 

Web説明会

Web説明会とは、インターネット上で公開する会社説明会です。

 

通常の説明会では、会場を借りる費用や設置・片付けの時間といった様々なコストが掛かりますが、オンライン面接ツールを使ったWeb説明会はインターネット上で開催ができるため、これらのコストを削減することができます。

 

また、いつでも・どこでも参加できるWeb説明会であれば、スキマ時間を利用して気軽に参加できるため、参加者の増加も期待できるのです。

 

企業と求職者双方にとってメリットがあるため、近年多くの企業で開催されています。

 

Web面談

特に新卒採用において、内定後の辞退を防止するには食事会や内定者懇談会のようなコミュニケーションを定期的に取ることが大切です。

 

しかし、内定者を集めるにはコストもかかり、内定者にも何度も足を運んでもらう必要が出てくるため頻繁に開催するのは難しいですよね。

 

オンライン面接ツールを使ったWeb面談は、PCやスマートフォンで気軽に面談できるため、わざわざ会社に来てもらわなくても定期的にコミュニケーションをとることができます。

 

内定者フォローについては「適切な内定者フォローとは?内定辞退を減らすためにできること」をご参照ください。

 

オンライン研修

オンライン研修は、PCやスマートフォンを通してオンラインで受講できる研修のことです。

 

オンライン面接ツールを使えば、どこにいても研修が受けられるため、全国に支店がある企業でも一回の実施で全社員が受講できます。

 

また、研修時の様子を録画しておくことで、当日参加できなかった人にも簡単に共有できます。

 

どの社員にも同じ研修内容を受けさせられるため、社員の質を一定に保つ効果も期待できるでしょう。

 

オンライン面接を導入して人材確保に役立てよう!

売り手市場の影響で応募者が集まりにくくなった近年において、「応募しやすい環境を整える」ことは非常に重要です。

 

場所や時間の制限を受けないオンライン面接は、インターネットやスマートフォンが普及した現代に適した面接形式と言えるでしょう。

 

今まで採用候補に入らなかった優秀な人材を確保するためにも、効果的にオンライン面接を導入してみてくださいね。

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