■社員のモチベーションを上げることによるメリット
言うまでもないことですが、社員一人ひとりの仕事に対するモチベーションが高ければ、その分業務効率は上がり、現状を改善する新しいアイディアも出やすくなるでしょう。
モチベーションの高い社員ほど自分の役割に対して明確な目的意識を持っているため、自らの仕事に情熱を持って取り組み、好成績を上げやすくなります。
そうした社員が増えることによって社内全体が活気づき、総じて企業の業績も上がっていくのです。
モチベーションが高い従業員の働きによるメリットを享受している企業は総じて、「人材」こそ最大の資産であることを認識しています。
では、自社で活躍する社員を活かす取り組みとして、どんなものが挙げられるのかを見ていきましょう。
■モチベーションを上げる方法① ~報酬と表彰~
労働の対価として最もポピュラーなのは報酬ですが、単純に給料を上げることで上向くモチベーションは一時的なもので、上がった給与の額に慣れてしまえばモチベーションは元に戻ってしまうでしょう。
モチベーションを上げるためだけに給与を上乗せしていくのでは、いつか限界が来てしまいます。
単純な給与アップの代替案として挙げられるのが表彰です。
良い成績に対する労い――例えば報奨金や成績優秀者を対象とした旅行など、社員のニーズに沿って様々な評価の形が考えられます。
高い給与や豊富な福利厚生もまた重要なモチベーションアップの要因ですが、「良い成績に対しては、通常の給与や福利厚生とは別に何かしらの見返りがある」という構図を示すことによって、モチベーションアップに結び付けることが可能になるのです。
■モチベーションを上げる方法② ~やりがい~
仕事にやりがいや面白さを感じるかどうかは、モチベーションに大きく関わる要素です。
しかし、仕事のどこにやりがいを感じるかは人それぞれであり、モチベーションアップに活用する際は慎重にならなければなりません。
例えば、ある社員に責任のある仕事や立場を任せたとしましょう。
負った責任に対して「やるぞ!」と発奮する人もいれば、「自分にできるかな…」という不安を抱き、動きが硬くなってしまう人もいます。
人によって異なるやりがいを刺激するためには、社員一人ひとりの性格や仕事へのスタンスを把握することが重要です。
「適材適所」という言葉の通り、その人に合った仕事を与えることで、仕事への意欲を上げることも下げることもできるのです。
社員に合った仕事を与える際に注意してほしいのは、決して差別をしないことです。
雇用形態や仕事をあてがう立場の方の先入観によって、やりがいを持って働いてもらえる機会を潰してしまっては元も子もありません。
普段から社員としっかりコミュニケーションをとり、信頼関係を築くよう努めましょう。
■モチベーションを上げる方法③ ~褒める~
最後にご紹介するのは最も基本的なモチベーションアップの方法です。
日本人は褒めるのが苦手と言われていますが、厳しい指導よりも褒められて伸びる人の方が多いのが現実です。
むやみに褒める必要はありませんが、期待に応えてくれたとき、成果を出したときはしっかり褒めましょう!
褒め方は大きく3つに分類できますので、褒める際の参考にしてみてください。
(1)持っているもの
身だしなみや持ち物に関することです。
「今日のスーツの色は今までで一番似合ってる」というように、褒める内容を具体的にしていくとより効果的です。
恥ずかしい場合は「今日のスーツ似合ってるね」というようなフラットな褒め言葉から始めましょう。
(2)行動
仕事の出来に対する褒め言葉なので、より分かりやすいでしょう。
具体的な成果を上げたときはもちろん、書類の作成などのシンプルな業務でも出来が良ければしっかり褒めましょう。
(3)あり方・性格
「仕事熱心だね」「最近すごく頑張ってるね」といった姿勢を褒める内容です。
使い方を誤るとうわべだけの言葉になってしまいますが、相手の性格や志向に目を配った上で発すると、大きなモチベーションアップに繋がります。
■まとめ
モチベーションを上げる大前提となるのは、職場の人間関係を円滑に保つことです。
上司が特定の部下だけを贔屓したり、雇用形態やポジションによって差別したりするようでは、モチベーションが上がるはずもありません。
社員のモチベーションを管理する立場にある方は、ピリピリした空気を作らないよう努め、話しかけられたり相談を持ちかけられたりした際はできるだけ時間を作り、丁寧な回答をしてあげましょう。
感情的にならず、叱るのではなく褒めることを意識する。
それだけで社内の雰囲気は変わり、モチベーションアップに繋がりやすくなります。
ぜひ試してみてください!