採用面接の当日に応募者が連絡なしに現れなかった、という経験をしたことはありませんか。
今や空前の売り手市場。
企業と応募者のパワーバランスは逆転しつつあります。
サイレント辞退を回避するために、企業はどのような行動をするべきなのでしょうか。
サイレント辞退とは
冒頭であげた「採用面接の当日に応募者が連絡なしに現れなかった」をはじめ「内定を出した人物が、突然連絡が取れなくなる」と言った、これらの状況をサイレント辞退と言います。
以前までは合格者のみに連絡しますと言ったような、通知のない不合格判定を「サイレントお祈り」と呼んでいましたが、今や立場が逆転し連絡なしに応募者から辞退されることを「サイレント辞退」と呼んでいます。
サイレント辞退はなぜ起こるのか
完全に企業と応募者の立場が逆転している売り手市場である今、サイレント辞退が起こる理由は何なのでしょうか?
面接当日に辞退、所謂すっぽかし経験のある求職者の意見をいくつか紹介します。
「辞退理由をどう言えば良いのか、分からなかった」
「特に理由はない」
「不採用通知をしてこない企業もあるのだから、自分も連絡しない」
主に、上にあげたような回答があるようです。
しかし全て求職者に問題があるわけではありません。
面接当日に至るまでに企業に対して不満を持つと、そのまま連絡を断つ傾向もあります。
サイレント辞退が続くと頭を悩ませている方は、これまでの応募者対応に落ち度はなかったか、一度振り返ることも解決の糸口になるかもしれません。
選考・内定辞退予備群の傾向
新卒の内定者専用SNSを展開している企業の人事担当者が集めたデータから、選考・内定辞退予備軍の傾向を読み解いていきます。
これらの傾向を踏まえてどんな対策ができるのか考えてみましょう。
求人サイトなどのプロフィール項目の登録率
入社意欲がさほど高くなければ、わざわざ自分の情報を必要以上に開示したくないようです。
時間・手間をかけたくないという思いから、プロフィール項目の登録率が著しく乏しいという結果がでています。
懇親会の出欠確認や面接日程調整の回答までの時間
自分の中で重要度が高くなければ、後回しにしてしまうなど、回答に必要以上に時間がかかっている場合があります。
出欠率ではなく、回答までの時間が重要な判断材料となるのです。
他の内定者や採用担当者との関わり、積極性
入社意欲が低い企業であれば、他の内定者や採用担当者が入社に向けたアクションには極力関わりたくないという心理が働きます。
距離を置くような言動は内定辞退へのサインと見ることができるでしょう。
サイレント辞退を防ぐ対策
辞退者の傾向として、入社意欲や会社自体への興味が薄い場合に多く見られます。
事前のリマインド
面接などの前日に電話連絡やリマインドメールを送ることで意識を誘導するなどの工夫をしましょう。
企業側から何も連絡がないと「断りの連絡を入れなくても大丈夫そう」と感じてしまう求職者もいます。
残念ながら結果的に事態になってしまう場合でも、「サイレント」は防げる可能性が高くなります。
丁寧かつスピード感のある対応
サイレント辞退の起こる原因でも触れていますが、採用担当の対応がきっかけとなっている場合もあります。
まずは選考案内の連絡内容、スピード、受け答えは適切だったかなどを見直して、必要に応じて改善していきましょう。
まとめ
サイレント辞退を完全になくすことは売り手市場という社会背景から見ても難しいかもしれませんが、ひと昔前の企業側が優勢という感覚・行動では、今後もサイレント辞退を防ぐことはできません。
サイレント辞退だけではなく今後の採用活動において、求職者の心理や動向を掴み丁寧な対応を心がけることが、採用成功に向けたカギとなるでしょう。